2010.08.15 Sunday
実家の母は盆には迎え火や送り火を焚いています。そういう風習が横浜ではなくなってきたように思います。親戚を探しても、玄関先で茄子や胡瓜に足をつけて迎え火や送り火を焚いて先祖を迎えることをやっている家はありません。今日はその母と家内とで、近くにある菩提寺に墓参りを兼ねた掃除に行ってきました。菩提寺である浄性院の庭園はいつも奇麗に手入れがしてあります。鐘楼の周辺にある大きな百日紅の古木は紅い花をつけていました。いつの頃か菩提寺に来ると自分は妙に清々しい気持ちになるのです。手入れの行き届いた庭園のおかげでしょうか。若い頃は退屈だった墓参りが今はそうでもありません。工房の周辺もこんなふうに奇麗にしたいものだと思いつつ菩提寺を後にしました。親戚が集まって会食をした後、いつものように制作のため工房に行きました。亡父の残してくれた植木畑に建てた工房ですが、周囲は雑草がいっぱいです。なかなか寺院のようにはいかないものですが、退職すれば時間が出来て、周囲に気がまわるのではないかと思っています。
2010.08.14 Saturday
ホームページのEXHIBITIONに、今回の個展の様子を撮影していただいたものをアップいたしました。EXHIBITIONは、ギャラリーせいほうの室内風景を自然に近い状態のまま載せているので、作品の置かれた状況がわかります。自分のホームページは演出された画像が多く、そんなデジタルな世界を楽しめるように工夫していますが、実際の作品はこのEXHIBITIONのページで確認することができます。今回の個展にも大勢の方にいらしていただいて大変嬉しく思います。EXHIBITIONの画像を見るたびに個展の様子が眼に浮かびます。来年もこの時期に個展を開催します。来年もよろしくお願いいたします。なお、ホームページにはこの文章の最後にあるアドレスをクリックしていただけると入れます。
Yutaka Aihara.com
2010.08.13 Friday
「世界文化遺産としては、すでに法隆寺と姫路城が決定している。が、白川郷合掌造り民家とその集落には、それらとは決定的にちがった文化的価値がある。それは、大自然の草木に依拠しつつ、庶民が自らの知恵と工夫と技術でもってつくりあげた住まいであり、いま現にそこに住みくらしつづけている庶民文化、生活文化の結晶の場だということである。それは、時の権力者や富貴者がつくった単なる記念碑的存在とは比ぶべくもない重みと貴さをもっている。」(姫田忠義著 1995年白川村教育委員会発行)前述の文章を読んだ自分は、合掌造りの民家に住み続けている人々のいる白川郷や五箇山の集落を一度は訪ねてみたくて、今年は飛騨高山方面にやってきました。すでに世界遺産となっているところなので、観光化されていることはわかっていましたが、そこに行ってみたいとずっと思っていました。来てみて感じたことは周囲を奥深い山々に囲まれて孤立した集落だったこと。そのため生活の利便化が遅れ、古いまま取残されたこと。そんなことが幸いして合掌造り民家が多く点在することになり、自分たち日本人が生活の原点を振り返る場所と機会を与えられているのだと思いました。また五箇山は箱庭のように美しく、絵本の世界のように思えました。
2010.08.12 Thursday
台風4号の影響で予定していた世界遺産白川郷や五箇山の集落行きを明日に延ばしました。今日は雨の高山市内を散策することにしました。昔訪れた時にはなかった美術館を見つけ、そこに出かけることにしました。実は自分は観光地で新たに作られた美術館にあまり期待していないことが多く、収蔵品も観光化された奇異なモノという印象がありました。乗り気じゃなかったところを家内に誘われて、気分転換になれば良しという程度の気持ちで出かけましたが、ここの美術館には正直言って驚きました。それはエミール・ガレ、マッキントッシュ、ウィーン工房によって装飾された部屋がそれぞれ作られていて、その雰囲気を直に感じることが出来たからです。家具や調度品、工芸品をばらばらに見る機会はあっても、常設として一堂に集められ、しかも部屋を形作っている演出は初めてです。とくにマッキントッシュは図版でしか見たことのないものを実際に見ることができて、それだけでもここに足を運んだ甲斐があったと思いました。アール・デコは自分の大好きな様式です。とは言えアール・デコのこんな部屋で実際に生活をしたならば、自分なら疲れが癒されないと思いながら、それでも理知的で構成的なデザインスタイルが好きなのです。日常品は機能的ですが非日常的な空間がそこにあります。アール・デコに対してそんな感想を自分は持っています。
2010.08.11 Wednesday
盆休みの時期に夏季休暇を3日間いただいて、気分転換に飛騨高山方面を目指して横浜を出ました。高山市内のホテルを予約しているので、どうしても今日中に到着しなければならず、出来るなら早朝出発したかったのですが、「トラ吉」を動物病院に預かってもらうことになっていて、それに手間取って出発が遅れました。思っていた通り国道16号は八王子まで渋滞、それに続く中央高速も渋滞。一時はどうなるのだろうと思っていましたが、相模湖ICを過ぎたあたりから渋滞が俄かに解消して、長野道の松本ICまで快調にやって来ました。ここまでは師匠の住む麻績によく出かけるので勝手知ったる道なのです。でもここから先の上高地経由の高山行きは初めての道で、ナビを頼りにうねうねとした峠越えをして何とか目的地に辿り着けました。高山は10数年前に来たことがあります。古い町並みを保存している地区があって、当時の記憶を頼りに夕方散歩に出ました。そこで外国人観光客の多さにびっくり、しかもヨーロッパの人がほとんどでフランス語やイタリア語が飛び交っていました。造り酒屋が営んでいるレストランで、夕食に飛騨牛のステーキを食べて、気分転換の旅の第一日目が終わりました。