Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • スイミング&スイミン
    仕事帰りにスポーツクラブに立ち寄って、しばらく泳いでから帰宅することがあります。その夜はよく眠れます。公務と創作を両立させていることもあって、一日の仕事量がめいいっぱいで、何もしなくてもよく眠れるのですが、水泳をした後はぐっすり眠ってしまいます。夜更かしなんてとても出来ません。学生時代はよく深夜番組を見たり聴いたりして、創作のことをあれこれ考えていました。一日が昼夜逆転している頃もありました。そんなことがあって、今が成立しているのかもしれませんが、創作をしているのに毎日が分刻みに動いているのが不思議です。水泳と創作は頭の中では別の次元だと思うのですが、日頃トレーニングでもするように木を彫ったり土を練ったりしています。いつかゆっくりじっくり創作と向き合おうと思っています。されど今晩もスイミング&スイミンのパターンになって、そろそろ睡魔が襲っています。もう考えるのは止めておきます。             Yutaka Aihara.com
    現代の茶室を考える
    今晩のNHK番組「新日曜美術館」で取り上げられていた楽吉左衛門設計による新しい茶室の在り方に興味が湧きました。池の中に作られた水中に沈んだコンクリート製の茶室。コンクリートは黒の色素が混ぜられ、またアフリカ産の原石で周囲を巡らし、手漉きの和紙にも工夫が施された現代の茶室。素材をそのまま使うことへのこだわり。番組で自分もその考え方を学び、自分の彫刻を素材から考えさせられる1時間となりました。器であれオブジェであれ作品を取り囲む環境(建築)を自分で作ってみたいと私も常々思っています。作品が置かれる、また使われる場所を演出したい欲求は、ものづくりの作家であれば誰もが持っている欲求であると思います。そんな理想を求めて自分も制作を続けていると感じたひと時でした。          Yutaka Aihara.com
    久しぶりの木との対話
    久しぶりに鑿と木槌を持ちました。数週間前に試作を1本だけやっていますが、本格的に木を彫っていくのは今日からです。木は対話しながら彫るのがいいのです。木には板目や柾目があって、それを確かめながら彫り進むので上手に付き合いながら作業するという意味で「対話」というコトバが用いられるのでしょう。今回は杉材です。比較的彫りやすい素材ですが、年輪がはっきりしていて、彫ったカタチが見えにくいと感じました。とりあえず柱3本に荒彫りをやりました。一日2〜3本荒彫りをやっていくと、どのくらいの日程が必要か、仕上げの彫りにはどのくらいの時間がかかるのか、公務との兼ね合いを考えながら計画を立てることになります。まず7月までに42本。それから先は長い柱を数十本彫ろうと考えています。最終的な処理はどうするのか、どのくらいの場を想定して発表するのか、最初のイメージを確認しながらやっていくつもりです。
    陶彫による「遺構」
    今年の個展は6畳大の陶彫で「発掘〜遺構〜」と名付けている作品を出品する予定です。あらゆるカタチが混在する都市が無人化した情景を陶彫の集合体で表現しています。いつも4月にやっていた個展の開催時期を、今年は7月に変えました。大きさで言えば今回の個展に出品する作品が今までで一番大きいのです。都市の模型のような作品です。陶彫の部分はもう出来上がっていて、テーブル台になる部分を現在考案しています。つまり、木彫の新作「構築〜起源〜」をこれから作り始めますが、この柱の何本かが「発掘〜遺構〜」に使う予定なのです。これはもう渾然一体となる作品で、個展にはこれ1点だけでかなりのスペースを占めるかなと思います。こんなことを頭の片隅に入れつつ、明日は木を彫っていく予定です。
    新作の素材購入
    杉材が42本、自分の手許に届きました。これは長さ90センチの柱ですが、さらに長い柱が数十本必要です。新作「構築〜起源〜」を作るための素材です。素材を見ると何だか嬉しさでいっぱいになります。これは何度経験しても同じです。素材を前にして、あれこれ考えたり感じたりするのがいいのです。彫刻は頭の中のイメージとそれを具現化するための素材が一致しているかどうかはとても重要です。作家によっては初めに素材を見てから作品をイメージする人もいます。自分は陶土と木材を扱っているので、自分のイメージがどちらが相応しいのかを考えて素材を選ぶのです。今年は木材だけの作品と、木材と陶土を組み合わせた作品の両方を考えています。今月は陶彫による「街灯」「壁灯」の連作が中心ですが、来月は木彫による「構築〜起源〜」に取り組まなくてはなりません。杉材の香りを嗅ぎながら、そんなことを考えた一日でした。