Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 週末 成形と撮影
    今日は朝から工房に入り、制作に拍車をかけていました。前に成形した陶彫の修整2点、新たな成形3点、次に窯入れを予定している作品4点の仕上げと化粧がけ、そして窯入れをしました。午後はカメラマンが工房に来て、今年の個展に出品する「球体都市」7点の撮影をしていきました。いつもながら密度の濃い週末です。ずっと動き回って立ち止まることのない作業。それでも昼頃にぐったりする時間もあったのですが…。「構築〜瓦礫〜」が少しずつカタチになっています。タイムリミットの3月末まで、あとどのくらいの作業時間があるのか、どこまでやれば納得のいく作品になるのか、模索がないとは言えませんが、今は考えるより身体を動かすことです。無我夢中になってる自分を多少冷静に見つめてコントロール出来るようになったことが、熟練なのか、加齢によるものか、よくわかりませんが状態としてはいい状態を保ってると思います。また来週末。5日間の公務に専念した後で、またスイッチを切り替えたいと思います。
    横浜市民ギャラリーへ…
    昨年の今頃は横浜市民ギャラリーのグループ展に出品していたので、市民ギャラリーの受付にいて来客を待っていました。今日は鑑賞する側として訪れました。自分の作品がないため、全体を客観的に見回すことが出来ました。毎年出品されている方々には、その精魂込めた仕事に頭が下がります。例年小学校や中学校、高等学校の児童生徒作品展と同じ日程で開催しているので、観客動員数が多いのです。今日も親子連れが児童生徒作品展を見たついでにグループ展にも寄っていました。自分の後輩にあたる若い作家が、かつて自分の定位置だった正面入り口の場所に、大きな木彫作品を出していました。グループ展の看板としては、ガラス張りの遠くから目立っていて、いい雰囲気だと思いました。自分はもう出品する機会がないかもしれませんが、このグループ展がいつまでも継続できるように、また発展できるように祈っています。そのためには新人の発掘が急務ではないかという課題を感じつつ、市民ギャラリーを出ました。
    意匠に思いを寄せて
    現在、自分の創作と呼べるものは陶彫・木彫による彫刻作品とポストカード大の平面作品RECORDだけです。横浜市公務員という身分保障があって、週末だけで制作をしているのですから、これ以上は時間的に厳しいと言わざるを得ませんが、時間が確保できればやってみたい分野はかなりあります。自分らしさは自分の殻を抜け出したと思っても失われないものらしく、むしろ彫刻やRECORDで培った自分らしい意匠を、もっと広げてみたい欲求に駆られています。たとえば染織。自分が愛用しているバンダナのデザインやウイークディに着用しているネクタイをデザインしてみたいと思っています。陶芸による小品も作りたいのです。室内装飾にも、いつぞやブログに書いた舞台美術にも興味があります。本の装丁然り。そうしたもので生活費を稼いでいる彫刻家もいることでしょうし、それはそれで不況の折には厳しい状況があるとは思います。自分のようにまるで違うところで労働している方が気が楽なのかもしれません。自分が思う意匠の夢は、売れる売れないに関わらず、商業とは縁の薄い遊戯感覚で発想されたものなのです。
    プラスとマイナス
    プラスというのは塑造(モデリング)のことで、可塑性のある素材を付け足して膨らませる造形方法のことです。マイナスというのは彫造(カーヴィング)のことで素材を彫ったり削ったりしてカタチを表す造形方法です。プラスの素材は主に粘土で、成形が比較的楽に出来るため幼児にも扱えるし、心理的な治療やリハビリテーションにも使えるのではないかと思います。土に触れていると、時間を忘れるくらい集中してしまうのは自分だけではないと思えるからです。一方、マイナスの素材は木や石です。彫造では道具の扱いが難しいのですが、自然の素材を彫る喜びがあって、彫刻的な醍醐味が味わえるのは、こうした行為ではないかと思います。素材の中に潜むカタチを、手探りして彫りだしていく過程に心地よさを感じるのは、これも自分だけではないと思えるのです。そう考えると現在自分が作っている「構築〜瓦礫〜」はプラスとマイナスの素材を組み合わせた複合彫刻と言えるのではないか、でも現代彫刻はプラスやマイナスなどと言っている狭義な世界から逸脱し、もっと多様な素材が登場している状況もあるのだから、相反する素材や要素があっても不思議ではないとも思っています。
    仕事帰りに工房へ
    帰宅が夜7時頃だったので、自宅に帰る前に工房に寄りました。いつもより早い帰宅時間で気持ちに余裕が持てて、陶彫の焼成の具合を確かめようと寄り道をしたのです。日曜日の夕方に本焼きを始めて、20時間くらいで1230°になり、そこから温度が下がり始めて、今日は温度が200°を少し下回っていました。これは窯の扉を開けても大丈夫な温度なので、開けてみることにしました。もう何回窯出しをしているのか見当がつきませんが、窯を開ける時はいつもドキドキします。今回は上手く焼けていました。細かいところまではチェック出来ませんでしたが、前回のように大きく割れた作品がなかったのが救いです。もともと陶彫は無理なカタチをしているので、無事に焼けてさえいればOKです。焼成で面白みを出そうとは思いません。電気窯を使っているので、計算通り均一にすっきり焼けてくれれば満足です。窯から作品を出すのは時間のある週末に行います。陶彫ひとつひとつは大きな彫刻のためのパーツなので、完成した陶彫のパーツを並べてみて全体を捉えます。そこから「構築〜瓦礫〜」の雰囲気を感じ取り、また新たなパーツを考えていこうと思います。