Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 桂離宮・松琴亭の市松模様
    宮本健次著「桂離宮〜ブルーノ・タウトは証言する〜」によると、ブルーノ・タウトは松琴亭の襖にある青と白の市松模様を「ほかのところだったら堪らない悪趣味に堕するだろうと思われる…」という感想をもっていたようです。自分は昨年夏に桂離宮を訪れ、青と白の市松模様の襖に大変魅力を感じていたので、この感想は意外でした。確かに西洋的ではありますが、今見るとこれは大変現代的で、自然を雛型にした全体の景観の中にあって、この抽象世界は新鮮な驚きでした。花鳥風月のような襖絵ではなく、襖を大きめの市松模様にしたことで、他の庭園や離宮とは違う趣きを桂離宮はもっていると思っています。書院郡外観にも柱と白壁の絶妙な割合があって、これにも抽象世界が感じられました。現代の眼にも桂離宮が新鮮に映る所以かなと思っています。
    ブルーノ・タウトの証言
    宮本健次著「桂離宮〜ブルーノ・タウトは証言する〜」という書物を読み終えました。昨日ブログに書いた居間のテーブルに積まれた書物の1冊です。昨年の夏に桂離宮に出かけ、実際自分の眼で見て、その美しさを堪能した後に読む書物とすれば、なかなか良いものでした。ブルーノ・タウトはドイツ工作連盟にも関係したドイツ人建築家で、斬新な建築物や大掛かりな住宅の設計で知られています。ブログでも以前ドイツ工作連盟の開催した展覧会で「ガラスの家」を作り、話題になったことを書いています。そのブルーノ・タウトが日本に亡命し、桂離宮の美を発見したことは有名な話です。同著にある「日本は眼に美しい国です。」と述べられた賛美のコトバが印象的でした。自分も昨年の夏を思い出し、桂離宮の印象を記憶の中で辿り、ブルーノ・タウトのコトバと合わせてみたりしました。
    書物という小宇宙
    昔から読書が好きだったにも関わらず、最近は本を読んでいません。車通勤は読書時間を奪っていることは充分わかっているのですが、つい車で職場に行ってしまいます。毎朝「RECORD」を描き、昼間は公務に追われ、毎晩ブログを書いている生活が続き、読書時間が確保できずに読みたいと思って購入した書物が居間のテーブルに積んであります。週末は作業場に出かけて制作に没頭してしまうので、積まれた書物が無くなることはありません。いくら世の中が便利になって、知識を得るモノが他に出来ても、やはり自分にとって書物は小宇宙に旅立つ扉なのです。というのは、眼で文章を追ううちイメージが出来上がり、見えないモノを見て、空間を感じることが出来るからです。イメージする力はある種の訓練が必要だと思います。映像から得る知識や感性はイメージを頭で構築出来ないのではないかと思います。記憶の中から、自分なりのイメージを取り出し、文章によって膨らせていくことが、時としてやらねばならないと痛感するこの頃です。
    スキュルチュール江坂
    今日は大阪の道頓堀界隈にあるビジネスホテルから横浜に帰ってきました。大阪では主だった美術館に適当な企画展が見られなかったので、地下鉄御堂筋線に乗って、郊外の江坂まで出かけ、そこにある彫刻専門のギャラリーを見てきました。「アメニテイ江坂」というスポーツクラブがある広大な土地に、そのギャラリー「スキュルチュール江坂」はありました。煉瓦造りの瀟洒な建物で、ロダン、ブールデル、マイヨール、ムア、ジャコメッテイ、マリーニ、ザッキン、マンズー、ロッソといった近現代彫刻界の巨匠の作品が程よい空間に配置され、同時にアフリカの仮面も展示されて品のよい雰囲気を作っていました。野外にはマルタ・パンの大きな抽象作品があって、すっきりとした空間が演出されていました。小さいながら作品の質の高さにすっかり気分がよくなり、彫刻作品を堪能して来ました。          Yutaka Aihara.com
    大阪・道頓堀へ…
    今日は朝早くからブログを書いています。今晩は大阪に一泊するので、朝のうちにパソコンに向かっています。久しぶりの大阪です。2年前も職場の人たちと出かけ、国立国際美術館を見てきたり、道頓堀をウロウロ歩き回ったりしてきました。今回は美術館の展示替えがあって企画展はやっていないようです。でも道頓堀でたこ焼きを食べたり、法善寺横丁の夫婦善哉に寄ったり、「なんばグランド花月」を見てこようと思います。リフレッシュにはちょうどいい時期です。しばし仕事を忘れて、みんなで騒いで楽しむことも必要です。旅行は行くまでが楽しいのです。行ってしまえば、あっという間に終わるのですが、気分が変われば満足です。              Yutaka Aihara.com