Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 10月になって思うこと
    だいぶ涼しくなって夜には虫の音が聞こえています。横浜と言えど幸い周囲は緑地が多く残されているので、まだ虫の音やら畑に実る作物があって風情を感じさせます。創作の秋が到来しました。制作に明け暮れたいところですが、勤めも多忙をきわめて、こればかりはどうにもなりません。売れない彫刻家は暇を見つけては制作に没頭するしかないのです。おかげで頭の切り替えだけは早くなりました。新作発表まであと3ヶ月あまり。これからは時間をどう活用するかです。身体をこわして寝込むことは計算に入っていないので、気温の変化に気をつけながら、じっくりやっていくつもりです。
    新作迷いつつ探りつつ
    HPに旧作品がアップすると今作っている作品にも弾みがつきます。旧作を乗り越えられているのかどうか、迷いつつ探りつつ木材に鑿を振るっています。新作のビジョンが一回り大きくなっていると自分は信じているのですが、こればかりは完成して見ないとわかりません。いや、完成すらわからないのです。どこで終わりと認めるか。彫刻家や画家は誰も迷うところです。作りすぎて説明的になって失敗することもあります。抽象でもこれは同じです。初めのエスキース通りにならないところが面白いのです。スケール、質感、カタチの抑揚、何よりも表現したい意図がダイレクトに伝わるか、課題を抱えながら作っています。これがちょっぴりつらくて、とてつもなく愉快です。
    ギャラリーに「点景」アップ
    HPのギャラリーに「発掘・点景」をアップしました。作品制作のイメージとしてあったのは船でした。航空母艦のようなカタチを思い浮かべながらエスキースを固めました。箱舟の上に様々な建造物を作ることで人の感情の推移を描き、それらを箱舟という世界の中で展開していくように考えました。コトバは初めに意図したイメージから綴り始めました。要素が多すぎるとの指摘を横浜美術館の学芸員の方や師匠である池田先生から承りました。もっと整理出来るのかもしれないと省みつつ、それでも念入りに全体計画を練った作品のひとつです。
    画家の墓地比べ
    クリムトとシーレ。以前のブログに書いたウィーンの有名画家です。ウィーンではこの2人を知らない人はいないくらいです。クリムトは優雅な作風で知られ、ブルジョア的な雰囲気が漂っています。シーレは身の回りの人物や風景をテーマにした夭折の画家です。2人の墓地を訪ねたことがあります。意外にもクリムトの墓はただ小さな石が立ててあるだけのシンプルなものでした。サインの文字で名前が彫られていました。一方シーレはきちんとした墓石があって、ヨーロッパで見られる普通の墓地でした。クリムトより大きなものだったのが不思議な感じがしました。ただ、クリムトの墓石の方が小ぢんまりしているだけにインパクトがあって、いつまでも忘れられません。
    グリーヒェンバイスル
    たしか「グリーヒェンバイスル」という名の居酒屋(いや、高級レストランかな?)だったと思います。なんせ20年以上も前の記憶ですから、店の名はハッキリしていません。歴史に残るような芸術家、著名人のサインが部屋中の壁に落書きのように書かれた居酒屋でした。ウィーン旧市街の中心にあるシュテファンス寺院とウィーン運河の間の路地裏にありました。店の入り口に浮き彫りされた人形がありました。そこにも何度か人を案内して出かけました。「ハルプヘンデル」(半分の鶏という意味で、一羽を半分にしてオーブンで焼いた肉料理)をよく注文しました。鶏肉料理では「ウインナーバルト」というチエーン店が有名でしたが、「グリーヒェンバイスル」の鶏肉料理も美味しかったように記憶しています。