2019.06.30 Sunday
週末ですが、今日が6月の最終日になります。朝から梱包をやっていましたが、板材が僅かに足りなくなることが分かり、午前中に大手の大工センターに行き、べニア板のカットを注文してきました。ついでに梱包材も購入してきて「発掘~曲景~」のテーブルと柱の梱包を行いました。追加の梱包用木箱はウィークディの夜に作る予定です。夜になって自宅のパソコンで案内状の宛名印刷を行いました。案内状はギャラリーと自宅の双方で郵送することになっていて、今晩やり残した宛名印刷は後日に回します。今日は工房と店を行き来して気忙しい一日でした。今月を振り返ると6月2日に図録用の撮影を行った後、週末毎に梱包用木箱作りと収納、テーブル等の梱包をやっていました。撮影日に補填を考えていた木彫柱も追加制作をしました。梱包はまだ終わらず、来月に持ち越しになります。来年の新作は陶彫部品を1点作れただけで今月が終わってしまいました。美術鑑賞は関西出張の折に「一遍上人と時宗の名宝」展(京都国立博物館)と「若冲と祈りの美」展(細見美術館)を見てきました。東京では「クリムト展」(東京都美術館)と「キスリング展」(東京都庭園美術館)へ行きました。映画鑑賞では「心と体と」(シネマジャック&ベティ)を観てきました。鑑賞は充実していたのかなぁと思っています。RECORDは相変わらず厳しい制作状況が続いています。来月の個展開催の頃になれば、気持ちに多少ゆとりが生じるのではないかと期待していて、積み重なった下書きのRECORDの山を解消したいと思っています。読書はヨーロッパの文化史に関する書籍を楽しみながら読んでいます。読書をしている時が心休まるひと時かもしれません。
2019.06.29 Saturday
やっと週末になりました。今日は朝から工房に籠って、梱包用木箱に陶彫部品を収納してみました。どうやら梱包用木箱が足りないことが判明し、補強木材を、先日木材の寸法を測ってカットをお願いした木材専門店に注文に行きました。ベニア板はまだあるので、明日はそれを使って、追加の梱包用木箱を作ることにしました。梱包もなかなか骨の折れる作業です。大きな陶彫部品は1箱に1点ずつしか入れることが出来ません。今回の新作で1箱に1点しか入らない陶彫部品は11点あります。それは一番下になる土台の陶彫部品です。2段目と3段目に積む陶彫部品は、2点ずつ箱に入れることが出来そうです。それだけでも22箱必要です。「発掘~双景~」は根の陶彫部品もあり、一体どのくらいの箱が必要なのか見当がつきません。ひとつずつ陶彫部品をエアキャップで包み、梱包用木箱に入れるだけで、かなり身体に負担がかかりました。明日は筋肉痛かなぁと思いつつ、今日は朝9時から夕方6時まで作業をしていました。梅雨本番の天候で、時折強い雨が降っていました。工房は亡父が残してくれた植木畑にあるため、新緑の木々が美しく雨に映えていました。気温は涼しく、おかげで動き易かったので、作業としては捗りました。でも久しぶりに汗がシャツを濡らしました。夜になって自宅でRECORDを仕上げていると、昼間の作業のせいか身体に痛みがありました。明日も継続です。
2019.06.28 Friday
最近観た映画を振り返ってみると、常連のミニシアターではハンガリー映画をよく観ているなぁと思っています。映画に登場する人物の情感の描き方にハンガリー独特なものを感じるのは私だけでしょうか。昨晩観に行ったハンガリー映画「心と体と」もその感覚の独特さ故に評価が分かれるところですが、私には妙に印象強く残った映画だったと思い返しています。筋立ては単純で、言うなれば冴えない中年男性と若く美しい女性のラブストーリーです。ストーリーよりディテールにこの映画の魅力があって、舞台が食肉処理場だったり、恋愛に発展する2人の性格が際立つ特徴を持っていたり、肌理の細かい心理描写に私は惹きつけられたのではないかと思っています。食肉処理場は飼育されている牛が次々に処理される場面がある反面、人の食事場面も多く、命を頂いて生活を営む人々の日常がさりげなく描かれていました。そこにやってきた若い女性職員は周囲と馴染めず、上司で片手が不自由な中年男性が彼女に気をかけていきます。そんな中で食肉処理場で事件があり、警察の捜査の中で職員全員がカウンセリングを受けることになりました。そこで若い女性と中年男性が別々の生活の中で、毎晩同じ夢を見ていることを知るのでした。それは森を彷徨う雄雌の鹿の夢でした。生きることに不器用な2人に突如起こった摩訶不思議な出来事。それを契機に急速に接近する2人。色恋沙汰を卒業し独身を楽しんでいた男性と、並外れた記憶力と潔癖性という特性を持つ女性。穢れなき透明感を持つ女性が初めて経験する他人との触れ合い。人と人との情感が交差する場面に、この映画の醍醐味があったような気がしています。人によって処理される牛と、森を駆ける自由な鹿。職場の他愛無い職員の会話と、そこから孤立し情感に乏しい女性。環境が用意されていなければ絶対にあり得ないラブストーリーなど、何気ない比較対象が内容に深みを齎す効果を生んでいるようにも思えました。
2019.06.27 Thursday
観たい映画が上映されていても、時間が合わず上映を逃してしまうことが結構あります。私はウィークディの昼間は公務員をやっているので、レイトショーでなければ、映画館に足を運べないのです。年休を取得すればいいものを、仕事の都合上、計画した通りに休めないこともあります。そういう意味ではリバイバル上映は有難いなぁと思っていて、多少無理をしても観に行こうと決めていました。映画館や美術館、読書は多忙な仕事の間隙をぬわなければ、時間を割くことが出来ないので、自分に投資する時間として貴重なものなのです。仕事ばかりしていると、ふと我に返った時に自分をまるで見つめていないことに気づき、何のために生きているのか、どんな楽しみが人生にあるのか、分からなくなることもあります。自分自身を豊かに保つためには、感動する心を忘れてはならないと思い、そのためにも感性に働きかける映画や演劇、音楽や美術を鑑賞する機会を増やそうと思っています。今晩は仕事帰りに常連のミニシアターに出かけました。映画館に行く途中で演奏帰りの家内と待ち合わせて、一緒にレイトショーに出かけました。リバイバル上映をされていたのはハンガリー映画「心と体と」で、年齢も境遇も違う男女が奇しくも同じ夢を見ていたことで、不思議なラブストーリーが始まる内容でした。私はリアルな世界に潜在する非現実な世界が面白く感じられましたが、家内は描写のタッチが今ひとつピンとこなかったようで、夫婦で反応が分かれました。これも鑑賞にはありがちで、鑑賞そのものの面白さはそんなところにあると思っています。創作活動では共感も受容も人によって異なることが多々あります。感性に働きかける芸術媒体である以上、評価が分かれることは仕方がないことです。たった一週間のリバイバル上映ですが、ハンガリー映画「心と体と」の詳しい感想は後日改めます。
2019.06.26 Wednesday
今晩、懇意にしているカメラマン2人が、図録作成に向けた全体のレイアウトをもって自宅にやってきました。私の個展用の図録は14冊目になりますが、今まで全て同じサイズ、同じページ数、似たようなレイアウトで作っています。私はシリーズ化(連作)が大好きで、その蓄積を楽しんでいる傾向があります。そうなると毎年作っている図録のデザインに変化が乏しいことがあって、それは充分承知しています。図録には集合彫刻の全体を示す記録という意味合いもあるため、これでいいと判断しています。「発掘シリーズ」は11冊、「発掘から構築へ」1冊、「構築シリーズ」2冊という今までの冊子を見ると、少ないレイアウトの変化であっても、私は写真の効果には注文をつけていて、光を取り込めとか、空気を感じさせるようにとか、面倒なことをカメラマンに言っているなぁと思っています。逆にカメラマンからの提案もあり、これは異なる媒体による彫刻家とカメラマンの連携したアート作品ではないかと思うところです。今回は出来るだけリアルな画像を要求し、それにカメラマンが応えてくれています。図録は作品の一つだと私は認識しています。個展に来られた方々の手元に置いていただける唯一の自作なのです。デジタルな作品と立体的な彫刻とは明らかに捉えが違うので、同じ土俵では語れませんが、作品が内包するコンセプトは伝わるのではないかと思うところです。