Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 7月の終わりに…
    今日で7月が終わります。今月は東京銀座での個展があったためか月日が経つのが早く感じました。個展は搬入時に1年間の創作活動の結果が出ると自分は認識しています。実際は5月の図録撮影時に作品は完成しているのですが、やはり発表するこの時期が反省を含めた結果が出るので自分は真摯に受け止めています。鑑賞者にもいろいろな感想やご批判を頂きますが、自分の作品の良し悪しは自分が一番わかっているように感じます。来年も屏風表現を続けていく意向ですが、半立体にもう少し動きをつけていきたいと思っています。今年試みた厚板の構成を、来年は無垢の木材を彫ることでさらに量感のある動きを出したいと考えています。イメージの根源として自作には常に都市が現れ、そこに来年はファウスト的魂としての深層心理的なものや未来に対する憧憬を入れていきたいと考えているのです。失われたものと蘇生するもの、それは平易な自然科学観や歴史観では言い表すことが出来ず、偶然が重なって興亡を繰り返した文化史のようなことを念頭において制作していこうと思っています。「西洋の没落」流に言えば、自己の覚醒意識を呼び覚まして、その真髄となる方向性を模索していきたいと思います。来月は作れるだけ作りたい、瞑想・迷走に陥っても構わない覚悟でやっていきます。
    村井正誠記念美術館
    先日、東京等々力にある村井正誠記念美術館に行きました。往復葉書で申し込んだのは香川県高松にあるイサム・ノグチ庭園美術館と京都にある桂離宮と今回の美術館で3回目になります。因みに京都にある重森三玲庭園美術館は電話予約で済んだ記憶があります。村井正誠は日本の抽象絵画の草分け的存在として絵画だけではなく建築や装飾デザインにも表現の幅を広げた人でした。家内や自分が学んだ大学でも教鞭をとっていたようですが、自分が入学した時には既に退官されていて、ご本人に会うことは出来ませんでした。家内が卒業する時に卒業制作展で優秀賞をとり、村井正誠デザインによるメダルを頂いています。そんな縁があって今回入館を申し込んだのでした。美術館はモダンな建物で、美術館手前には鉄で囲んだ池がありました。池の中にご本人が愛用していた車が置いてありました。池の中に錆びた旧式の車。異様とも思える組み合わせに唖然としていると、一面ガラス張りの扉が開いて、文化学院で助手を務めていたという女性が館内を案内してくれました。刺激を受けたのは案の定アトリエでした。所狭しと置かれた世界各地の民芸品や絵のモチーフや描きかけの作品、当時の個展のポスター等が埃を被っていて、それでもそれぞれが調和を保っているように感じられました。主人なき空間。在りし日の残像。展示空間には明快な色彩でざっくりと構成された心地よい大作絵画がありました。「村井は学校に勤めていたので、制作はいつも夜でした。」と案内してくれた女性がおしゃっていましたが、自分もウィークディは制作がままならず、そんな中で創作活動を続けた村井正誠の困難と気骨を感じていました。
    週末 休憩時間の大切さ
    今日も猛暑です。朝から工房内は大変な暑さで、それでも昨日の失敗を繰り返さないように慎重に陶彫成形を行いました。制作には神経を使うので、たちまち汗が噴き出てシャツがぐっしょり。凍結した水分を買ってきたので、それで冷たい水分補給を行いました。若い子が工房に絵を描きにきていて、お互い気遣いながら制作に励みました。午前中は昨日の成形をやり直し、併せて「陶紋」シリーズの新作の成形を行いました。今日の昼食は工房を出て、近隣のファミリーレストランでとりました。冷房の効いたレストランで暫く休んでいると、次第に体力が回復してきました。今日は休憩時間の大切さを実感しました。午後は夕方まで土錬機を回し、さらに菊練りをして陶土の準備をしました。やはり汗が滴ってシャツを替えましたが、夕方まで頑張れたのは、昼にしっかりとった休憩時間のおかげだと思います。替えたシャツは8枚、頭に巻いたバンダナも8枚、汗で重くなった衣類を自宅に届けながら作業を続けました。また次回。この季節の制作は暑さとの闘いです。
    週末 猛暑の工房
    このところ連日猛暑が続いています。今日も朝から30度を上回り、空調のない工房は大変な暑さに見舞われました。じっとしていても汗が流れる蒸し風呂状態の工房で、座布団大のタタラを数枚作り、RECORDの彩色をしました。タタラは成形に使うもので、乾燥具合を見ながら立体に立ち上げていきます。その工程で今日は大きなミスがありました。まだタタラが柔らかかったせいで成形されたカタチ全体が歪み、あれこれ手を尽くしても修正できず、結局やり直しになりました。汗で何枚もシャツを替え、それでも成形に歪みが生じた時は、さらに汗が噴き出ていました。汗でシャツが搾れるのではないかと思ったほどです。明日もう一度チャレンジです。明日は冷静になって午前と午後の間に長い休憩を取ることにします。いつ熱中症になってもおかしくない環境なので、水分を充分に摂取しながらやっていこうと思います。昔は連日こんな気温の作業場でやっていても大丈夫だったのですが、現在妙に臆病になっているのは年齢のせいでしょうか。ともかく明日こそ成形を成功させて、次なる工程に進みたいと思っています。夕方は職場に出かけました。職場の近隣で祭礼があったため挨拶に出向いたのです。夏はまだ始まったばかり。新作の制作に全身全霊を使って邁進したいと意気込む今日この頃です。
    夏季休暇 美術館巡り
    5日間の夏季休暇のうち1日目の休暇を今日取りました。今日は朝から家内と3つの美術館に車で出かけました。まず、東京等々力にある村井正誠記念美術館。ここは往復葉書による事前申し込みが必要で、金曜と日曜しか開館していないということでした。村井正誠記念美術館は93歳で亡くなるまで制作に励んでいた前衛画家の足跡を感じさせる空間があって、その雰囲気を味わうことを今回の目的としていたので、ここでは充分堪能することができました。村井正誠の最後の弟子で助手をやっていた女性が美術館全体の管理をされていて、細かな説明をしてくれました。アトリエをそのまま覆い尽くす形で美術館が建設されているので、気に入った装飾品等を傍らに制作に没頭していたアトリエの空間や、そこを囲むように作られた大きな展示空間がとりわけ印象的でした。詳しい感想等は機会を改めたいと思います。次に向かったのは村井正誠記念美術館とさほど離れていない東京砧の世田谷美術館。環状8号線沿いにあり、車を使っていたおかげで僅かな時間で移動できました。世田谷美術館では「村山知義の宇宙 すべての僕が沸騰する」展を開催していて、1920年代のドイツのベルリンで前衛に触れた村山知義の多面的な表現活動を紹介していました。これも感想等は別の機会にいたします。世田谷美術館では「花森安治」展も同時開催していて、暮らしの手帖の表紙を描き続けた人の軌跡を追う展示内容でした。その中に気に留めた一遍の詩がありました。この感想も機会を改めます。最後に環状8号線から第三京浜に乗り、川崎の生田緑地にある岡本太郎美術館で開催中の「記憶の島」展を見てきました。岡本太郎と民俗学者宮本常一が撮った日本各地の写真を展示していて、日本古来の風俗風習が伝わる内容でした。これも後日感想を書きたいと思います。今日は猛暑の一日でしたが、車で出かけたことが幸いして3つの美術館を心地よく巡ることができ、充実した夏季休暇を過ごせました。