Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 週末 土練とコトバと…
    今日は朝から工房で制作です。相変わらず残暑が厳しく工房内は熱が篭っていました。今日は先日から作っている大きな陶彫部品の仕上げに入っています。果たしてこのまま乾燥させて成功するのかどうか、体積の大きさに対して支えている陶平面の厚さが足りないような気がするのです。ビニールをかけてじっくり乾燥させていこうと思っています。昼頃から土錬機を稼動させて土練りを行いました。最終的には手で菊練りをしますが、いつものように汗が噴き出てきました。陶彫は面白いのか辛いのかよくわからなくなる時があります。どんなに辛くても制作を止めないので、きっと自分にとって面白いのだろうと結論づけていますが、猛暑の中で頭がクラクラしてくる時は、何が何でも止めるようにしています。制作は明日も継続です。夕方は家内と「りおん工房」に出かけました。「りおん工房」の庄司利音さんとは人を介して知り合いました。利音さんは詩人です。「祭りの金魚」(新風舎)という詩集を出版していて、一読してすっかりその世界に魅了されました。「りおん工房」は利音さんが主催する手作りの工芸品を販売している店ですが、可愛らしく童画的な小さな品々が展示してあります。ちょっと見ただけでは可憐な趣味グッズとも思えますが、詩集を読むと利音さんは生命の深さ、自然の関わりを何気ないコトバで語る一筋縄ではいかない人であることがわかります。今回「りおん工房」に行った目的は、「りおん工房」専属動物作家に我が家で飼っている猫の「トラ吉」のリアルなフィギアを作っていただいていて、それが出来上がって「りおん工房」に届いているという連絡があったからです。この「トラ吉」もよく出来ていました。自分もいずれ「トラ吉」を彫刻で作ろうと思っていましたが、先を越された感じです。利音さんがコトバを紡いだ「祭りの金魚」は別の機会に感想を書こうと思います。
    金沢市内の散策
    夏季休暇最終日は石川県金沢で過ごすことになりました。金沢市内は随分前に来たことがあって、兼六園や古い町並みを散策しました。その時は九谷焼と加賀友禅を見ることが目的でしたが、今回は金沢21世紀美術館を見ることを目的にしました。朝ホテルを出て、まず兼六園周辺までバスでやってきました。最初に訪れたのは石川県立美術館の「田中一村展」。田中一村はかつてNHKのテレビ番組で孤高の日本画家として取り上げられたのを契機に、デパートの展覧会場は大変な人混みとなり、自分も人の波をかき分けて斬新な日本画を見たのでした。それから奄美大島の個人美術館でも同じ作品を見ました。今回は一村の天井画が展示されていると知って見に行きました。詳細は後日書きます。次は金沢21世紀美術館に行き、「工芸未来派」展を見ました。内容は後日にしますが、展示空間の間取りが変わっていて、新しい美術館の在り方を考える機会にもなりました。レアンドロ・エルリッヒのプールの作品に大勢の人が集まっていました。次は前田家13代齊泰が造営した成巽閣。家内が古民家や御殿の古い間取りが大好きで、伝統の衣装や調度品を見てきました。午後になって以前金沢を訪れた時に歩いた武家屋敷を再び訪れ、さらにひがし茶屋界隈も歩きました。残暑が厳しく散策も控えたほうがよさそうな気温でしたが、観光客がいるところは石畳に打ち水がしてあって、凌ぎやすい環境を作っていました。これで今年の夏季休暇は終わりです。来週から仕事が本格化しますが、今年は個展も含めて充実した夏だったように思います。ただ、読書は進まず秋以降に持ち越しになる書籍が数々あります。制作も持ち越しですが、またリセットして新たな気分で頑張りたいと思います。
    休暇をとって金沢から輪島へ
    今日から夏季休暇4日目と5日目の2日分をとって、石川県金沢と輪島に出かけました。自分は飛行機に乗るのが久しぶりで、羽田空港から小松空港までの僅かな時間に気分は高揚して楽しい行程になりました。能登半島の輪島に行こうと思ったのは漆工芸をじっくり見たい思いがありました。輪島塗は完全分業化されていますが、その工程を垣間見ることを今回の旅行の目的としていました。ただ着いた時間が昼過ぎだったので、有名な輪島朝市が終わり、また夕方には御陣序乗太鼓の演舞があり、住民はその準備に追われ、町の中は閑散としていました。それでも塗師蔵を改装してギャラリーを営んでいる「遊庵」の店主から輪島塗の工程を聞くことができました。そこで刻んだ線に沈金を施した茶托5客を買い求めました。店主は古い絵柄と言っていましたが、よく見ればマチスのデッサンの線にも似て家内ともども気に入ってしまったのでした。この日は金沢に泊まる事になっていたので、御陣序乗太鼓は見られず後ろ髪を引かれつつ輪島を後にしました。旧輪島実業高校企画によるクッキーを工房長屋のカフェで購入し、横浜の土産にしました。輪島は海に面した小さな町で、輪島塗や大祭に使うキリコを見るにつけ、伝統文化の香り高い素敵なところだと思いました。再訪を胸に夜遅く金沢に戻ってきました。
    練馬の「生誕100年 船田玉樹展」
    先日、東京の練馬区立美術館で開催中の表題の展覧会に行ってきました。船田玉樹という日本画家を自分は知りませんでした。展覧会の大判のポスターが目に入り、その紅い花を散らした斬新な構成に惹かれてしまいました。船田ワールドは、黒々と描き込まれた松葉や艶やかな花一面が画面中央にどっしりと居座り、並々ならぬ存在感を示していました。その中で自分は船田ワールドにしたらやや小さめな暗い画面に引き寄せられました。それは「梅林」(1987年)と称する水墨画で、その複雑に入れ乱れた幹や枝が、深遠な闇から立ち現れ、一時煌めいて再び消えていくような錯覚に陥りました。絵画には幻視的な方向があり、光と闇を駆使しながら描く心象世界は絵画表現の魅力のひとつです。図録ではそれが平坦に見えるのが残念ですが、実物は幾重にも深まる空間を感じました。展覧会に行くと、その人の代表作ではなくても、自分の感覚に訴えてくる作品に出会えます。それは鑑賞者個々によって捉える作品が違ってくるものだと思っています。そうした出会いがいいのです。一人の日本画家が走り続けた軌跡、時に病を抱えながら自己の心を吐露した作品、そんな創作者の心情を思いながら展覧会場を歩いていました。
    HPのEXHIBITIONに12‘個展をアップ
    ホームページにはウェブギャラリーとしての役割があって、自分の発表の場としては東京銀座のギャラリーともども欠かせない存在です。昨今ではウェブアーティストもいるくらいで、電子情報は今後増々その存在が大きくなっていくように思います。自分にはウェブ関係のスタッフがいて、ホームページの管理をやってくれています。NOTEに関しては、毎晩自宅のパソコンに向かって自分が文章を入れています。ホームページでは旧作をデジタル画像で見ることができます。作品の実物は東京銀座で毎年この時期に見せていますが、移動や組み立てに時間のかかる実物は通常見せることができません。そのために図録やホームページを充実させたいと思っているのです。今年の個展の状況をホームページのEXHIBITIONにアップしました。今年は初回個展で発表した「発掘~鳥瞰~」の継続した作品として「発掘~混在~」を発表しました。「発掘~混在~」制作中に東日本大震災があり、瓦礫と化した痛ましい風景や放射能汚染の怖れが情報として入ってきました。これはそうした心情を抱えながら作った作品で、短絡的に何かに訴えようとすることはせず、自分の気持ちが自然に吐露できるようにしました。作品がギャラリーに置かれた状況はEXHIBITIONを見ていただければわかります。なお、私のホームページはこのNOTE(ブログ)の右上にあるアドレスをクリックすれば入れますので、ご高覧いただければ幸いです。