2012.02.12 Sunday
今日は朝から夕方まで工房で制作三昧でした。朝は相変わらずの寒さでしたが、昼ごろから暖かくなり、久しぶりにストーブを消して窓を開けました。彫り込みは順調に進みましたが、時間がかかるので一体いつ彫り込みが終わるのか見当がつきません。彫り込みをやっている時に次のイメージが湧いてきました。この彫り込みを厚板ではなく木材そのものでやってみようと思ったのです。集成材を使えば、かなり厚みも増すことが出来るし、そこにさまざまな曲面を彫ることも可能になります。陶彫部品を集成材に埋め込んで、木材の表面に陶彫が出現したイメージです。現在の厚板に矩形の彫り込みを入れるより、さらに時間がかかるのは承知です。現在進行中の作品のように屏風にするのか、また丸彫りをして完全な立体にするのか、まだイメージは煮詰めていませんが、現在の作品の先にある発展的な作品であることは間違いありません。「混在」は以前作った「住居」や「棟」の発展形ですが、今日イメージした次なる作品は雛形を作ったほうがいいかもしれません。今まで試したことがないからです。ともかく今日はあれこれ考えながら、夕方遅くまで作業をしていました。来週末は用事が入って制作三昧とはいきませんが、出来るだけ時間を見つけて「混在」を先に進めようと思います。
2012.02.11 Saturday
今日の午前中は工房で制作。「発掘~混在~」の表層の彫り込みに四苦八苦していました。時間がかかるのは承知していましたが、こんなにも時間がかかるとは思いもよらず、この調子でいくと畳大6点が今月中に終わるかどうか怪しくなってきました。来月に持ち越すことも想定に入れる必要がありそうです。それでも午後になって、自分の後輩たちがグループ展をやっているので、横浜市民ギャラリーまで行って来ました。横浜市民ギャラリーのある教育文化センターは昨年の震災の影響で、来月31日をもって閉館となります。市民ギャラリーはそのあとも1年間だけは継続しますが、今までここで多くの展覧会を見て、または自分も陶によるインスタレーションをやらせていただいた由緒あるギャラリーがなくなってしまうのはつくづく残念に思います。自分が作家として育まれた場所であるだけに思いも一入です。グループ展に出品している後輩の一人は二科展に彫刻を出している気鋭の作家です。厚板を構成的に扱った木彫をやっていました。もう一人は同じ職場で働いている人で、西欧の風景を具象で表現している画家です。2人ともそれぞれ公募団体に出品していますが、地元で発表できる機会がこのグループ展なのです。はたしてこのグループ展はどうなってしまうのでしょうか。来年までは作品を見ることができそうですが、この先も近い場所で発表の機会が持てることを願ってやみません。
2012.02.10 Friday
現在読んでいる「クレーの日記」に建築に関するクレーの考えが述べられている箇所があります。長い文章ですが引用します。「イタリアで建築芸術の理解を深めてくると、ものを見る目が肥えてくるのが、自分でもすぐわかるのであった。どの建物も実用のために建てられたのに、そこにあらわれている芸術は、ほかの芸術分野の作品にくらべて、はるかに調和のとれた純粋さを保っている。この空間の有機的構造というのは、どんな先生にならうのよりも大きな収穫であった。私のいうことは、さぞ抽象的に思われるであろう。しかし、高い次元へと精神が成長するときには、だれでも専門家ぶった難しい口をきくものなのだ。絵画や『自然』と違って、建築作品では、個々の部分の相互関係を目でみて計算することができる。だから、愚かな初心者にとっても、建築物は手っとり早く卒業できる速成学校のようなものなのだ。数的なものを有機体という概念で理解できるようになれば、自然画もはるかに易しく、また正しく描けるかと思う。また、建築物は無限に複雑になりうるから、建築という宝庫のいずみはおよそ尽きることを知らないのである。はじめて建築物を前にしたとき、どうしてよいか、ただとまどうばかりかと思う。これは、末端の梢ばかり見て、太い枝や幹を見ないためである、と言いたい。太い枝を一度見れば、先の先の小枝の葉にも、全体の法則が顕現しているのがわかり、またこの法則を利用できるであろう。」(訳:南原実)
2012.02.09 Thursday
自宅にあるパソコンは自分のホームページを立ち上げた6年前に購入したもので、何度か調子が悪くなりました。ここにきてついに不調の極みになり、立ち上がるのにとても時間がかかるようになりました。バージョンアップするより、一気に新しいパソコンを購入した方がいいと判断しました。現在、家電店で売り出しているパソコンは容量も大きく、今使用しているパソコンみたいに画面がフリーズすることもなくなりそうです。自分は毎晩NOTE(ブログ)を書いている関係で自宅でも必ずパソコンを開きます。職場ではなくてはならないモノであり、自宅での使用頻度もあって、気づくとパソコン漬けの一日です。少なくても週末くらいは土を練ったり、木を彫ったりして、実体を伴う世界に遊びたいと思っています。新しく購入したパソコンは18日に届きます。クリアな画像、スピーディな変換が楽しみですが、本来の自分はアナログなスローライフが好きだったはずです。現代の魔物に染まっている自分に気づきながら、そこから離れられない生活にため息を漏らしています。
2012.02.08 Wednesday
20世紀を代表する画家パウル・クレー。今、通勤時間帯に「クレーの日記」を読んでいます。これはクレーのご子息が編者を勤めていることから明らかなようにこれが公開されるとは生前のクレー自身はわかっていなかったと思います。整理好きだったクレーは19歳から日記をつけ始め、あくまでも日記は自分の意思確認としてやっていたので、当然歯に衣着せぬ文章になっています。これが読者には面白いと感じるところです。かなり皮肉屋であり、若い頃は無頼をしたクレーでしたが、イタリア滞在を契機に造形表現に立ち向かい、音楽家としてもオーケストラの演奏活動に参加しています。生前は内面を明かすことが少なかったクレーでしたが、日記が公開され、全世界で読まれることになろうとは努々わからなかったと思います。自分もこうして日記代わりのNOTE(ブログ)を毎日書いていますが、これは公開されることを意識した上でやっているので、他者に対して配慮や考慮をしています。その分つまらないものになっているのは否めないと思います。自分には非公開メモはありません。でも「クレーに日記」を読んでいると、こんなふうに感じたことを感じたまま書いたメモがあってもよさそうなものだという思いに駆られます。