2012.02.27 Monday
短い通勤時間で「クレーの日記」(P・クレー著 南原実訳 新潮社)を読んでいます。ようやくクレーの経歴の中で、自分がよく知っている画家の名前が出てきました。カンディンスキーやマルクです。彼らの「青騎士」も登場してきました。表現主義から非対象絵画に向かいつつある時代で、自分が今まで幾度となくNOTE(ブログ)に書いてきた興味の尽きない時代です。クレーもその中で頭角を現してきたようです。日記から時代の雰囲気を読み取ろうとしていますが、やはり日記だけあって個人的な記述が多く、時代そのものを網羅することはできません。それでも新時代の芸術は多くの大衆に認知されないものの、新しい傾向の作品を扱う画廊や書店が出てきたことが伺えます。クレーが日記でアルプを売名家と書いているところは生々しくて面白いと思います。また、ベルリンの「シュトルム」のヴァルデンをこんなふうに記述しています。「彼は片ときも口から煙草をはなしたことがない。参謀のように走りまわっては、命令を下している。彼はたしかに非凡な人間だ。が、どこか片端なところがある。彼は、画など少しも好きではないのだ。ただ、画を嗅ぎ分ける才能がある。」クレーの交遊録はますます楽しくなってきました。
2012.02.26 Sunday
今日も制作三昧の一日でした。「混在」の表層部分の彫り込みと同時に、前に作った「陶紋」の仕上げ、化粧掛けと窯入れを行いました。今度の個展の図録に昨年から発表を始めた「陶紋」の新作を入れる予定で、撮影をお願いしているカメラマンに「陶紋」の撮影に関する要望を言っていました。それは砂丘に「陶紋」が点在している情景を作りたいということで、我ながらやっかいな要望だったなぁと今更ながら思っています。実は前にNOTE(ブログ)に書いた記憶がありますが、「陶紋」の新作は焼成時に割れて再度作り直しているのです。撮影の条件があるため「陶紋」を早めに預かりたいとカメラマンから連絡があったので、成形したままの「陶紋」数点を慌てて仕上げて窯に入れました。今度こそ割れないように願うばかりです。このところ木彫ばかりやっていたので、今日は久しぶりに陶彫に触れました。陶彫はやはり面白いと再確認しました。それは窯に入れる最後の工程があるからです。自分の手を離れたところで作品に最後の息吹を注入する行為は、神のみぞ知る神聖な儀式です。そこで炎をくぐりぬけて石化していくのです。作品が別のモノに生まれ変わるので成功すれば楽しい限りです。3日後に窯を開けますが、今度はどうなるのか、割れた原因を突き止めて今度は手立てをしたつもりですが、窯を開けてみないとこればかりはわかりません。
2012.02.25 Saturday
朝から夕方まで制作に没頭しました。「混在」の表層部分は、それでも終わらず明日に持ち越しです。きっと明日も終わらず来月中旬に表層部分が完成すると見通しています。工房は前より寒さが和らぎましたが、今日は雨模様で底冷えがするためストーブを点けています。今日も夢中で作業を続けていますが、一日があっという間に過ぎていき、朝から晩まで頑張っていても、こんな程度しか出来ないのかと改めて思ってしまいます。創作活動は時間が必要で、完成に向かうほど作品を見つめる時間が欲しいのです。遅れ気味の制作工程に振り回されて、作品を見つめる時間が少なくなることを内心恐れています。それは作品全体を見て、何が足りないのか、削除すべきものがあるのかどうかを自分自身に問いかける時間です。ひとつの作品に長く関わっているため、次の工程に進むたびに作品をじっくり見つめているのです。表層部分が終われば、次は砂マチエールに進みます。明日はどこまでやれるのか、また朝から工房に篭る予定です。
2012.02.24 Friday
先週末に用事が入り、制作時間が少なかったので、今は制作がしたくて仕方がありません。制作工程が遅れていることもありますが、未消化のまま制作欲を抑えていることが大きな理由です。「混在」の表層の彫り込みは結構面白いと感じます。それは作品が完成に向けて具現化していく過程で迷いが生じ、それをどう自分の中で処理をしていくのか、行きつ戻りつすることが苦しくも、また面白いのです。作品に凝縮したエネルギーを吹き込むのは、この試行錯誤しながら思索を繰り返す工程に他なりません。最初のイメージの振り返りをよくやっているのは、ブレることを恐れるからです。いきおい作品を破壊したくなる衝動に駆られることもあります。たまに自惚れることもありますが、次の瞬間には自分の能力の無さを嘆いていたりします。創作とは自虐的な苦しみの中から、たった一粒の珠玉を探すことかもしれません。それでも創作がしたいのです。週末の制作に向けて心は膨らみます。苦しみを知りつつ何かを得んがために週末があると思っています。
2012.02.23 Thursday
私の職場では地域の会合に2ヶ月に1回の割合で出かけています。今日がその会合で夜7時から9時ごろまで会議が行われていました。地域との協働を模索している職場では、これは大切な会議です。今年度は今日がラストになりました。今日は次年度に向けてのご意見を頂きました。地域住民の思いや意見を聞き取り、仕事に反映する姿勢は、未曾有の大震災で益々重要になった気がしています。有事の支援は地域とどのように連携して行うのか、常日頃から連絡を取り合っていなければならないと感じます。施設等の運営に地域の人が参画するシステムが私の職場にはあります。常に顔が見える関係を続けていることが有事に幸いすると信じています。今日は長い勤務時間でしたが、有効な時間だったと思っています。