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  • 週末 砂まみれの一日
    昨日から「混在」に砂マチエールをつける作業をやっています。今日はスタッフ2人と家内と私の4人で朝9時から作業を始めました。終了は午後4時。砂マチエールがつけられた箇所は全体の3分の1程度でした。時間がかかるのは承知ですが、5月初旬の図録撮影までに間に合うかどうか…。ともかく今日は砂まみれの一日でした。硬化剤が手につくとベタベタして落ちません。油絵の具用洗浄剤で手をふいて何とかベタベタ感はなくなったように思います。臭いが工房内に漂っていましたが、これは仕方ないことです。幸い寒さが緩んできたので、時折窓を開けました。明後日の休日に継続します。ただし、スタッフが来られないので家内と私で砂マチエールを行います。作業台の上に作品を乗せてやっていますが、それでも背中や肩や腰に負担がかかります。私の作品は手間のかかる工程が多く、おまけに搬入搬出も一人で出来ないやっかいな代物です。たまに木彫や石彫のような単純作業が羨ましくなることがありますが、それはそれで作業の厳しさは変わるものではないと思います。まぁ、自分の作品はスタッフが手伝ってくれるだけいいのかもしれません。今日は疲れました。4人で夕方外食をして今日の作業を労いました。明後日また頑張ります。
    週末 砂マチエール開始
    雨の土曜日です。今日は朝から工房に行って「混在」の砂マチエールの準備をしました。ちょうど畳大の作業台が6つあったので、スタッフに手伝ってもらいながら作業台を等間隔に並べ、6つの箱をそれぞれの作業台に置きました。硬化剤をストーブで温め、柔らかくなったところで砂と混ぜ合わせ、表層部分に塗りこんでいきました。やはり相当時間がかかります。明日はさらに人手があるので、今日より順調に進むことを期待します。砂マチエールをやりながら、いつから砂を作品に持ち込むようになったのかを思い出していました。確か陶彫制作以前のことで、油絵用のキャンバスに工場にある古い機械の一部のようなものをモチーフとした象徴的な絵画を描き始めた頃だったように思います。錆びた鉄を表現するために油絵の具に砂を混ぜたのが、砂とのつきあいの始まりでした。当時は陶をやりたくても窯などの設備がなく、仕方なく平面に陶で作りたいイメージを描き留めたのでした。陶彫が出来るようになって、砂マチエールと陶彫が相性のいい組み合わせだと感じるようになり、10数年前にようやく「発掘~鳥瞰~」が完成しました。それからずっと砂マチエールは自分の重要な表現技法のひとつです。明日も続行です。どこまでやれるかわかりませんが、頑張りたいと思います。
    いよいよ砂マチエールへ
    「発掘~混在~」の木彫表層が出来上がり、いよいよ砂マチエールをつけていく作業に移ります。明日からの2日間でどのくらい出来るのか見当がつきませんが、工房スタッフの手を借りて作業を進めていく予定です。砂マチエールは造形的な制作ではありません。効果を狙った工芸的な作業です。砂に硬化剤を混ぜてヘラで塗りこめていく工程をスタッフに教えながら、そこに油絵の具を滲みこませていきます。乾くのに時間がかかることを考えると、早めに作業を進めたいところですが、如何せん砂マチエールを扱うのが初めてのスタッフたちなので、巧くいくかどうかわかりません。それでも手伝ってくれるのは有難いと思います。一人ではどうにもならない作品なので、自分にとってはスタッフは大切な存在です。明日から頑張ろうと思います。
    図録撮影に向けて
    夜8時に工房でカメラマンと7月個展の図録について打ち合わせを持ちました。砂丘で「陶紋」5点を撮影してもらうためにカメラマンに作品を預けました。これは図録へ掲載をするためで、作品をただ撮影してもらうだけでなく、その映像美が遺憾なく発揮できる表現領域までお願いしている次第です。自分はこの懇意にしているカメラマンのセンスがとても気に入っていて、全てお任せです。そのほうが作品のもつ世界が広がり、自分にない視点を与えてくれるからです。今回の図録は遊びの要素をふんだんに入れるつもりです。相原工房の野外と室内での撮影では、集合彫刻の分解と組み立てを撮影してもらう予定でいます。ドキュメントとしての写真が好きなので、ポートレイトも動きのある写真をお願いしようと思います。今回は発掘シリーズの「混在」「場」「住居」「棟」の4点と「陶紋」5点をギャラリーせいほうに展示しようと考えていますが、現在完成しているのは「住居」「棟」の2点と「陶紋」5点だけです。残りは図録撮影をする5月のゴールデンウィークまでに完成をしなければなりません。いよいよ図録撮影に向けて予断を許さない状況になってきました。
    竹橋の「ジャクソン・ポロック展」
    先日、東京竹橋にある国立近代美術館に「ジャクソン・ポロック展」を見に行ってきました。ジャクソン・ポロックと言えば、アメリカ現代美術を代表する画家で、絵の具を撒き散らすアクションペインティングはあまりにも有名です。初めはアクションペインティングばかり展示されている会場を想像して、これを見たところで何になろうと思っていました。ところがポロックの修行時代から見ていくと、ピカソやミロそれにメキシコ絵画の影響があって、いわゆる近代絵画を学んで現在のオートマチィズムに至った個人史がよくわかりました。中でもピカソの影響が強かったらしく、ピカソを彷彿とさせる作品が残されています。やがてポーリング(流し込み)やドリッピング(滴り)が画面を覆い、完全に対象の無い作品が生まれていくのです。当時の批評は散々だったようですが、グッゲンハイムの目に留まったことで一躍アメリカ現代絵画の寵児になったことがわかりました。改めてポロックの絵画を見て感じたことは、ポーリング(流し込み)やドリッピング(滴り)に秩序があり、全体のバランスをとりながら計算ずくで制作をしているのではないかと思ったことです。自分も自作で砂マチエールの上にドリッピングを行います。これは全体のバランスを見ながら絵の具を滴らせる場所を考えています。要するに描く行為ではないデッサンが存在するのです。ジャクソン・ポロックの絵画は、紛れもなく絵画芸術であることを認識させてくれた展覧会でした。