Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 「壁」シリーズの雛型
    今年7月の個展に出品する「発掘〜赤壁〜」は4連作のうちのひとつです。4連作といっても、「発掘〜赤壁〜」だけが出来ていて、残りの3点はまだカタチにもなっていません。今日はその雛型を作りました。雛型は4点すべて出来上がらず、次の週末に制作続行です。以前ブログに書いたことがありますが、雛型はそのまま小作品として見られてもいいように作ろうと思っています。陶彫部分は石塑粘土を用いて、乾燥したら塗装するつもりです。土台部分は厚紙を使います。雛型は平面のデッサンと違い、空間そのものを捉えることができます。本作品の微妙な肌合いは出来ませんが、こじんまりとした世界は結構楽しいものです。秋葉原等で売られているフィギアを作る感じは、こんなものなのかなぁと勝手に思いながらやっています。
    義母の三回忌
    日記として書いているブログなら、今日はこれを取り上げないわけにはいきません。このところ実父に次いで義母が他界したので、法事が続いています。今日の三回忌でようやく一休みといったところでしょうか。義母は奄美大島の出身で、旧姓を「量」と言います。ですから参会した親戚は「量」姓の人が多く、その昔奄美大島から本土に出てきて、首都圏に住んでいるのです。親戚は学者肌で大学を退官した人ばかり。自分の創作活動にも一目おいてくれていて、批評をいただいたりしています。墓地は横浜南区の久保山墓地にあります。今日は真夏の日差しが照りつける暑い一日になりました。高齢の人が多いので、家内は気遣いや心配をしていましたが、何とか三回忌を終えることができました。今日はいつもとは違う週末を過ごしました。  Yutaka Aihara.com
    ウィーン郵便貯金局
    いつぞやのブログに書いた記憶のあるオットー・ヴァーグナー設計による郵便局です。ひょっとして同じ表題を使っているかもしれません。新潮社「奇想遺産」に掲載されていたので、また滞欧時代を思い出しました。「ウィーンの暗く重い街から、突然真っ白い光に満たされた、無重力の空間に投げ込まれて、あぜんとして頭より体が反応してしまったのである。天井は一面のガラス張り、床も一面のガラスブロック。上からも下からも白い光が体におそいかかる。体は重さを失い、意識は空中を浮遊する。」(隈研吾 著)という箇所は自分も実感しました。建築素材はたいして高価なモノは使っていないし、それでも不思議な現代性をもつ空間を創出させているヴァーグナーは、卓抜した彼のデザイン・センスに尽きると言っても過言ではありません。リング(環状道路)から少し旧市街に入ったところにある郵便貯金局。近くには工芸美術館(アンゲヴァンテ・クンスト)があって、アール・ヌーボー(ユーゲントスティール)の資料が見られる環境が、何とも自分には懐かしい青春時代を思い出させてくれます。               Yutaka Aihara.com
    2つの仕事 2つの場所
    今日出張先から帰ると、いつも撮影をお願いしているカメラマンの2人が来て、いつのように楽しい会話になりました。カメラマンは私の昼間の顔を想像できないと言います。作品を撮影する時は作業着にバンダナをいう格好でいるので、いかにも彫刻家の雰囲気が漂っているのかもしれません。しかも作品が並べられている空間の中で撮影しているので、その環境で私を捉えているのでしょう。私の昼間の顔というのは公務員としての仕事です。スーツ(今はクールビズ)を来てパソコンに向う姿です。朝から文書処理や会計をやっています。私の勤めている職場が現在耐震工事をやっているので、業者対応も一手に引き受けています。仕事はやってもやっても切りがなく、ある程度のところで退勤しています。2つの仕事と2つの場所はまるで違う世界です。スイッチの切り替えを上手のやらないと、どちらも中途半端になってしまいます。時間に追われることが今の自分には合っていると感じているこの頃です。                             Yutaka Aihara.com
    ロースハウス
    最近購入した新潮社「奇想遺産」。1980年から5年間暮らしたウィーンの街で毎日見ていた建物がロースハウスでした。「奇想遺産」によると出来上がった当時は市民のひんしゅくを買ったことがわかりました。バロック建築の街で、このロースハウスは装飾をなくした「のっぺらぼう」であって、ウィーン当局は工事中止命令を出したこともあったそうです。現代の眼からすると、ロースハウスは街に溶け込んで、むしろ目立たない存在だと思います。自分が住んでいた当時、何かの書物でアドルフ・ロースという建築家を知り、その代表的な建築がロースハウスだとわかって、改めて見に行きました。この何の変哲も無い建物が、完成当時物議を醸し出したことに不思議な感じを持ちました。それほどロースハウスは現代に繋がるデザインをもって登場したのだと思います。現在ロースハウスが普通に見えて、バロック建築が異様に見えるのが何よりの証拠でしょう。              Yutaka Aihara.com