Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 車窓からみえる風景
    通勤で電車に揺られている時は、ほとんど読書をしているので、車窓から外の風景を眺めていませんが、たまにボンヤリと外を見ていて思うことがあります。電車という箱モノに自分が入って、自分が歩いたり走ったりする何倍速のスピードで移動する状態が不思議でならない時があるのです。外に見えている風景はまぎれもなくリアルな世界ですが、その風景が飛ぶように過ぎ去っていく様子は、まるで仮想空間のようで、そこに自分が存在していないように思えます。存在を確かめるために走る電車から身を投じることはできませんが、一瞬で変わる風景が、次から次へと記憶を書き換えて、その流れの中では自分の存在を消しているかのような気持ちがしてきます。箱モノの内外の区切られた世界があるからこそ、外界に向けられた自分の存在を消しているとも言えます。自分の意識は、ただの眼だけになって流れる風景をキャッチしていると感じます。                   Yutaka Aihara.com
    運動不足の解消法
    一日中パソコンで文書処理や会計処理をしたり、郵便物に目を通したり、来客の接待で終わっています。難しい課題が持ち込まれて判断することもありますが、実際に身体を使って動く場面がありません。当然運動不足になり、このまま机にしがみついていると健康上深刻な事態になりかねません。神経ばかり使っているのもまずいなと感じています。そこで夜は近隣のスポーツクラブに行き、多少でも汗を流しています。前のブログに書いた水泳は習慣になって、週数回は欠かさずにやっています。電車通勤にしたのも運動不足の解消のためです。駅は出来るだけ階段を使って上り下りしています。わずかなことですが、長く創作活動に勤しむために健康を第一に考えるようになりました。                             Yutaka Aihara.com
    夜の豪雨
    梅雨の季節です。湿気の多い不快な時期ですが、陶の成形にとってはいい季節なのです。湿気が多いということは、成形してもひび割れが少なく、成形後もゆっくり乾燥するので、とてもいい状態を保てます。陶芸にはいい季節ですが、職場の行き帰りはいいとは言えません。このところ夜半過ぎに豪雨に見舞われることがあって、帰路はザアザア降りの雨の中を自宅に向っています。日本的な季節感ですが、仕事で疲れた自分には情緒を楽しむ余裕はありません。浮世絵の豪雨の表現の如く、雨は天から幾筋もの線を引いています。線を遮る自分の傘には夥しいノック音が聞こえます。インパクトがあるひと時ですが、これを作品化することは今の自分にはなかなか出来ません。身体ごと体感する表現であれば、こんな雨降りの状況をモチーフに、何か作品めいたモノが作れるのかもしれません。               Yutaka Aihara.com
    案内状・図録の完成
    職場から帰ると、親しい仲間2人(といっても仕事上ではカメラマンですが)が自宅に来ていて、個展の案内状や図録を1000部ダンボールに詰めて持ってきてくれました。私は印刷も彼らにお任せなのです。ポスターも作ってくれていました。プロとしての仕事なので、それらが上出来であるのはあたりまえですが、自分の作品が実物とは違った意味で、映像としての生気を与えられていることにやはり感動を覚えます。公務員とは異なる世界が自分にはあるという意識、多少何があっても自分だけの世界が持てることは幸せなことだと実感しています。個展の搬入では自己嫌悪に陥る時もありますが、写真で見る自分の世界は手放しで喜べます。今度こそいいものが出来たと思える瞬間なのです。少なくても個展の始まる前までは快く過ごせます。他者(カメラマン)の感覚が介入しているのは、自分からやや離れている状態のところに作品があって、生々しさがないため気持ちは平静を保っていられるのではないかと感じています。                  Yutaka Aihara.com
    地形への興味
    自宅近くの山林が開発されて介護住宅が建設されることになっています。山を削り取った崖にはコンクリートのブロックが積まれています。景色がみるみる変わっていくのを通勤途中に見ています。むき出しの崖の斜面は関東ローム層の赤土があって、ブロックが積まれる前に、その美しい姿を見せています。どうも自分はこうした地形に興味があるらしく、現場をしばらく眺めていたい願望に駆られます。バスの時間を気にしながら、やや立ち止まり、崖に穴を空けて人が住めるようにしたらどうだろうと思ったりしています。トルコで見たカッパドキアのように。日本は湿気があって、しかも赤土では無理なことはわかっていても丘陵を利用した建物が出来ないものかと思います。自分の陶彫がところどころ顔を出していたら素敵なのにとイメージを膨らませることがあります。地形を考えた作品の設置は、自分の今後考えたいテーマなのです。                          Yutaka Aihara.com