Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 緩急ある一日の生活
    一日の過ごし方に緩急があって、公務に追われ制作に没頭する時間は密度の濃い時間を過ごしています。自宅に帰ってくると、気持ちが緩んでぼんやりとしてしまいます。このぼんやりとした時間が何ともいいのです。こう感じるのも仕事や家庭を持って、日々しっかり生活しているという自覚があってのことです。生活に対しては窮屈な思いはしていません。創作活動が出来るのも気持ちに余裕があるためだと思っています。心に何か渇きがあって、それを埋めるために緊張感のある創造行為があると考えますが、これは基本的には心の余裕があるためと受け取っていいものだと思います。そうした中で緩んだ時間を何もせずに過ごすのは気持ちをリセットする上で必要なことかもしれません。と言いつつアトリエに放置されている陶彫が気になっているのです。粘土の乾燥を待って最後の仕上げをしようと思っているのですが、緩んだ時間に気持ちを持ち直してアトリエに向うのは少々つらいものです。Yutaka Aihara.com
    勤務時間後の炙り作業
    公務が始まったので、新作「構築〜起源〜」の制作は勤務時間が終わってからです。今日は修整彫りが終わっている柱を少しずつバーナーで炙っていく作業をやりました。外はもう暗くなって寒さが身に沁みる時間帯でしたが、時間的に余裕のない自分にとっては仕方のないことです。木を焦がす作業は到底室内ではできません。バーナーで炙っては金ダワシで擦り、また少しずつ炙る、この繰り返しです。塗料の黒ではない自然な黒を獲得するためにやっているのです。最後に煤を掃って定着液を塗って終了。とりあえず今日は8本。地道な作業ですが、これが作品の決め手になるので手を抜くわけにはいきません。明日も会議の後にこの作業をやろうと決めています。何回かブログにも書きましたが、彫刻は労働の蓄積だなとつくづく思います。   Yutaka Aihara.com
    杉の柱の修整彫り
    新作「構築〜起源〜」の土台から立ち上がる杉材の柱116本の修整彫りを始めています。どの程度彫り跡を残すか考えながら作業をしています。搬入までの時間を考えると焦る気持ちはありますが、荒彫りとは異なり、彫り跡の様子を見ながらの作業は骨が折れます。今回の作品は修整彫りに加えて、柱の下半分をバーナーで炙って炭化させるので、その配分を考えながらやっています。本当に搬入まで間に合うのかどうか、いよいよ不安になってきました。ぼちぼち公務が始まり、制作ばかりやっていられないので、搬入日から遡って制作日程を割り出し、計画を立ててやっていかなくてはなりません。梱包に丸一日かかることを考えると厳しい限りです。明日も公務の合間に出来ることはやっていきたいと思います。              Yutaka Aihara.com
    映像による「桂離宮」
    昨夜のNHKスペシャルで「桂離宮」が放映されました。2年前に訪れた桂離宮の記憶が甦り、いい気持ちになりました。桂離宮はそこかしこに美の工夫が凝らされて、その自然を模した細やかな情景に思わずため息が出てしまいます。自分が気に入っているのは飛び石の配置です。テレビの映像を通しても美しさは伝わりましたが、実際に石を踏みしめて歩いてみると、カタチや色彩で配置を決めたであろう作庭家の力量を感じてしまいます。池を隠す木々の演出もなかなか素敵です。すべてが空間演出の中に自然物が存在して、巨大な環境彫刻の中を彷徨っている錯覚に陥ります。自分も複数の彫刻を配置し空間を演出する「場」を作りたいと考えています。桂離宮に見られる場の捉え方は大変勉強になると思っています。            Yutaka Aihara.com
    RECORDは「凸形」、さらに…
    ポストカード大の平面に一日1枚の作品を作るRECORD。この1月でセカンド・シーズンが終わろうとしています。2年前の2月から始めたRECORDですが、以前から2月という中途半端な開始時期に居心地の悪さを感じています。そこで今月はセカンド・シーズンの最後の1ヶ月と新たに始めるサード・シーズンを併行して一日2枚のペースで頑張ってみようと思います。セカンド・シーズンの最後を飾るテーマは「凸形」です。12月の「凹形」の関連としてやっていく予定です。さらに前述した通り、今月から新たに始めるサード・シーズンはリピテーションの変化を追求したいと考えました。繰り返される図形に変化をつけて文様化し、空間力と構成力の獲得を目指したいと思います。今月は新旧のRECORDを併行して制作するので苦しい1ヶ月になりますが、何とか頑張って全うしたいと思います。    Yutaka Aihara.com