Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 08年末の砂のマチエール
    今年も例年の通り、新作の平面部分に砂を硬化剤で貼り付ける作業がやってきました。いつも暮れの押し迫った頃にこの作業をしています。昨年も一昨年もテーブル彫刻のテーブル部分に当たる厚板に砂を貼っていました。今年は床から杉の柱が立ち上がる大地の部分に砂を貼ります。大地は厚板9畳分あって穴が開いています。砂マチエールをつけるところは例年になく広い範囲で、今年中に終わるかどうかわかりませんが、正月休みで砂が固まるので、今年中に何とか終わらせたいと、今日から頑張り始めました。横浜市の公務員としては休庁期間に入りました。でも制作は今日からフル回転です。日々目標を掲げてやっていくことにします。腕や腰に疲労が出ていますが、気持ちで持たせる毎日です。                     Yutaka Aihara.com
    奄美大島のタンカン
    家内の叔父が奄美大島から送られてきたタンカンを届けてくれました。今年春に訪れた奄美大島。家内の血縁をひく嘉徳の村より送られてきたものだそうで、本土では貴重な柑橘類になります。表面はでこぼこしていて、ちょっとデコポンに似た果物ですが、独特な美味しさがあって大好きです。何といっても香りがいいのです。南国の感じが溢れていて、こちらで売られているみかん等の柑橘類とは異質な感じがします。今日は仕事納めで、明日から休庁期間に入ります。休庁期間は例年彫刻の作業が捗る期間でもあります。大好きなタンカンを食べて勢いをつけて、明日からめいいっぱいの作業に臨みたいと思います。                          Yutaka Aihara.com
    「セザンヌ主義」展
    地元の横浜美術館による企画展「セザンヌ主義」に行ってきました。クリスマスのみなとみらい地区はさぞや混んでいるだろうと思って覚悟して出かけましたが、あにはからんや不況の影響なのか、思ったほどの混雑はなく、当美術館の企画展もゆったりと観ることができました。「父と呼ばれる画家への礼賛」と副題にある通り、内外の画家による多様な表現が展示されていましたが、セザンヌから受けた影響がいろいろなところに垣間見られて、面白い企画になっていました。近代から現代に繋がる造形芸術の流れはセザンヌから始まったと言っても過言ではないでしょう。見慣れたはずのセザンヌの絵画が妙に美しく感じられて、絵画は自然の再現や模倣ではなく、自然から受けた感動そのもので自然を描くものという基本的なことを再確認しました。                                Yutaka Aihara.com
    現代彫刻の評論集より
    今愛読しているのは酒井忠康著「魂の樹」。副題に「現代彫刻の世界」とあります。書店でまず訪れるのは美術分野の棚で、並んだ書籍の中から現代彫刻という文字を見つけると、さっと手に取って即刻購入したくなるのが自分の癖です。この本もページをめくった瞬間に若林奮、保田春彦等の彫刻作品の写真が眼に飛び込んできて、そのままレジへ持って行きました。大学時代に校内でよく見かけた若林先生や保田先生の作品にどんな論評がつけられているのか気になったのです。さっそく若林先生に関する彫刻都市論を読んだところで、あれ?これは若林作品だけを論じた「犬のなった彫刻家」に掲載されている文章と同じだ、ということになったのですが、それでも現代彫刻の世界を多角的に捉えていて、とても楽しんで読んでいます。とくにヨーロッパの作家に関する情報と論評に興味が沸きました。          Yutaka Aihara.com
    彫り跡の処理
    116本の杉の柱の修整彫りに入りました。新作「構築〜起源〜」の土台から立ち上がる柱は表現上重要なもので、この処理をどうするかで作品の印象が違ってきます。構築シリーズは3年目になりますが、工芸的な印象を避けるため、意図的に彫り跡を残して仕上げています。今回の作品の116本の柱は既に荒彫りが終わり、それだけでも表現の方向を伝えられるのですが、ところどころ修整彫りをして、彫りの勢いをなくさないようにしようと思っています。時間に追われるようにして夢中で彫った鑿跡には、多少粗雑なところが見られて、ささくれた箇所があります。そこを修整していくつもりです。じっくり見ながらやっていく仕事なので、思った以上に時間がかかり、今日は20数本出来ただけという結果になりました。休庁期間まで公務の合間をぬって、なんとか修整を続けたいと思っています。         Yutaka Aihara.com