Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 現代彫刻の評論集より
    今愛読しているのは酒井忠康著「魂の樹」。副題に「現代彫刻の世界」とあります。書店でまず訪れるのは美術分野の棚で、並んだ書籍の中から現代彫刻という文字を見つけると、さっと手に取って即刻購入したくなるのが自分の癖です。この本もページをめくった瞬間に若林奮、保田春彦等の彫刻作品の写真が眼に飛び込んできて、そのままレジへ持って行きました。大学時代に校内でよく見かけた若林先生や保田先生の作品にどんな論評がつけられているのか気になったのです。さっそく若林先生に関する彫刻都市論を読んだところで、あれ?これは若林作品だけを論じた「犬のなった彫刻家」に掲載されている文章と同じだ、ということになったのですが、それでも現代彫刻の世界を多角的に捉えていて、とても楽しんで読んでいます。とくにヨーロッパの作家に関する情報と論評に興味が沸きました。          Yutaka Aihara.com
    彫り跡の処理
    116本の杉の柱の修整彫りに入りました。新作「構築〜起源〜」の土台から立ち上がる柱は表現上重要なもので、この処理をどうするかで作品の印象が違ってきます。構築シリーズは3年目になりますが、工芸的な印象を避けるため、意図的に彫り跡を残して仕上げています。今回の作品の116本の柱は既に荒彫りが終わり、それだけでも表現の方向を伝えられるのですが、ところどころ修整彫りをして、彫りの勢いをなくさないようにしようと思っています。時間に追われるようにして夢中で彫った鑿跡には、多少粗雑なところが見られて、ささくれた箇所があります。そこを修整していくつもりです。じっくり見ながらやっていく仕事なので、思った以上に時間がかかり、今日は20数本出来ただけという結果になりました。休庁期間まで公務の合間をぬって、なんとか修整を続けたいと思っています。         Yutaka Aihara.com
    職場のプレゼント交換
    今日は職場の納め会でした。プレゼント交換を企画したので、それぞれ工夫を凝らしたプレゼントを用意しました。昔の職場で同じような企画があって、自分は父が丹精こめた植木を鉢植えにしてプレゼントにしていました。当時鉢植えの植木はすごい人気で、照れくさいような気分でいましたが、その父も他界し、植木のプレゼントは出来なくなりました。そこで考えたのが自分の大好物であるシュトレンです。シュトレンとは、ドイツ語圏でよくクリスマスの時期に食べられるドライフルーツ入りのパンです。最近は日本でも販売されているので、これが金額的にもちょうどいいプレゼントになると思いました。自分が用意したシュトレンは若い世代の女性にいき、自分はバンダナを戴きました。さっそく彫刻制作の作業の時に使わせてもらいます。Yutaka Aihara.com
    新作の土台作りが佳境
    今日「構築〜起源〜」の土台部分に当たる9畳大のテーブルが完成しました。年末の休庁期間にこの土台に砂を硬化剤で貼り付けて、油絵の具を染み込ませる作業を行う予定です。朝からたっぷりと作業をしたせいで、身体がくたくたです。精神的にはとても良い状態ですが、筋肉痛で今は放心状態です。毎年この時期は彫刻制作が佳境に入り、身体を酷使しています。土台に立つ116本の柱の方は、これから修整彫りに入ります。これもなかなか手間のかかる仕事です。ただ全体が少しずつ出来上がっていく実感があるので楽しい期間ではあります。自分が初めに思い描いたイメージと、実際に空間に置かれたモノとの確信と戸惑いが交互にやってきて、身体だけではなく心にも負担がかかります。制作はまさにこれからが本番です。       Yutaka Aihara.com
    「養老天命反転地」を思い出して…
    NHK番組の「ミューズの微笑み」を見ていたら、岐阜県にある「養老天命反転地」を取り上げていました。ずいぶん前に自分もこの公園(?)に行ったことがあります。斜面に建築とも遊具ともとれるオブジェが点在し、一回りしたら結構歩きつかれた記憶があります。作者の荒川修作は前衛的な造形作家で、自分が学生だった頃は、絵画に文字を持ち込んだ作品で知られていました。思索的な作品でしたが、薄灰色を背景にして抑えた色彩が残像のように配置されている画面が、自分には美しく印象に残っていました。この「養老天命反転地」は建築的なスケールで展開した美術作品で、刺激的な空間を形成しています。テレビを見て気づいたことは、自分が訪れた時より周囲の木々が大きくなっていたことでした。