2011.05.03 Tuesday
毎年この時季に栃木県益子で開催されている陶器市と茨城県笠間の陶炎祭(ひまつり)に出かけていきます。友人たちの新作が楽しみなのです。今年は震災の影響で多くの窯が壊れたり、作品が割れたりしていることが報道で伝えられていました。笠間の友人の窯も耐火レンガが壊れて修理していることを聞いていました。今回は被災見舞いを兼ねて出かけました。夜明け前に横浜を出発し、朝8時には益子の共販センター駐車場に到着。新聞やテレビ報道のおかげか来客万来で陶器市の混雑は大変なものでした。益子の友人は震災があった日は窯出しをやっていて、窯は壊れなかったものの窯の位置が動いてしまったと言っていました。午後は笠間の芸術の森公園駐車場に到着しましたが、駐車を待つ車で渋滞していました。笠間の友人は前述したとおり窯が壊れて新作が思うように出来なかったことや、陶芸家の中には仕事を止めてしまった人もいるという話を聞かせてくれました。ここも益子同様訪れる人の多さで例年になく活況を呈していました。諦めなければ何とかなる、何とかしなければならないと思うことが復興への第一歩だと実感しました。人がこれだけ集まる、見に来る、買って行く、ということは陶芸の里を皆で支えていることの証です。私も応援できるところは応援していこうと思った一日でした。
2011.05.02 Monday
5月になりました。風薫る清々しい季節です。工房周辺の木々は新緑に映え、作業のしやすい気候になりました。イメージも溢れてくることが期待できます。まず、今月は7月個展の準備として図録の制作があります。図録の撮影が終われば、今年の個展に関しては準備が整ったことになります。そこで今月の目標として考えられるのは、来年の作品のイメージです。既に「発掘シリーズ」再開を決めていて、「発掘~鳥瞰~」の発展形を作ろうとしています。土台になる屏風の枠は出来ています。そこに陶彫部品と木彫部品を組み合わせた架空都市を計画しているのです。まず、今月は屏風に収まる大きな陶彫部品を作ることを目標にします。凹凸を取り入れた擂り鉢型の円形構造です。以前多用していた砂マチエールを今回は大量に使用する予定です。「発掘」から「構築」にテーマが移行し、今年の「構築シリーズ」のあと、再び「発掘シリーズ」に戻すことで、ちょうど振り子のようにイメージが揺り戻されるような感じです。今月は新たな展開を求める1ヶ月になりそうです。
2011.05.01 Sunday
5月になって若い子たちが工房にやってきました。美大の2年生とこれから社会人入試で美大を受験する子です。この子たちはアーティストの卵として、いずれ自分の表現を獲得してデビューする新世代の子たちです。工房が新世代の子たちの自己研鑽の場になってくれれば有難いと思います。自分もこの子たちに元気をもらえます。美大生が自分の内面に向き合う苦しさ、受験生がデッサンを捉えようとする難しさ等々初々しい姿勢を垣間見ると、こちらもヤル気が出てきました。自分は新作の押印をしながら最終の仕上げを確認していました。大型連休の前半三連休は、まずまずの調子で過ごすことができました。来年の作品のイメージも見え隠れしています。RECORDも今月のテーマがほぼ固まりました。明日は出勤で、明後日から後半三連休が始まります。
2011.04.30 Saturday
連休2日目は制作三昧の一日でした。「構築~解放~」の壊れた柱1本を修整して、何とか仕上げまでもっていきました。細部はまた明日に継続します。午後は新作「構築~楼閣~」の陶彫部品に貼る印を彫りました。今回の印は、遊びのあるデザインで渦巻きを取り入れました。個展出品作品の最終仕上げに向かって、今日はあれこれ仕事をしていました。本当に時間が短く感じます。充実した連休の日程ですが、あっという間に過ぎていきそうで慌しさが残ります。RECORDは4月最後の作品を終えて、来月のテーマを考え始めました。夜になって、来月3日に益子や笠間にもっていく土産を買いに出かけました。陶芸家の友人の窯は被災していないか心配で、土産というより支援物資といった方がよい品物を買ってしまいました。ともかく今日で多忙な4月が終わります。来月も忙しさは変わりませんが、自分を見失うことなくやっていきたいと考えます。工房で過ごしやすい陽気になったことだけが救いです。
2011.04.29 Friday
表記は横浜青葉台にあるフィリアホールで開催された声楽家のリサイタルです。下野昇は家内の叔父です。二期会に属して「タンホイザー」や「カルメン」といった数々のオペラに出演してきました。劇団四季の「CATS」にも客演したことがありました。今年75歳。一昨年大きな手術をしたので、もう歌うことができないのではないかと思われましたが、見事復活して豊かな声量が甦っていました。今日のリサイタルも年齢を感じさせない出来栄えでした。親戚と言えども舞台に立てば一表現者を見るように自分は距離を置いて聴いていますが、滾々と溢れ出す表現力の凄みに頭が下がりました。日々研鑽を重ねる姿勢は学びたいところです。自分には彫刻家の師匠がいて、声楽家の親戚がいることが何よりの幸せと常々思っています。彼らはいずれ劣らぬ実力派で、自分の目標とする人生の先輩です。実績や履歴ではなく現在の姿を生々しく見せてくれているところで、自分は刺激をもらっています。自分も個展に向けて日々研鑽を重ねていこうと思った一日でした。