Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 木彫荒彫りの終了
    新作「構築〜起源〜」の部分を形成する杉材の柱がすべて彫り終わりました。といっても荒彫りですが、とりあえず100本以上の長短の柱のカタチが決まりました。これから仕上げの彫りに入り、半分から下はバーナーで炙って炭化させます。ちょっとホッとしています。仕上げは彫り跡を残しながら、丁寧な作業になります。土台に使う厚板はまだ手付かずで、雛型を見ながら、そろそろ厚板に穴を開けていきたいと思います。今月中に穴の位置を決め、柱の仕上げができればいいのですが、これはあくまで目標です。この時点ではまだ作品の全体像が見えてきません。雛型だけが頼りなのです。こうした作業は技能的な処理ばかりで、精神的には楽な工程です。当分こうした作業が続きますが、明日は土台の穴を開ける段取りと柱の仕上げ彫りの試作に入れればよしと考えています。
    研修終わって制作続行
    昨夜から今朝にかけて、他の職場の人たちと宿泊研修に出かけていました。公務としてはとてもいい研修で、気軽に仕事に関するヴィジョンを職場をこえて話すことのできる場になっていました。今日から三連休で、自分は宿泊研修から帰って、すぐ作業場に出かけて制作に入りました。発想の転換というか気分のコントロールは我ながらよく出来て、ウイークデイの仕事を忘れ、あっという間に創作に埋没することが出来ます。木彫は佳境に入り、もうすぐ荒彫りが終わりそうです。この三連休も目標を掲げて頑張らねばなりません。Yutaka Aihara.com
    ウイークデイの制作時間
    週末はすべて作品制作に時間を費やしています。自分としてはウイークデイにも制作ができないものか、あれこれ試していますが、なかなか作業が進まず、週末の時間に補填することが多くなっています。前にブログに書きましたが、早朝職場に出勤して、仕事が始まる前にRECORDを描いていたり、夜自宅に帰って就寝前に陶彫をやっていたりしています。このところ日の出の時刻が遅くなり、自分が起きる時、外は真っ暗です。自分は職場には誰より早く到着しますが、カーテンをあけて暖房をつけて警備会社に連絡をしてから制作に入ります。あれこれ考えているうち他の職員が出勤してきて公務に入り、結局制作は何も出来なかったという日もあります。夜も疲れて制作が出来ないこともあります。それでも何とか続けたいと願う毎日です。Yutaka Aihara.com
    図解 古代ローマ
    表題はステイーヴン・ビーステイのイラストによる絵本です。学術的な絵本と言っていいかもしれません。古代ローマの様子、たとえば商店街や神殿、コロッセウム、波止場、大浴場といった建物とそこに集う人々が克明に描かれています。見ているだけで楽しくなる絵本です。都市に興味のある自分はこうした鳥瞰図が大好きです。いつまで見てても飽きないのです。そのうち自分の中で想像力が芽生え、絵の中に入り込んでしまうのです。昨日までブログに書いていた18世紀イタリアの版画家ピラネージにも通じるものがあります。実際に遺跡を訪ね歩くと、イメージが湧いてきて、何かを創りたい衝動に駆られますが、この絵本やピラネージの版画からもそうしたインスピレーションをいただくことができるのです。
    ピラネージの「牢獄」連作
    町田市の国際版画美術館で開催されている「ピラネージ版画展」で、最も自分の心を捉えた作品は「空想の牢獄」として制作されたエッチングのシリーズです。ざっくり描かれた空間は、閉塞感はあるものの外からの光に照らされて石壁や階段、鎖や刑具が置かれている状況がわかります。連作はどれも錯綜する建築的要素が形作る空間、モノクロのコントラスト、舞台装置のような幻想的な雰囲気を持っていて、何か得体の知れない感動を呼び、自分はしばらくそこに立ち尽くしてしまいました。作品にのめり込むというのは久しぶりに味わう気分でした。自分が現在取り組んでいる架空都市に似た空気を感じたせいでしょうか。この連作が欲しい、手許に置きたいと感じたのも初めてでした。それより何かわからない、言いようのない空間に対するイメージをこの「牢獄」連作から授かった気がしています。むしろ心に留めている漠然としたイメージの方が自分には有難いのかもしれないと感じています。Yutaka Aihara.com