Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 「構築〜瓦礫〜」完成の目安
    先日、カメラマンが新しい図録の打ち合わせに来ました。今年7月の東京銀座での個展にあわせて、搬入日から逆算して図録を作る日程を決める打ち合わせでした。図録用の作品撮影日は遅くても3月末と決めました。昨年は3月22日が撮影日でした。今年も昨年通りに出来ればベストですが、制作工程が遅れていて、3月後半に間に合わせるのは至難の業と言わざるをえません。それでも何とかしようと頑張るつもりです。昨年やっていた「構築〜起源〜」は木彫だけで作った作品で、仕事量で言えば昨年の方が多いのです。ただし、陶彫は作業している時間よりも乾燥待ちや焼成待ちの時間があって、運を天に任せることがあります。つまり陶彫は、木彫のように仕事した分だけ確実に完成に近づくものではなく、焼成が失敗すれば、それまでやってきた土錬・成形・修整・仕上げ・化粧がけがすべて無駄になるわけです。そこが陶彫の無情で虚しいところであり、また面白いところでもあります。一か八か3月後半までに上手くいけば儲けものというくらいの気持ちでやっていきます。こればかりは火炎の神さまに祈るしかありません。
    三連休 最終日は窯詰め
    今日は三連休最終日。陶彫の作業は昨日成形した作品の修整のみに留めて、今日はむしろ今までの修整済みの作品に仕上げを行い、化粧がけをしました。いよいよ作品のいくつかを窯に詰めるための最終作業です。窯の大きさを考えて、とりあえず今日は5点仕上げました。自分の作品は釉薬を使わないので、焼成時間の微妙な長短にはあまり気を使いません。完全に乾燥しているのを確認した上で、素焼きを省略していきなり本焼きを行うのです。本焼きの温度の上昇時間はたっぷり取ります。ただ窯詰めで気になると言えば、陶彫は炉内に隙間が多く出て、もったいないと思うことです。こればかりは器のようにぎっしり詰めることができません。大小のパーツを上手く組み合わせて詰めていきますが、それでも無駄な空間があります。もっと時間があれば、工芸的な小品をたくさん作れて炉内の空間をうめることもできるのですが…。何はともあれ焼成が始まったことで、やっと陶彫を作っている意識が芽生えてきました。今日はRECORDの彩色の続きも行いました。一日1枚ずつペンで描いている今年のRECORDですが、彩色は数枚まとめてやっています。これも新たな展開が始まっています。作業はまた来週末に持ち越しですが、今は一晩かけてやっている焼成が上手くいくことを祈るのみです。
    三連休 制作状況
    現在の制作状況を書いておくのは、今後のメモとして残しておくためです。昨年の「構築〜起源〜」の状況もブログで確認しながら、現在やっている新作の進行状況をチェックしているのです。当然作品の制作工程が異なるので、参考にならないところもあります。今年の三連休は新しい窯に小品を入れて焼成の具合を確かめています。明日か来週には「構築〜瓦礫〜」のパーツを窯に入れる予定です。今日は新たな陶彫成形と修整を行いましたが、窯が気になって思うように制作が捗りませんでした。RECORDの新シーズンの彩色も行いました。今年はペンで画面の一部に描写をしていて、描写部分と平塗りの部分をどう画面に収めるかを考えながら彩色しました。陶彫作品もRECORDも少しずつですが、変化しているように思えます。昨年出来た工房という環境の変化が影響しているのかもしれません。気分的にはじっくりやれるように感じていますが、昨年のように横浜市民ギャラリーのグループ展には出しませんし、借りている作業場ではないので、返って焦りを感じずにダラダラしてしまう危険なところもあるかもしれません。明日も制作続行です。気を引き締めてやっていこうと思います。
    窯の試運転の日
    昨年夏に窯を入れて、やっと試運転の日を迎えました。試運転は窯の中の湿気を抜く目的もあります。窯を入れてくれた業者にも立ち会っていただくことになりました。初めは素焼きの温度設定でやってみることにしました。工房に窯が入って初めての焼成です。これは記念すべき一日かもしれません。明日結果がわかります。焼成中、自分は相変わらず陶彫成形に追われていました。なにしろ窯入れがあろうがなかろうが、制作ノルマがあるので必死な作業が続きます。今日から三連休です。密度の濃い制作日程が待っています。窯から微かな臭いが立ちこめる中で成形2点をやり、すでに成形の終わった数点の修整を行いました。作業しながら窯の焼成の時に出る音が静かなのに気づきました。新しい窯が進化しているのを実感しました。ちょうど窯の試運転をしていた夜、図録撮影等でお世話になっているカメラマンが打ち合わせに来ました。今年7月の個展の新しい図録に関する打ち合わせです。三連休の初日に、今後に向けて創作活動が滑り出していく気配を感じました。
    舞台美術への憧れ
    家内が美大の空間演出デザイン科に学んだ理由に舞台美術をやりたかったことがあります。自分も似たようなところがあって、自作の立体作品を舞台にのせ、照明や音響を導入した総合芸術をやってみたいと考えていた時期があるのです。それは背景としての舞台美術ではなくて、舞台美術そのものもドラマを解釈して主張する新しい劇空間のあり方を模索するものです。演じる役者と対峙するような緊張感のある舞台ができないものかと、当時の自分にはベースとなるものがないにもかかわらず、そんな絵空事を思っていました。「瀧口修造全集2」に掲載されている「ノグチと舞踊」の章を読むと、昔自分が考えていたことを、国際的な名声を持つイサム・ノグチがすでに実践をしていて、しかも総合芸術として完成されていたことがわかりました。ノグチの伝記の中にも舞台美術界での活躍は書かれていましたが、瀧口流の捉え方によって、新しい劇空間がノグチの手によって1940年代には出来ていたことを知りました。しかしながら自分は今でも劇空間の魅力に憑かれています。空間を提示できるところはギャラリーだけではないと思っているのです。