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  • 「皇室の名宝」展
    一昨日の上野の美術館(博物館)巡りの2館目。東京国立博物館で開催されている「皇室の名宝」展に行ってきました。駆け回った3館のうち一番混雑していたのが、この「皇室の名宝」展でした。展示されているのは有名な作品ばかり。皇室の所蔵ではありますが、これは日本の名宝であり、どの作品にも見られる迫力ある表現は、日本人として誇りを感じました。写真図版でよく見る狩野永徳の「唐獅子図屏風」は、バランスの取れた構図に加え、筆致も的確で勢いがあり、鬣の渦巻く獅子の風貌は、しっかりとした骨格の上に風格のある表情が生まれていて気持ちよさを感じました。伊藤若冲の連作は鶏や花々が精緻な技法をもって描かれていて、とくに羽根の幾重にも重なる表現には浮き出てくるような空間が感じられ、その内容と技法は充実期を迎えた画家を物語っているように思えました。こういう大作ばかりが並ぶシリーズを見ていると、こちらまでウキウキしてきます。画家がこれでもかと自身の可能性を試しているようで、たとえばスポーツによって鍛えこまれた筋肉を作品がもっているように自分には感じられるのです。変な例えですが、自分はいつもこんなふうに感じています。「皇室の名宝」展を見ていたら、純和風の幕の内弁当が食べたくなりました。ちょうどお昼時だったせいかもしれませんが…。                          Yutaka Aihara.com
    「古代ローマ帝国の遺産」展
    本来なら公立美術館(博物館)の定休日は月曜日なのですが、昨日は「体育の日」だったので、美術館は営業をしておりました。そこで、東京上野にある3つの美術館(博物館)に足を運び、上野で体験できる世界一周美術の旅に出かけました。欧州代表は「古代ローマ帝国の遺産」展で西洋美術館、日本は「皇室の名宝」展で国立博物館、アジア代表は「聖地チベット」展で上野の森美術館。以前のブログにも書きましたが、一日3館までが美術鑑賞としては限界なので、昨日はこの3つの展覧会を満喫してきました。今日はまずイタリア美術を取り上げます。ヴェスヴィオ火山の噴火によってポンペイ等の街が灰に埋まって、それ故現在まで克明なカタチで遺産が残されたのは歴史の皮肉というべきか、ともあれ民家に残された壁画や装身具を、我々は目の当りに見ることができるわけです。とくに「庭園の風景」と題された壁画は、まるでA・ルソーの油彩画のような芳しい色彩美に溢れ、美術館の長椅子に座って、じっと眺めていると、葡萄の蔓が絡まる豊かな庭園が想像できました。ギリシャ彫刻のある柱にも新鮮さを感じました。かなり前に自分は5年間の滞欧生活を経験しているのですが、その時は何てことのなかった西洋の美が、今こうして日本で見ると不思議な魅力に輝いて見えます。ワインとパスタが恋しくなったひと時でした。                Yutaka Aihara.com
    中国伝統楽器の夕べ
    三連休最終日は制作を休んで、午前中は東京上野の美術館3館を駆け回り、午後は中国の伝統楽器の演奏会に出かけました。家内の知人で胡弓仲間の人が中国伝統楽器を独奏するというので、横浜の神奈川県民ホール(小ホール)に行き、二胡や板胡、高胡、二泉琴の音色にしばし時間を忘れました。最後にミニコンサートをした師匠の陳臻さんの演奏が大変素晴らしく、これを聴くことができて良かったと思える夕べになりました。家内のやってる胡弓と中国の伝統楽器はかなり異質なモノで、たとえば二胡はピアノと合奏していました。胡弓は三味線と合奏するので、二胡の方が音色としては西洋楽器に近いのかもしれません。また自由さもあるように思えます。陳臻さんの演奏した「三門峡暢想曲」は、フィナーレを飾るのに相応しい大作で、音色の緩急が胸中に染み入りました。ご本人の言う「日本と中国の懸け橋となるように…」という意図が演奏を通じてよくわかりました。自分のやっている造形美術もそうですが、音楽にも国境はないとつくづく感じます。    Yutaka Aihara.com
    工房に籠もり放し
    三連休2日目。今日はボランティアの助っ人が来ないので、工房には自分ひとりです。朝6時半に工房に行って、昨日のうちに原形モデルが出来ている陶彫土台の石膏取りを行いました。9時に自宅から電話があって朝食に一旦帰り、また工房へ。次に木彫の荒彫り。杉の柱8本のうち今日まで荒彫りが終わっているのが4本。今日は2本彫って残りを2本としました。そんなことをしているうちに気づいたら夕方になっていました。それからRECORDの制作。一日一枚のペースで作っているRECORDですが、彩色や落款を押すのをまとめてやってるので、それから2時間作業をしました。そろそろ眼がつらくなって、今日はここまでにしようと筆をおいたのが午後5時過ぎ。結果、朝から10時間以上も工房に籠もって作業していることになりました。昼食をとるのも忘れていました。週末の貴重な時間をフルに使ってノルマを果たすことに集中して、制作を楽しむ余裕やあれこれ考える暇もなく今日が過ぎていきました。充実していたという思いはありますが…。   Yutaka Aihara.com
    木彫・陶彫 2つの工程
    今日から三連休で工房に籠もって制作三昧の予定です。木彫は荒彫りを進めています。陶彫は石膏型を作ってから成形する作業に移ります。木彫は鋸を挽き、鑿を振るって大まかにカタチを彫り上げていきます。今日もボランティアの子が来て、石膏型の原形モデルを作ってくれました。自分が木彫、ボランティアの子が陶彫の基礎部分をやっているわけです。木彫と陶彫の作業を同じ空間で同時にやるのは初めてのことです。つまり、この木彫と陶彫が組み合わさり「構築〜瓦礫〜A」になるのです。木材の香りと石膏の匂い。何とも心地いい雰囲気です。こうした制作の現場に立ち込める匂いや音やその他諸々のことと自分はずっと付き合ってきました。考えてみれば彫刻を学び始めた学生時代と同じことを今でもやっているのです。初志貫徹。これは幸せなことかもしれません。20歳代に願ったことが、人生の輪郭として実現できているのですが、ただし中身については未だ実現できず、つまり求める彫刻が未だにできていないのです。だからこそ制作が継続していけるのだと今は考えるようにしています。                   Yutaka Aihara.com