2009.11.03 Tuesday
文化の日に相応しく今日は制作三昧でした。一旦陶彫を始めてしまうと、タタラにした陶土の乾燥を確かめながら仕事を進めていくので、制作を休むことができません。2日前に成形した陶彫部品2点が、ちょうどよい硬さになっていたので、鉄ベラ等で加飾を行いました。しばらく時間を置いて、仕上げていきます。加飾の際に成形用石膏型を外すので、次のタタラを石膏型に押しつけて成形を始めます。石膏型が大小2つ作ってあるので、同時に2点ずつ成形を行います。ということで、加飾や仕上げも2点ずつ同時に行うことになります。だから陶彫は次から次へと気を抜く間もなく、2点ずつ出来上がっていくのです。先日からポツポツやっていた保管用の木箱作りも、木彫の仕上げ彫りも一時休みにして、当分陶彫一本でやっていくつもりです。時間はあっという間に過ぎていきます。制作に没頭できる休日は幸せな時間帯ですが、時は矢の如く過ぎてしまうので、立ち止まることができません。成形の構想ではじっくり考える時間がありますが、ぼ〜と過ごすわけにはいかず、手も頭もクルクル回り続けて一日が終わります。
2009.11.02 Monday
昨日が日曜日、明日が文化の日。それで今日はしっかり勤務を要する日で、つまり飛び石連休に挟まれた仕事日でした。職場に行けば、昨日のことも明日のことも頭から消えて、目の前の仕事に忙殺されてしまうのです。疲れてぼんやり職場の天井を見上げて、いつまでこんな仕事を続けるのだろうと思っていましたが、仕事があるからこそ休日工房に籠もって創作に勤しむことが楽しいと感じられるのかもしれません。工房にいる時間は貴重な時間です。時間が止まって欲しいとさえ願うことがあります。この貴重と感じられるのは公務があるからこそ感じられるのであって、限りある時間を有効に使うようにしているのも公務のおかげと言えます。はたして退職したら、こんなふうに時間を貴重と思えるのでしょうか。今でこそ退職の日をあと何年と指折り数えているのですが、いざ職が無くなると、今のように少ない時間のやりくりの中で、創作に没頭することができるのか疑問です。作り続け、動き回り、走りまくることが、あるいは作品に緊張を与えているのかもしれません。
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2009.11.01 Sunday
今日から11月です。農業用倉庫として建てた工房で、今日は記憶に留めたい一日となりました。自分の彫刻デビューは陶壁でした。陶彫による表現が自分にとっては創作の原点になっているのです。前から工房で準備を進めていましたが、今日やっと陶彫制作がスタートしたのです。昔使っていた作業場からすれば、恵まれた環境の中で陶彫を扱える幸せを噛みしめています。土台になる石膏型にタタラにした陶土を押し込め、どべ(陶土を水で溶いたもので接着のために使用)で別の陶土を加工しモデリングを行っていく作業です。石膏型もタタラもボランティアの子が準備してくれました。ちょっと前までは全て自分でやっていたことが、今では人的な環境も揃ってきたことになります。時間をおいて表面処理や加飾をやっていきますが、明後日が文化の日なので、そこで「構築〜瓦礫〜A」部品の成形が2つ出来る予定です。久しぶりに大掛かりな成形を行ったので結構疲れました。でも、やっぱり陶彫は面白いと感じ、これこそ自分の世界だと再認識した一日でした。
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2009.10.31 Saturday
今日は工房に新しい作業台が4台届きました。工房は前にブログに書いた通り農業用倉庫として建てられたもので、今まで木を彫るにしても、土を練るにしても、最小のスペースでやっていました。今日届いた作業台によって、ようやく仕事の効率が上がり、制作にも弾みがつきます。作業台は木製ですが、既製品ではありません。知り合いの人が製材所から木材を手に入れて、さらに今日工房で組み立ててくれたものです。数人が手伝いをしてくれました。テーブルは厚い合板で、最後にボランティアの子と私で表面を仕上げました。午前中、工房は人で溢れて賑やかに活気づきました。自分の創作活動に協力者がいてくれることを幸せに感じます。自分がきちんとした作業台を持ったのも実は初めてのことだと気がつきました。今までは代用のモノばかりで済ませてきました。実家にあった机だったり、不必要になった事務用品だったりで、まともな作業台ではありませんでした。徐々に揃ってくる備品が嬉しくて、明日も制作三昧になりそうです。
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2009.10.30 Friday
大学で彫刻を学び始めた頃、自分にとってロダン、ブールデル、マイヨールの3大巨匠は避けて通れないほど存在感がありました。最初に自分に影響を及ぼしたのはロダンで、勢いのある量感と動きに圧倒されていました。ロダンを師と仰いだ荻原守衛にもその片鱗が見られ、そうしたことからロダンより身近に感じた荻原守衛に憧れたのでした。静岡県立美術館にロダン館が併設されているのを知っていたので、今夏静岡県立美術館を訪ねた折、ロダン館も見てきました。有名な「地獄門」は室内に設えてありました。東京の西洋美術館では野外にあるので、若干印象が異なって見えました。今見ると中には過剰と思えるほど動きのある塑造に不自然さを感じながら、それでも若々しい息吹を感じる作品が多く、それらを通して自分が彫刻の醍醐味を感じた最初の気持ちに戻れたことが何よりの収穫でした。日本人はロダンが好きなのか結構観客が入っていて、彫刻専門の美術館としては珍しいなぁと思っていました。