Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 石膏の型を作る
    昨日練った陶土はたたら(板状)にして、少し乾燥させて土に強度が出始めたところで、立体構成のように立ち上げていきます。土台になる面が平面であれば、すぐにでも成形を始めるのですが、今回の新作は土台が彎曲しています。そこで土台にする型が必要になります。この型は石膏で作ります。粘土で原型を作り、石膏をかけて原形の雌型を取るのです。学生の頃は塑造で人体を作っていたので、その粘土の原形から石膏に変える方法を幾度かやっています。これを石膏型取りと言って、石膏の雌型をいくつかのパーツに分けて取るのです。理由は原形が複雑なため、原形の粘土が雌型からうまく外れてくれないからです。パーツに分けるのにあらかじめ切り金(真鍮の薄板)を原形に差し込んで、そこから石膏型が分かれるようにするのです。でも陶彫の型はそんなに複雑な原形ではないので、単純な石膏型取りになります。慣れ親しんだ石膏を初めて工房に持ち込んでの作業です。石膏を水で溶き始めると、学生時代に悩んでいた塑造が目に浮かびます。当時は粘土から石膏に変えた作品が気に入らず、直彫りで何度か鑿を振るい、結局は失敗と認めた作品が数多くありました。そんなことを思いながら石膏の型を作りました。                               Yutaka Aihara.com
    土錬機・菊練り
    今日はボランティアの子が工房を訪ねてくれました。美大でグラフィックデザインを勉強した子ですが、陶芸に関心があって手伝いに来たのです。まず二つの陶土の割合を決めて土錬機にかけることを教えました。それぞれの土を計量器で量り、少しずつ土錬機に入れて、完全に混ざったら菊練りをしてビニール袋に密閉するという作業です。「発掘シリーズ」の土の質感はこんな工程で得られるという話もしました。町の陶芸教室ではこんなことは教わらなかったと言って、土練りに新鮮な驚きと戸惑いがあったようでした。自分の土をアレンジして作る作業は、何度もテストピースを作って試行錯誤して得られるものなのです。ましてやそれに釉薬が加われば、その実験たるものは大変なものになります。陶芸家はそうしたメモを持っていて、轆轤を挽く作品の用途、大きさ等によって使い分けているのです。自分は焼き締めのオブジェなので、そこまでのテストはしませんが、大きな作品で強度を保つための工夫は必要です。今日初めて土に触れたボランティアの子は、やはり菊練りまではいきませんでした。こうしたことは習うより慣れろと言われます。まったくその通りで、土のこなしにかかる両手の力と角度の入れ具合は、見て覚えて体感するしかないと思います。陶芸には人を魅了する力がありますが、楽しいことと同時に技能的・職人的に耐えなければならない仕事もあることも忘れてはいけないと思います。              Yutaka Aihara.com
    7月個展批評より
    ビジョン企画出版の小冊子に7月個展の批評が載っていました。「従来の遺跡出土品みたいなのから、四角錘を縦に繋げた木の柱状の構築物に発展している。変化が始まったということ。」短文でしたが、陶彫で作っていた「発掘シリーズ」から変化していることを取り上げてくれています。さらなる変化に来年、再来年は挑むつもりですが、自分には揺り戻しがあって、振り子のように「発掘」と「構築」を行きつ戻りつするのではないかという予感があります。スパイラルのように自分が求めたい世界が深まっていくことが、自分にとって一番いい方法と考えているからです。どんどん無造作に展開して異質な世界に入っていくことは自分の性格上ありえないのではないかと思います。自分には壊そうとしても壊しきれないものがあるのではないか、それでも余計なモノはどんどん省かれて、より深い造形世界を手に入れられると信じてやみません。決して器用ではない自分がしっかり構えて作る世界は、外に向かって多様に広がるものではなく、自分の内面に向って掘り下げていくものだと思っています。                    Yutaka Aihara.com
    10月の目標設定
    10月になって、クールビズから一変してネクタイ着用で職場に出勤しています。月初めはいつも目標を定めて創作活動に励む心構えでいます。計画倒れになることも多いのですが、それでも1ヶ月くらいの目標設定が自分にはちょうどいいところです。1ヶ月のうちに週末が4回きて、それでどこまで制作が進むのか、今懸念される新作はどうなるのか、いくつかのハードルをクリアして何とかカタチにすることが出来るのか、さしずめ今月の目標はこんなところで、新作「構築〜瓦礫〜A」を少しでも具体化することを考えています。具体的には杉の柱の荒彫りを終えることです。併行して陶彫の成形を多少でも作っておくことです。新作は木彫と陶彫の組み合わせで成り立つ作品ですが、陶彫の割合が多いので、木彫に時間をかけていると間に合わなくなる恐れがあります。とか言っても窯の試運転をするまでは、陶彫がどうなってしまうのかわからない不安がつき纏っています。空気が澄んで紅葉が美しくなる季節です。そんな中で精一杯制作をやっていきたいと思っています。Yutaka Aihara.com
    RECORD8.9月分アップ
    昨年この時期に作ったRECORDの8月分と9月分がホームページにアップしています。RECORDという作品はポストカード大の平面作品で、一日1点ずつ制作しているのです。いわば毎日の記録(RECORD)です。このブログと同じで継続することに意義のある行為です。片手間でやっているようでいて、これがなかなか厳しい時があります。5日を単位として繰り返す方法を試みてから気が楽になりました。ただし、画面上の実験を思いついても時間的に無理が生じたり、何も思いつかない日があったりで、作意の繰り返しに流れてしまうことがあります。そこに公務員をやりながら作り続ける難しさがあると実感しています。最後につけるコトバはもっと苦しくて、自然に気づくあれこれを素直なコトバにすることは至難の業です。もともと自分は感性に響くコトバを持っていないのかもしれません。それでも詩(のようなモノ)を作りたくて厚顔無恥にも、この世界に足を踏み入れようとしてしまうのです。言い訳がましいことはともかく、自分のホームページに入るのには、この文章の最後にあるアドレスをクリックすれば入れます。ご高覧いただければ幸いです。                    Yutaka Aihara.com