Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 個展用図録の見本
    7月20日から開催するギャラリーせいほうでの個展。今年の個展用図録が出来上がってきました。自分にとっては4冊目の図録になります。一番気に入っているところは表紙です。自分が描いたラフスケッチをもとにカメラマンが映像を合成し、陶彫と木彫を組み合わせた表紙に仕上げてくれました。2点の異なる作品を組み合わせて表紙に使ったのは初めてです。作品が持っている色彩が暗いため図録も渋い色調になりました。陶彫は黒陶に近い色が焼成で出てしまい、また木彫は柱の下半分を炙って炭化させているために、作品は明度の落ちた暗い印象になります。ただ黒っぽい中に微妙な色調もあるので、それを捉えて図録に変化をつけています。これはもうひとえにカメラマンの努力によるものと思っています。図録の文章は今回書きおろしではなく、このブログから引用しています。今年の個展に関わるところを3日分採用しました。図録は個展会場で配布いたします。           Yutaka Aihara.com
    「死と生の遊び」を読んで
    表題は酒井健著「死と生の遊び〜縄文からクレーまで〜」(魁星出版)で、書店で本の中を捲ると自分の好きな作品ばかり集めた評論集だったので、早速購入しました。扱っている作品は絵画や建築や工芸など多岐にわたっています。それら作品を貫くものが全ての作品にある「死」の存在。それ故「生」が際立つことを論じています。自分の中には無かった死生観ですが、論じられている作品が自分の傾倒する分野と一致するのは単なる趣味の一致ではないような気がしています。自分の心の奥底にもそうした闇があるのかもしれません。自分はまだ頭で解っていても、感覚がそこまで到達し得ないのではないかと考えます。近代西洋から渡来した啓蒙思想が近代日本にも浸透し、自分もそうしたモラルを教育された一人として、その範疇を超えない生き方が身についていて、自分の中に眠る不可思議な憧れに似た何かに近づくことが出来ないと感じる時があります。あるいは、創作行為によってその何かが解き放たれる時を待ち望んでいるのかもしれません。そんな思いに掻き立てられた一冊でした。                      Yutaka Aihara.com
    「ゲルニカ」を考える
    通勤の車内で読んでいる美術評論集にピカソの「ゲルニカ」に関するこんな記述がありました。「ロルカ(スペインの劇作家・詩人)がもしもあと数年生きていたならば、[ゲルニカ]を「死の国」への哀歌として公表したピカソに対し、どのような思いを持っただろうか。とりわけ、絶叫の光景を見入る雄牛の姿をどう思っただろうか。めざとくそこに欺瞞を見出したにちがいない。国外で正義の人として活躍する強かさの裏に、道徳上の不安を解消し英雄的な画家として生き延びてゆきたいとするピカソの弱さがあることを見てとったにちがいない。(略)」(酒井健著「死と生の遊び」より)自分が「ゲルニカ」に感じていた単純な感想とは違い、こんなふうな洞察があるんだと思い知り、歴史が認めた偉大な絵画が描かれた背景や画家の置かれた社会環境などを調べると、幅のある解釈が成り立つことに驚いています。そこにこうした評論の面白さがあると言えます。              Yutaka Aihara.com
    6月のRECORD
    今年のRECORDは、幾何学的な図形の繰り返しを毎月ごとパターンを決めてやっています。今月は画面中央に4つの同じサイズの矩形を配置し、そこに要素を加えて展開できるような作品にしています。幾何学的な図形は、ともすれば形骸化する危険を孕んでいます。毎日同じサイズの作品を作っていると、前日の作品をやや変えて、ただなぞるだけの機械的な仕上げに陥ってしまい、途中で納得できずに悩むことが多々あります。公務の仕事が立て込んでいる時はなおさらで、夜RECORDの制作中に睡魔が襲ってきて、適当なところで妥協してしまうことがあります。それでも一度休んでしまうと、このまま気持ちが途切れてしまいそうな気がして、ひたすら作り続けているのです。今日出来たRECORDが今までのうちで最高と思えるように、本当に日々そう思えたらいいなと願いながら葉書大の平面に挑んでいます。                                Yutaka Aihara.com
    RECORDの印
    一日1枚のペースで葉書大の平面作品を作っています。RECORD(記録)と称して、自分のホームページにもアップしています。今年で3年目になりますが、RECORDはずっと継続していきたいと思っています。自分の作品には陶彫であれ木彫であれ自作の印を作品に押してサイン代わりにしています。RECORDも例外ではなく、過去2年間の作品には1点ずつ押印しています。今年といっても、もう6月ですが、やっと印が彫りあがりました。まとめて押印して日付をつけたいと思います。今回の印は自作の印の中では最小サイズです。「裕」の一文字を線描のデザインにして陰刻で彫ってみました。印は書道の世界ではひとつの領域をもっている表現ですが、自分は書道とは関係なく好き勝手にやっています。自分の中で印は絵画領域に入るものと位置づけていて、画面構成やデフォルメを考えながら楽しんで作っているのです。                           Yutaka Aihara.com