2009.05.22 Friday
明日は地方に出張です。新潟県南魚沼市に出かけます。NHK大河ドラマの舞台になっているところなので、かなり盛り上がっているのではないかと思います。自分は「魚沼産コシヒカリ」に魅かれます。宿で出る食事のご飯はきっと美味しいのではないかと期待しています。横浜の職場を離れるのは気分が変わっていいかもしれません。私は新潟県に行ったことがありません。仕事とは言え楽しめるところは大いに楽しんでこようと思っています。
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2009.05.21 Thursday
創作活動から離れていると、イメージする力が衰えてきます。美術の制作であれ詩作であれ、それは同じです。イメージする力は漫然と生きていても、なかなか身につくものではなく、常に何事かをイメージしようと心がけていなければ出来ません。作品作りが佳境を迎えるときに、何か別の世界が見えてきたり、制作途中の作品の発展したものが忽然と現れたりします。心が何かを求めている最良の状態と言えます。コトバは自分にとって困難な表現のひとつですが、詩を作るのも同じではないかと思います。コトバがいつも心に用意されていないと、詩が生まれてこないのかもしれません。イメージする力を保ち続けること、モチベーションを下げないようにしたいと考えながら、職場を後にして帰宅しました。
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2009.05.20 Wednesday
私の学生時代、ちょうど彫刻を始めた頃は野外展が華やかで、都市計画と連動して街の中に彫刻が置かれ始めた時代でした。鏡面のように磨いたステンレススティールの構成的作品が街の風景を映し出して、現代の空気を人々に伝えていました。高層ビルの庭には金属の巨大彫刻がよく似合います。自分の通っていた大学にも金属を素材に作品を作る売れっ子彫刻家が教壇に立っていました。自分は塑造をやっていたにも関わらず、そうした彫刻の潮流に浮き足立っていました。でも自分のイメージは錆びた鉄製の古い工場のようなところに向けられていて、どうもそういう泥臭い世界が自分にとって意欲を感じるものでした。溶接の資格を得たのも鉄で作品を作りたかったためでしたが、ずっとかなわぬ夢で今まできてしまいました。金属、とりわけ錆鉄は自分には憧れの素材です。憧れているからこそ未だに手が出せません。自分の作り出す陶彫は錆鉄のようだと人に言われます。これを鉄で作ったら当たり前だから逆につまらなくなるとも言われます。それでも鉄で作品が作りたいと願っている自分がいます。溶接の資格はとっくに無くなってしまい、時間が出来たら、もう一度講習を受けなおそうと思っています。
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2009.05.19 Tuesday
昨日、アーティスト草間弥生の作品に触れたブログを書いていて、草間弥生の持つ異様な世界は、水玉や網が繰り返される単純な作業によって生み出される世界なのだと改めて思いました。単純であるが故にどこまでも広がる世界。細胞のように増殖する生命体。ひとつひとつが地道で丹念な作業は、やがて爆発するような運動を形成していきます。まさに生命の進化と同じような過程を持つ造形物だから、自分がその世界に取り込まれて、やがて魅かれていくのかもしれません。自分も集合彫刻をやっていて、時間の許す限り広げていく可能性を持つ世界です。ギャラリーや美術館を丸ごと作品で覆いたい欲求に駆られます。制作という労働の繰り返しが、やがて大きな意味を持つことに自分も関心が高いのです。自分の作品は要素が単純ではないため彫刻以外の媒体に広がっていかない嫌いはありますが…。しかしながら無限に繰り返す力をさらに深めて保ち続けたいと考えています。
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2009.05.18 Monday
表題は草間弥生著「無限の網」(作品社)で、水玉や網が増幅していく大掛かりな造形作品をパワフルに作り出している女性アーティストの自伝です。草間弥生という作家は、ちょうど30年前の自分の学生時代に、南天子画廊から出版された「快楽宣言」(篠田守男著)の中にあった一文と写真で知った作家です。アメリカで大変な評価を受けた人で、確かに「無限の網」の本文にある通り、日本ではスキャンダラスな側面で捉えられていました。本書を読むと、かなり若い頃から神経を病んで、自己治癒のために芸術に没頭している有様が伝わります。常軌を逸した表現世界は見る側を圧倒して、その仕事量は凄いの一言に尽きます。自伝の中で面白かったのは、米人アーティストの評論家が書く評論ではなく草間弥生だけが知る彼らの生き様です。現代美術史に名が残っている人たちが、身近な存在として感じられたのがとても楽しく、また興味津々でした。草間本人が美術家か小説家になるか迷ったと本書にある通り、卓抜した文章に畳み掛けるような勢いがあって、瞬く間に一冊読み終えてしまいました。