Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 5月の空に…
    五月晴れというコトバがありますが、今日は荒れ模様の一日でした。週末の日課として、亡父の残した畑に行って倉庫建設の様子を見ますが、雨風で周囲の木々が大きく揺れていました。我ながら美しいところだなと思っています。ここで作業が出来るようになればいいなとも思います。現在は自ら作業にストップをかけています。頭の中でイメージを貯め込んで、ぐるぐる考えながら作品の種を精選しているのです。週末でなければ出来ないことです。5月の空を見ながら、太陽と雨が交互にやってきて、青葉若葉を芽吹かせて木々を育てている様子が、何もしない週末だからこそよく見えます。今日は雲が垂れ込め、遠くから風の唸り声が聞こえていました。雨が来るたび気候が変化して夏に近づいていきます。汗が滴る夏に向う気配を感じつつ、5月の空をずっと眺めていました。                    Yutaka Aihara.com
    RECORD4月・5月アップ
    RECORDの4月分と5月分といっても昨年作ったものですが、ホームページにアップいたしました。昨年は1ヶ月毎に幾何形体を選んで、それをもとに作品化していました。当然構成的な作品ばかりです。4月は円形、5月は六角形をやっていました。RECORDというシリーズは、葉書大の平面作品を一日1枚のペースで作り続けている総称で、今なお進行中の膨大な作品です。現在3年目に入り、とりあえず1000点を目指しています。さらに10000点達成が目標ですが、その頃の自分はどうなっているのか、80歳を超えるまでやっていけるのか、先のことはよくわかりませんが、イメージが枯れるまで続けようと思っています。自分のホームページにはブログの最後にあるアドレスをクリックしていただくと入れます。RECORD4月分と5月分をご高覧いただければ幸いです。             Yutaka Aihara.com
    「石」という素材
    オーストリアのウィーンで暮らし始めた頃、生活費を稼ぐため石彫のアルバイトをしていました。ハンス・ムーアという彫刻家がウィーン郊外に工房を持っていて、彼のデッサンをもとに鏨や電動カッターで石を切り出す仕事でした。ハンス・ムーアは室内に置く石の噴水を作っていて、注文がかなりきていたようです。使用する石の産地も様々で、本格的に石をやったことがない自分もそこで賃金を得ながら勉強させていただきました。ハンス・ムーアの彫刻作品はほとんど磨いていましたが、途中の割れた石肌にも自分は魅力を感じていました。割れただけの面と磨いた面。この対比を楽しむ彫刻家もかなりいますが、自分もピカピカに磨くよりは自然のままで残るところがあった方がいいと思います。石は素材の性格上、野外制作に向いています。騒音と埃にまみれた作業です。時間も必要です。重量があるためテコ等で工夫しなければ動かすこともままならない素材です。でも石の肌は大変魅力的で、大きい作品をいつか作ってみたいという願望はあります。
    「陶」という素材
    「陶」は語りつくせないほど思い入れのある素材です。彫刻を学び始めた20代初めから興味関心がありました。塑造を石膏で型を取り、そこに新たな石膏を流し込み、型を割って石膏として作品を残す方法に、当時はずっと疑問を持っていました。何とか粘土の状態で作品を保存できないものかと考え始めた時に、粘土を高温で焼いて石化させる陶芸は、そんな思いに応えるのに十分な技法でした。でも陶芸のことを何も知らず、作品を窯に入れてもことごとく割れて随分落ち込みました。でもどうしようもないくらい「陶」の魅力にとりつかれていて、何度もチャレンジしました。そもそも土肌が大好きで、縄文や弥生土器にプリミティブな力を感じていたので、自分の心に芽生え始めたイメージを何とか「陶」でやってみたいと思っていたのです。土から生まれる造形。人間が始めて無形な素材から作り出す喜びを味わったであろう造形。そんな「陶」とは一生をかけて付き合っていくのだと改めて思っています。                            Yutaka Aihara.com
    「木」という素材
    祖父が宮大工、父が造園業という環境で育った自分の周囲には木材が豊富にありました。でも木の美しさに触れたのは自分の生育歴からではなく、滞欧中に訪れたルーマニアのマラムレシュ地方に点在する木の家々を見た時でした。柱の抽象的な装飾は彫刻家ブランクーシそのもので、生活に密着した美を認めました。帰国後は鎌倉や京都の寺院を訪れ、日本人が育んだ木造の美を再発見し、そこで初めて自分の環境が木とともにあったことを思い起こしました。それから自分の作品に木材を使うことになりました。木は湿潤な日本の風土が生んだ造形素材です。肌理細やかな細工に適していて、表面は様々な仕上げの方法があります。風雪に耐える強さも兼ねています。自分はあえて彫り跡を残した抽象形態を彫り上げています。木を彫るという作業は健康な精神状態を保つのにいいのではないかと思う時がかなりあります。最近は焦がして炭化させる面白さを知りました。木は当分の間、自分が関わっていく素材だと思っています。