Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 京都 旧交を温める
    今月9日に「益子・笠間 旧交を温める」というブログがあります。笠間に住んで陶芸をやっている友人との関わりを書いたものです。今回は京都編。京都には20数年来の友人である渡辺聖仁・広子ご夫妻が住んでいます。聖仁さんは木版画をやっていて、滞欧中に知り合って意気投合した作家です。人柄の良さばかりではなく、彼の真摯な制作姿勢は見習うところがありました。聖仁さんの木版画は、全体的には詩情溢れる画風ですが、情緒に流されることなく画面全体を堅牢な構成が貫き、引き締まった印象を与えます。とくにヨーロッパの街並みを純粋な色面構成に至るまで抽象化した作品は、木版画のしっとりした風合いに対照的なモチーフをぶつけて、ドライでモダンな世界を表現しています。長いウィーン生活で培ったものが深く押さえこんだ色彩として、またメリハリの効いた構成要素として表れ、それが彼のユニークな世界を作っているのだと感じます。23日は渡辺ご夫妻に会えたことで自分も元気をもらった貴重なひとときでした。聖仁さんの木版画は「ギャラリーあおい(名古屋)」のHPで見ることができます。        Yutaka Aihara.com
    修学院離宮から東山界隈
    久しぶりに叡山電車に乗りました。京都のはずれにある修学院離宮は宮内庁に許可を願うところで、桂離宮ともども初めて拝見することになりました。離宮の中に田畑があって、眼下に広がる京都市街を眺められる場所は、まさに絶景の離宮でした。宿泊した東山の霊山観音近くの宿舎からも京都タワーが見え、ここも絶景と呼ぶにふさわしい場所にありました。折りしも前が霞んでしまうような夕立があって、それから翌朝に雲が棚引く風景に一転した時は、まるで屏風に描かれた京都市街を見ているようでした。二年坂を散策し、祇園へ抜けていく道は、京都ならではの情緒がありました。     Yutaka Aihara.com
    桂離宮の印象
    昨日京都に到着して、まず桂離宮に向かいました。ドイツの建築家ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい印象だ。」と絶賛し、それで自分も知ることになった桂離宮。また「桂離宮では眼は思惟する。桂離宮では、眼は思考と芸術との、或いは、哲学と現実との媒介者である。」との名言を残しています。宮内庁に許可を願い、入園時間も指定された桂離宮でしたが、やはり見てよかったという印象です。庭や書院、茶屋も全てを見渡せず、回遊しながら少しずつ絵画のように見せる方法に思わず唸り、庭と建物の絶妙なバランスに気持ちが高ぶってしまいました。どこに眼をやっても考え抜かれた構成に究極な美意識を見るようでした。茶屋の小さな細工に遊び心がいっぱいあって、絢爛豪華が決して贅を尽くしたものではない、むしろ選び抜かれた簡素さが心に沁みる究極の贅であると示しているようでした。   Yutaka Aihara.com
    1年ぶりに京都へ…
    今日から1泊2日で京都に出かけてきます。目的は「桂離宮」と「修学院離宮」を見てくること。宮内庁に手紙を出して拝観手続きを取らないと見られないので、今まで何回も京都に出かけているのに、「桂離宮」「修学院離宮」は初めて拝観します。さらに重森三鈴の東福寺の庭園や近代美術館で開催されている「麻田浩展」等を見てこようと思っています。残暑厳しい中で、さらに暑い京都に出かけていくのは少々大変ですが、それでも京都には魅力があって、創作意欲を刺激するところだと思います。宿は清水寺界隈の情緒豊かな旅館が取れました。どうやら京都の観光シーズンは秋だそうで、この時期は案外空いているのかもしれません。「五山送り火」も終わったばかりですが、変わらぬ古都の空気を満喫してこようと思います。     Yutaka Aihara.com
    「点・線・面」より基礎平面について
    カンデインスキー著「点・線・面」も残すところ「面」だけになりました。著作の中では「基礎平面」として取り上げています。「基礎平面とは、作品の内容を受け入れるべき、物質的平面のことである」と初めに理があって、平面のもつ視覚的効果、たとえば縦線と横線の関係による心理的な影響や平面上に描かれた図像が与える緊張などにも触れています。「基礎平面の内面的緊張が、基礎平面の形態が複雑なものについてもそのまま存続し妥当するように、平面固有のこの緊張は、平面が非物質化されるとともに、定義しがたい空間に感染してゆく。法則は、その効力を失うことはない。」と結ばれています。このブログに時折書いてきた「点・線・面」がこれで終わっていますが、原書をほぼ完全な状態で訳しているようで、今ではあまり使われない表現があって、読み解くのにかなり労力を使いました。むしろ「あとがき」に楽しい文章があったので、それはまた後日紹介したいと思います。