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  • キーファーの巨大絵画
    現代ドイツ絵画を代表する画家にアンゼルム・キーファーがいます。何年か前に箱根の「彫刻の森美術館」でキーファーの個展がありました。美術館にある絵画館で高い天井まである壁一面に掛けられた巨大絵画の数々が、観る者を圧倒していました。自分もその一人でキーファー芸術の持つ迫力、存在感に魅せられていました。風景画と呼ぶにはあまりにもスケールが大きく、広大な大地を様々な廃材や炭化した木材、麦わらの束を付着させて表現していました。歴史という時間が凝縮されたような風景画でした。またドイツが戦争で負った闇の遺産とも言うべきテーマも白昼にさらけ出すような表現もありました。そうしたものを全て含めて、ドイツの現実と向き合って制作している姿勢が伝わりました。大戦前にドイツ表現主義が独裁者によって頽廃芸術として扱われ、大戦後もしばらく後遺症に悩んだドイツ画壇に対し、キーファーは新風を吹き込んだ作家ではないかと思います。        Yutaka Aihara.com
    構成要素を考える
    明後日の2月1日から始まる「RECORD」セカンドシーズンに先がけて、1ヶ月30点余りの作品をどのようにしていくかを考えました。作品には平面としての構成的傾向をもつ作品と半立体としての構成的傾向をもつ作品があります。これが単一または複合されて生み出す作品があります。また平面としての描写的傾向をもつ作品があり、これも単一または構成的傾向をもつ作品と複合されて生み出す作品もあります。こうした傾向をたとえば5日間ごとに変えて、6パターン作れば1ヶ月分になります。次のシーズンは気儘に変わる傾向ではなく、発想を型に押し込めて、そこからどこまで自由になれるかを自分に問う1年間にしたいと考えています。今回の反省を逆手にとって、出来る限り不自由な条件を自分に課し、そこから自由な発想を生み出す試みをしていくつもりです。                  Yutaka Aihara.com
    搬入と組み立て
    明日から始まるグループ展の搬入をしました。午後業者が作品を取りに来て市民ギャラリーに運送、組み立てには美大生らが来てくれて、2時間程度で「構築〜解放〜」を組み立てました。今回の作品は昨年よりまとまりがあるように感じました。先がしだいに鋭利になるように彫った柱がすべて中心から外へ向かう動きを作っていたので、全体の構成がかなりシンプルになり、まとまりが出てきたようです。角度の計算もうまくいったように思います。昨年と同じテーマを追いかけてよかったと素直に喜びました。「RECORD〜365点の連作〜」は時間の蓄積があって実を結んだ結果になりましたが、イメージの自由さは感じられず、欲を言えばまだ実験的な試みがあってもいいのではないかと思いました。作品をまとめ過ぎた嫌いもあります。これはセカンドシーズンに今日の振り返りを生かしていきたいと考えました。例年のように手伝ってくれた人たちと夕食をして、今回のケジメをつけました。あとは来ていただく方々の感想を待つばかりです。         Yutaka Aihara.com
    [RECORD」2シーズンへ
    昨日ブログに書いた立体に加えて、「RECORD」セカンドシーズンも脳裏に去来しています。07年2月から08年1月までの365点は、とにかく作ることに精を出して、見通しをもったテーマは考えてはいませんでした。むしろ出来るだけ過去のイメージに囚われることなくやっていこうとしたのですが、なかなかうまくいかずに悩みました。セカンドシーズンは逆に手枷足枷をはめて不自由な中で、どのくらい自由にイメージが展開できるかやってみようと考えています。用紙は一部欠落した不定形なものを使おうと思います。1ヶ月でテーマを変えます。今までの365点のように何となく変化していくのではなく、1ヶ月ごとにイメージをコントロールしていきます。こうした禁欲的な方法で1年間。うるう年なので366点。どこまで出来るか試してみたい意欲に駆られています。
    次のイメージへ…
    「構築〜解放〜」がカタチになってきた時から、次のステップへのイメージが脳裏に去来するようになりました。木彫ではまだまだ柱にこだわっていこうと考えています。柱を30本使い円錐を描くように立てて構成したのが昨年の「構築〜包囲〜」。34本で逆円錐状に中心から外へ向かうように構成しようとしているのが今年の「構築〜解放〜」です。今イメージとしてあるのは柱による骨組みでユニットを数個作り、それを場によって構成するものです。つまり「集団」を作っていこうとしています。床にころがり、床から立ち上がり、また壁に寄りかかる「集団」です。柱もある程度細めの方がいいと考えています。木を主張してはいけない表現になるからです。細い鉄でもいいかもしれませんが、今は木組みに面白さを感じているので、もう1年は木で作ろうと思います。次はどんな作品になるのか、またイメージを追いつつ制作する日々が待っています。