2020.01.07 Tuesday
昨日のNOTE(ブログ)で、今年のRECORDの方向性を書きましたが、今年の元旦から挑んでいるテーマについて述べたいと思います。今年は色彩を年間テーマに掲げてRECORDを作っています。今月は無彩色の「白」に決めました。色彩には幅があります。同じ「白」の中で微妙に変化する色合いがあって、そこに絵画性があると私は思っています。私は真っ新な白よりも暗い色彩を覆っていく白に惹かれます。白が塗られている下地に何かが隠れていくのを暗示したいのです。また何か物体が置かれることで、周囲の白が一層輝きを放つこともあると思います。白は何かを始める原点でもあります。白い紙に何かを描こうとして、なかなか描き出せない怖れを感じたこともあります。白い紙にちょっとした汚れがついていることで、妙に安心して絵が描けることもありました。白は私にとって重要なニュアンスを持つ色彩であることは間違いありません。白の解釈は今後の空間を捉える意味で良い学習課題になりそうです。RECORD用紙は白いケント厚紙ですが、何も塗られていない紙そのものを白として使おうとは思っていません。私には白はあくまでも色彩の一つで、何も塗られていないのは空白でしかないという解釈です。もちろん空白を取り入れるデザインもあっていいと思います。ただし、今月のテーマは空白ではなく白色です。白を塗って白の在り方を表現する方法を取っていこうと思っています。
2020.01.06 Monday
2020年も一日1点ずつポストカード大の平面作品を作っていくRECORDを頑張っていこうと思っています。このところNOTE(ブログ)の話題は陶彫制作に偏っていますが、元旦からRECORDもやっていて、試行錯誤を繰り返していました。今までにない方向性を打ち出そうとあれこれ考えているうちに、私が一番苦手とする色彩を中心に据えたデザインを思いつきました。高校生の頃、大学受験用の色彩構成が思うようにいかず、私には色彩感覚がないという諦念があって、それならまだ形態の方がマシだと思っていました。ただ、形態も人より優れていたわけではなく、色彩に比べれば何とかなりそうだというレベルでした。これは決して謙遜で言っているのでなく、本当に美術が好きという以外は、色彩や形態に対して才能を自覚したことは一度もありません。今でも美術の専門家になろうとスタートを切った頃の、十代の鬱蒼とした気分を覚えているのです。それでも私が長い間彫刻を続けていられるのは、何十年もブレなかった姿勢によるもので、平凡な能力の上に造形の学習をコツコツと積み上げて膨らませていった結果ではないかと思います。RECORDはその最たるもので10年以上も毎日休むことなく一日1点ずつ描き貯めてきています。そのRECORDを使って今年は苦手な色彩に挑みます。年間12ヶ月のうち、それぞれ月毎に一色を選んでいきますが、色相環の定番になった色彩12色ではなく、無彩色も含めて12色を決めていきます。色彩は具体的なイメージと結びつくケースもあり、日本的色彩も選んでいこうと思っています。
2020.01.05 Sunday
9日間続いた閉庁日(休庁期間)が今日で終わります。私は9日間のほとんどを陶彫制作に費やしました。新作の屏風に接合する陶彫部品は18点出来ました。そのうち5点が焼成も終わっていて、今日制作した2点は彫り込み加飾がまだ充分ではありません。それでも成果としてはまずまずだったかなぁと思っています。毎年この時期は新作の完成に向けて拍車をかけていますが、のんびりと正月気分を味わう余裕はなく、日々工房に篭っていました。それは苦痛ではなく、私にとって何事にも替え難い満足を得ることになっているのです。明日から公務員としての仕事始めになります。私の職場は厳密に言えば、明後日から仕事が本格化します。明日は準備出勤で、私は終日年休扱いにしているため、準備が終わり次第退勤します。創作活動から公務員としての仕事に復帰するのもなかなか大変で、職場を管理する側としては後ろ向きには考えていられない厳しさもあります。幸い私には休みボケはありません。発想の転換はすぐ出来るように長年培ったものがあるのです。寧ろ創作活動の精神を追い詰めていく行為に比べれば、職場には組織がある分、心の持ちようが楽なところもあるのです。さて、ここで創作活動の9日間を振り返ると今年は陶彫一辺倒で、屏風になる厚板に木彫することはありませんでした。接合する陶彫部品が全部揃わなければ、厚板の作業は出来ないのです。厚板の作業は今月の週末のうちのどこかで始めようと思っています。今月の制作目標としては、屏風に接合する陶彫部品を終わらせて、早く厚板を彫り始めることです。差し詰め今月は三連休があるので、そこで一枚でも厚板の木彫を始めたいと考えます。木を切断し、また彫っていく行為は、陶彫制作とは打って変わり、身体の負担が違います。使う筋肉が異なるのです。技法もモデリングからカーヴィングへ変わり、形態へのアプローチも変えていくのです。うーん、生きている実感はそこかしこにあって、総体として人生を見れば楽しい限りです。ちょっと頑張りどころかもしれません。
2020.01.04 Saturday
職場の閉庁日も終盤を迎えました。今日も朝から工房に出かけ、陶彫制作に明け暮れました。成形された陶彫部品に彫り込み加飾を行い、足りなくなった混合陶土のために土錬機を回し、小分けにして菊練りをしました。明日のために座布団大のタタラを数枚準備し、ビニールで覆いました。制作サイクルが着実に動いていて、しかも私の頭の中はすっかり現在進行中の新作のことで一杯でした。屏風に接合する陶彫部品を全て、閉庁日に作り終えることができないと認識し、今後はどうやっていこうか、逸る気持ちを抑えながら作業をやっていました。そんな余裕がない時に、まったく新しいイメージが頭を掠めていきました。これはその先にある来年のイメージか?と思いつつ、ちょっと手を休めることにしました。私は現行の制作が混乱したり、困窮している時に新しいイメージが天井から降りてくることを嘗て経験しています。今回は過去の作品のように改まったイメージの降臨ではなかったものの、ふと頭を過ぎる画像を捉え、それが醸成するまで待とうと思っています。それが私にしてみれば新作導入の機会なのかもしれません。新作イメージは決して全てが新しくなっているわけではなく、旧作の発展形が一般的で、今回は白い空間に黒い直方体の箱が、きちんと並んで複数体置かれている場面が見えました。それは墓石のようでもあり、動きのない箱に何かが収まっているイメージでした。箱は欠損した部分があって、その断面が板状節理のようになっていました。現行の作品は曲面を多用していますが、新作イメージは矩形ばかりで面白味のないものでした。暫し休憩をしている間、手をストーブで温めながら、私はじっとしていました。新作は当初ビジュアルとしてやってきて、コトバによる解説は後付けになり、そこに理屈は存在していないのです。思索は制作途中で深まっていき、造形理論を培っていくのではないかと思うところですが、それは私の場合だけでしょうか。新作のイメージは幾つもやってきて、暗中模索の状態が続きますが、案外最初にイメージしたものが最後まで残ったりしています。ぼんやり考えていたら時間が経つのを忘れていて、慌てて現行の陶彫制作に戻りました。今日も朝9時から夕方4時までしっかり作業をして工房を後にしました。
2020.01.03 Friday
昔から正月は親戚縁者が集って宴会をやっている慣習がありましたが、私たち夫婦の叔父叔母は高齢化してどこかの家に集まることがなくなりました。そこで何年も前から従兄弟たちが集まることになったのでした。従兄弟会は毎年正月の恒例行事になりました。私の個展にも足を運んでくれる従兄弟もいて、久しぶりな感じはしませんが、1年1回は洒落たレストランで昼食をする機会があってもいいと思っています。東京の代官山に私はほとんど縁がありませんでしたが、代官山には高級そうな店が軒を並べていて、ここで味わったイタリア料理はなかなか美味しかったと思っています。従兄弟たちの職業もさまざまで大手企業から中小企業、国家公務員から私のような地方公務員までいて、話題には事欠きません。某企業で人事の話をしている人の隣で私も身に詰まされる気分になりました。海外に行った話が出ると羨ましくもなります。このところ夏季休暇で海外には行っていないので、今年こそはどこかに行けるといいなぁと思っています。こうした集まりは毎年続けて欲しいものです。今日は従兄弟会があるので、陶彫制作を休むつもりでしたが、昨日の彫り込み加飾が終わっていなかったので、朝7時半から10時まで急遽工房に篭ることになりました。陶彫制作はずっと継続していて、元旦もタタラを作り、今日も彫り込み加飾をやっていて、結局は閉庁日9日間一日も休むことをせず、新作に全面的に費やした休暇になりそうです。毎年ここまで作業をしているのでしょうか。それとも作品の質量ともゴールを少しずつ高めている結果なのでしょうか。明日から一日中制作に没頭する日が続きます。公務員の仕事が始まれば、これはきっと楽しい日々として記憶されていくのでしょう。創作活動を苦しみつつ楽しみたいと思います。