Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 何故奇想に惹かれるのか?
    フランドルの画家ボスやブリューゲルの奇想天外な版画を、先日まで東京で開催していた「バベルの塔」展で見て、空想の産物を面白がる気質が自分にはあることを改めて認識しました。現在読んでいる「奇想の系譜」(辻 惟雄著 筑摩書房)に深く傾倒しているためか、奇想の独特なカタチやフォルムに惹かれてしまうのです。日本が世界に誇るアニメのキャラクターも、その発想の原点は東西の美術家が創造した魑魅魍魎であろうと思っています。自分が子どもの頃は、住んでいる地域にも闇が残っていました。雑木林は夜になると外灯もなく、何かが潜んでいても不思議ではない異様な雰囲気が漂っていました。狸や狐に人が化かさせることを本当に信じていました。人智を超えた創造物が身近にいること、それらに親近感を持っていること、霊界と交信できる手段があること、その他諸々の理解不能な出来事を、理解してはいけないものとして認識していることがたくさんありました。森林が開発されて宅地化が進み、空想の産物が美術やアニメの世界でしか出会えなくなった現在はどうなのか、パソコンの中の仮想現実に棲む魑魅魍魎しか身近にいなくなったため、自分は幼い頃の記憶を引っ張り出して、空想の産物を面白がっているのかもしれません。管理されている社会の中で閉塞感を覚える度に、もう一度出会いたい不思議な創造物。そこに生活の活性化を感じるのは自分だけではないはずです。奇想を扱った展覧会が盛況なのは、大自然が織り成す闇が、現代人に求められているのではないかとさえ思っています。
    週末 次なる新作に向けて
    昨日、個展出品用の梱包が終わり、今日から来年の新作へ向けて準備を始めました。私はひとつ作品が終わると、隙間を空けず次作に入ります。今までずっとそうしてきました。区切りがつくと心情的に休みたくなるものですが、そこを堪えて次作へ一歩踏み出してしまうのです。休みは制作途中で入れていきます。気持ちが乗ってきた時に、敢えて制作を休むのです。そうすればいくら休んでも必ず制作に気持ちが戻ります。社会的なニーズがなく、自分の意思ひとつでどうにでもなる世界、それがアートの世界なので、間髪をいれずに新作を作り、自分のモチベーションを保つのです。既に来年発表する新作のイメージは頭にあります。自分はエスキースを残しません。頭に仕舞っておいて、イメージが熟成するまで待つのです。さまざまなイメージが去来しますが、呆気なく消えてしまうものや、忘れてしまうものがあり、それらは具現化するまで辿り着けない淡いイメージだと言えます。そうした複数イメージの中から際立って強烈で忘れられないイメージが最終的に心に残るのです。さて、その強烈なイメージをどう具現化していくのか、今日はそこを考えました。工房内の温度が気になって土錬機の調子を見ないとマズイなぁと思いつつ、結局今日は思案しただけで一日が終わってしまいました。考え続けることは工房でなくても出来るので、明日以降もイメージの世界を彷徨います。職場の仕事との両立が暫く大変ですが、心の中は誰も見られないので、自分は上手く分けていこうと思っています。夕方は職場へちょっと顔を出し、自宅に戻ってからダイレクトメール(案内状)の宛名印刷の最終をやりました。個展まであと1週間なので、もう職場関係の人たちにもダイレクトメール(案内状)を送らなければなりません。今晩は160枚宛名印刷を行いました。
    週末 梱包作業終了
    17日(月・祝)から始まる個展に出品する作品の梱包が今日全て終わりました。明日は組立てに必要なビスやボルトナット、電動工具の確認チェックを行います。宛名印刷も残りは職場関係だけになりました。いろいろな意味で彫刻は大変な労力を伴い、搬入まで気が許せない状況なのです。今日は朝から真夏のような気温で、工房は茹だるような暑さに見舞われました。若いスタッフが自らの課題をやりに来ていましたが、昼食は2人で近くのファミリーレストランに避難しました。ファミレスにいると空調が効いているので、汗が消えてホッと出来るのです。明日も熱中症にならないように気をつけたいと思います。夜は職場関係の仕事があって出かけましたが、工房から夕方帰ってきたら、暫く身体が動かなくなりました。夜になって職場に出かけるのが辛かったのですが、職員分担があるので仕方なく出かけました。工房は断熱材や空調がないので、毎年蒸し暑くなります。汗を滴らせながら作業するのが、夏の風物になっています。大きな扇風機の他に、小さな冷蔵庫があって飲み物を冷やすことが出来ます。これは唯一の救いです。飲み物は多めに用意する必要があるなぁと思っています。明日は余裕が生まれそうなので、土錬機の調子をみようと思っています。ここ3週間ばかり土練りをしていません。おまけにこの暑さなので、土錬機を回して内部にこびりついた陶土を柔らかくしておかなければなりません。土練り用のプロペラが錆びつかないようにしたいと思います。
    7月RECORDは「うかぶ」
    何か得体の知れないモノが浮揚しているイメージが私にはあります。別に眼科疾病を伴う飛蚊症のことを言っているわけではありません。自分の造形イメージは長年関わってきた彫刻としてのイメージが主で、それは大地から立ち上がり、重量や量感のある物体のことです。RECORDにはそうしたイメージを描き留めているシリーズもありますが、重力から解き放たれ、モノが浮かんでいる状態を描きたくなる衝動が湧き上がることもあるのです。二次元世界はそういう意味では自由です。モノとモノが空間の中に点在している様子は、壮大な宇宙であったり、または顕微鏡で覗き込んだミクロの世界だったり、空想を冗長させる楽しいイメージです。今月のRECORDはそんなテーマで取り組んでいます。もうひとつ、今月こそ山積みされたRECORDの仕上げをやっていきます。一日1点制作のRECORDの初めの主旨が失われつつある現状を何とか変えたいのです。個展が終われば、多少ゆとりが持てるのではないかと思っています。7月から来月にかけて初心を取り戻すべく、RECORDに重みをつけて頑張りたいと思います。ポストカード大の小さな世界だからこそ可能な表現方法もあります。実験的な試みも出来るはずです。今まで皺寄せがあったRECORDが、今月は脚光を浴びるような集中した制作をやっていきます。
    17’個展案内状の宛名印刷
    個展開催まで2週間を切ったので、昨晩からダイレクトメール(案内状)の宛名印刷を始めています。住所の確認があって一晩だけでは印刷が終わりません。ダイレクトメール(案内状)はギャラリーせいほうに1000枚、私の手許に500枚あります。ギャラリーから美術関係者や関連出版社等に送られるはずで、私からは友人や知人に送っています。住所がわからなくなっている方々もいらっしゃいますので、このホームページをご覧になっていられたら、扉に情報をアップしていますので、よろしくお願いします。内容は「相原裕展 陶彫・『発掘』シリーズⅨ 2017年7月17日(月・祝)~22日(土)AM11:00~PM6:30 ギャラリーせいほう 〒104-0061東京都中央区銀座8-10-7」です。ギャラリーせいほうの最寄り駅は、JR新橋駅銀座口または地下鉄銀座線1番出口です。新橋駅から歩いて数分のところにあり、ビルの1階でガラス張りになったギャラリーなので、比較的分かりやすい画廊かなぁと思っています。銀座大通りの「天國」という老舗の天ぷら屋さんの裏です。12年間ずっと個展を開催していると、銀座も毎年のように風景が変わってきているのを実感しています。新しい商業施設「銀座シックス」が出来たり、ギャラリーの向かいにあった真珠店のビルがなくなっていたり、伝統的でお洒落な街ですら移り変わりの激しい世相を反映しているようです。外国人観光客は相変わらず多いと感じますが、買い物の種類が変わってきているのではないかと思っています。個展の開催時期は夏季休暇前になってしまいますが、一度東京銀座に足を運んでいただけたら幸いです。