2016.09.04 Sunday
朝から工房に篭って、新作の制作を進めています。いつも通りの週末の光景です。今日は若いスタッフが来ず、私一人で作業をしました。朝9時から午後3時くらいまで陶彫の成形をやっていました。工房がなかった時代は、他の場所で作業をやっていました。横浜市公務員になってから、ずっとこの週末の制作を続けています。今まで週末をゆっくり過ごすことはなく、ほとんど制作に充ててきましたが、習慣化したおかげで負担は感じなくなりました。夕方は自宅で身体をソファに横たえて休みます。ぐっすり眠ってしまうこともあります。土曜日と違い、日曜日は明日からの仕事のことが頭を掠めます。制作をしていると週末の時間はあっという間に過ぎていきます。創作活動に一生は短いと感じていて、自分の理想とする創作世界に近づくことが出来るのか否か、疑問に思っている節があります。道半ばで倒れるとしたら、どこまでの答えが得られるのだろうか、そんなことも作業の途中でぼんやり考えることもあります。ひとつひとつの作品に完成はあっても、継続する造形の方向にゴールが見えないのです。たとえ巨匠であっても結果は出せず、途中経過をもって生涯を閉じる人がほとんどです。ましてや自分の表現など足元にも及ぶはずもなく、スタートを切ったばかりと思っていたところで終焉を迎えるのではないかと推測しています。不思議なことに創作活動にストレスはありません。自分をどんなに追い詰めても、自ら死を選ぶようなことはありません。自分に失望はしていないのだと思っているからです。寧ろ豊かな人生を送るために創作の局面で苦労しているのだと思っています。また来週頑張ろうと決めて工房を後にしました。
2016.09.03 Saturday
9月に入って最初の週末です。制作三昧といきたいところでしたが、今日は別の用事が立て込みました。飼い猫のトラ吉を、予防接種をやりに行きつけの動物病院に連れて行かなくてはならず、午前中はそれで時間を費やしました。行きつけの動物病院はペットホテルも併設していて、毎年夏にトラ吉を預かってもらっています。費用は他のペットホテルよりも安いのですが、そこでの予防接種が条件なので、毎年トラ吉は予防接種を受けているのです。トラ吉は8キロもある大きな猫になりました。キャリーバッグが小さすぎるかなぁと思いますが、猫は狭い場所が好きな習性があるため、難なく小さな籠に収まってしまいました。家内がキャリーバッグを持って病院の診察室に入っていきました。土曜日の午前中は診察を待つペットが多く、早速トラ吉の威嚇が始まりました。獣医は慣れたもので、注射はあっという間に終わりました。例年なら夏にトラ吉を預かってもらっている期間に予防接種をするのですが、今年は機嫌が悪くなって大暴れしたため今日になったのでした。午後に工房に行って制作工程を少しでも先に進めました。9月と言えど工房内はまだ蒸し暑く、汗でシャツがびっしょりになりました。気温のせいで陶土の乾燥が速く、陶土の都合で制作を急きたてられているようです。夕方になって自宅に戻ってきました。今晩は家内と映画に行く約束をしていました。いつも利用しているミニシアターではなく、観たいのが娯楽系の映画だったので横浜鴨居にあるララポートに行きました。ネットで調べたら4Dの座席が残り僅かだったので、ネットで購入しました。観た映画は「シン・ゴジラ」。夜8時半の上映でも完売していました。内容は刺激的で面白く、監督の意向でアニメ的手法が取り入れられていました。現代の日本社会に異界生物であるゴジラが出現したらどうなるのか、国家はどう動くのか、自衛隊はどうか、国連による米軍を初めとする多国籍軍はどうか、放射性廃棄物によって進化生息してきたゴジラに対し、どんな駆除方法があるのか、しかもゴジラがいる首都東京に核攻撃があるのか、鬼気迫る素早い展開に暫し我を忘れました。畳みかけるような台詞に専門用語が飛び交い、それを観客が追うだけでも引き込まれる要素は充分にありました。映画を観終わって深夜に帰宅しましたが、久しぶりに元気がもらえた映画でした。
2016.09.02 Friday
テーブル彫刻とは何か、テーブルの構造を彫刻に応用するもので、かつて「発掘~円墳~」と「発掘~地下遺構~」を作った際に、私はテーブル彫刻というコトバを使いました。その時はテーブルの上面とテーブルの下面を、地上と地下の世界として捉え、発掘されつつある遺構を表現しました。とりわけ自分が悦に入ったのはテーブルの下面で、そこには迷宮のような都市が隠されていて、生命体のような構造をもつイメージを表現した時でした。上記2作品は、上面と下面の繋がりが弱く、全体的な一体感に乏しい嫌いがあって、展示途中から形態の取捨選択をしたくなりました。作品に絵画性や部分的巧緻性を感じてもらえた人からは好評でしたが、構造としての脆弱性は否めませんでした。そこで、今回取り組んでいる新作では、旧作の反省を踏まえつつ、脆弱な箇所を克服しようとしています。2種類の異なる作品のうち、背の高いテーブル彫刻を2点、背の低いテーブル彫刻を1点を作ろうとしています。背の高いテーブル彫刻は上面に陶彫部品はありません。見上げるような高さで、下面だけを造形する予定です。下面に広がる地下世界は地下茎になって床に広がっていきます。逆に背の低いテーブル彫刻は上面しか造形がありません。テーブルの上だけに現れた世界で、下面は敢えて隠しています。ひとつの作品で上下の一体化を図ることは止めました。一体化より上面・下面といった別々の世界を、別々の作品で表現する方法を選びました。今回の作品はどうなるのか、試してみる価値は充分あると判断しているところです。
2016.09.01 Thursday
9月になりました。朝晩涼しくなって漸く秋が近づいている気配を感じます。それでも日中はまだまだ暑く、過ぎゆく夏の名残りがあります。今日も橫浜は30度を超える夏日になっています。今月は職場としては大きなイベントがあります。休日出勤も予定されています。陶彫による新作は、そろそろ土台となる背の高いテーブルを作りたいと考えていますが、素材の厚板がまだ手に入らない状況です。構造体作りと併せて陶彫部品も作っていきます。新作の彫刻は、旧作のように同じサイズの陶彫部品を数多く作るものではなく、全てサイズが異なるので、完成をイメージしながら作らねばなりません。今月はどこまでいけるかわかりませんが、出来るだけ頑張っていきたいと思います。RECORDは当然継続ですが、今月も余裕はないと覚悟しています。鑑賞は後輩の彫刻家や同僚が公募展やグループ展に出しているので、それを見に行くついでに美術館に足を運ぼうと思います。映画や演劇も観たいなぁと思っていますが、実現するかどうか…。読書は相変わらずカフカです。先月一度も頁を捲らなかったので、どこまで読んだのか忘れてしまいました。読書習慣はもう一度仕切り直しです。残暑から一刻も早く涼風の立つ秋になるのを期待して、今月はバランスよく創作活動に励みたいと思っています。
2016.08.31 Wednesday
今日で8月が終わります。今月は新作のイメージを膨らませるためにインドネシア旅行をして、世界遺産ボロブドゥールやプランバナン寺院を見てきました。旅行前後に職場の閉庁期間を設け、新作の制作に明け暮れました。その加重負担で体調を崩しましたが、曲がりなりにも制作が進んだことは事実です。アジアの世界遺産を巡る旅行も今年で3回目となり、毎年素晴らしい感動を与えてくれるので、毎年夏に古代遺跡を見に行くのが病みつきになりそうです。巨大な古代遺跡に触れながら、そこで空気を感じ取ることは、今後新作の展開に必要なことだと思います。思えば20代の頃に旅したエーゲ海に広がるギリシャ・ローマの古代遺跡をイメージの礎にして、ここまで彫刻を作ってきました。最近の自作はアジアの古代遺跡の雰囲気を纏うようになってきました。世界の中にはまだまだ自分を刺戟する建造物や都市が存在しています。元気なうちに世界各地の世界遺産を見てきたいという思いでいっぱいです。今月は海外旅行をしたため、展覧会に行けませんでした。来月からまた美術館に出かけたいと思っています。RECORDはもう少し余裕があると思えたのですが、意外に時間が取れず苦労しました。読書はほとんど出来ず、先日のNOTE(ブログ)に書いた通りです。猛暑を言い訳には出来ませんが、それでも今月は工房にいた時間が長かったので、高温多湿に翻弄されました。陶彫制作以外は何も出来ていない極めてバランスの悪い1ヶ月だったことを認めざるを得ません。来月はバランス良く創作活動を展開したいものです。