2014.06.22 Sunday
今日も朝から周囲が暗くなる夕方まで工房で作業をしました。梱包用に木箱を作る作業で、退屈ながら搬入にまでに間にあわせなければならない大切な仕事です。これは精神的な疲労を感じません。型どおりに釘を打ち、ガムテープで補強をする作業なので、ペースが出来れば順調に進みます。手間がかかるというだけで試行錯誤がありません。それが単純作業の特徴であり、創作活動として行う制作とは自ずから違います。作業が長い時間やっていられるのに、制作は一日に6時間もやれば疲労してしまうのです。それは手を動かしながら自己内省を繰り返す制作が、精神的ストレスを伴うものだからと言えます。創作的な面白みもここにあります。それは物質と思索が相互関係を築くことでもあり、肯定や否定が瞬時に繰り返される制作工程があるため、作業のように着実な結果が出せず、常に行きつ戻りつするのです。自分の場合は6時間の集中が一日の限界です。そんなことを考えながら今日は作業を行いました。そろそろ創作に関わりたいと思っています。
2014.06.21 Saturday
先週も同じタイトルでNOTE(ブログ)を書いています。梱包用の箱作りはウィークディの夜間もやっていて、今日はまとまった時間が取れたので、箱に陶彫部品を収めることにしました。箱は11個出来ていますが、収まったのは全体の3分の1程度。搬入までの時間を考えると、なかなか大変だなぁと思っています。梱包する前に陶彫部品の細かなチェックもしています。小さなヒビを修整したり、部品番号のチェックもしています。創作とはまるで違う作業なので退屈を覚えます。そこで、梱包を新作の準備と併行してやっています。久しぶりに石膏の型取りを行い、先週取った雌型を含めると3体になりました。新作の雌型はまだ必要です。箱作りと石膏型取りの場所の確保で、工房内はいつもと違った雰囲気になっています。朝早くから周囲が暗くなる夕方まで、作業を続けています。明日も続行です。
2014.06.20 Friday
地元橫浜のデパートにある美術館で開催中の「SIMONDOLL」展は、四谷シモンのデビュー時代から現在までの代表作でまとめられている展覧会です。四谷シモンを人形作家と呼んでいいものかどうか自分には疑問で、差し詰め人形を媒体にする造形作家と言う方が相応しいように思えます。自分には透明な棺桶のように見えたボックスに、官能的な球体人形が入れられて、また一部に内部構造が見えている人形は、まさにオブジェとしての存在感があって、四谷シモンはやはり自分の好きな作家の一人だと思っています。人形作家の中にはリアリズムを追求し、さらにオタクな?肢体に過激な表現を求める作家もいますが、四谷シモンの人形には芸術としての気品が感じられると思っています。学生の頃、アングラ劇に興味を持って、状況劇場等に足繁く通った時期が自分にはありました。当時、四谷シモンは俳優として参加していたようですが、李礼仙、小林薫や根津甚八等に代替わりし、自分の記憶の中では俳優としての四谷シモンより、既に人気を博していた人形造形作家としての彼が印象に残っています。その当時からシュルレアリスム作家の一人として雑駁な捉えをしていた自分でしたが、今回の展覧会で過去の作品を総括的に眺めると、流派としては語れない部分があり、その独特な継続的世界観に改めて魅了された次第です。
2014.06.19 Thursday
東京上野の国立西洋美術館で開催されていた「ジャック・カロ展」に行った感想を書きます。副題に「リアリズムと奇想の劇場」と謳っていたのが、この展覧会を見ようと思ったきっかけです。細密な銅版画による人物描写、とりわけ奇想の劇場として扱っていた仮面劇のコスチュームや民衆を描いた俯瞰的な風景に大変な力量と表現の深さを感じました。銅版画の中で、特にエッチング技法はカロによって発展的に開発され、現存する美しい線描が可能になったようです。同時代を生きたレンブラントに影響を与え、さらに銅版画の進歩という絵画史としての位置を鑑みると、カロの存在は想像以上に大きかったのだろうと思っています。日本では馴染みの薄い芸術家ですが、展示されていた銅版画の世界に忽ち魅了されてしまいました。
2014.06.18 Wednesday
個展搬入までの期間を考えると、週末を待っていられないので、梱包用の箱作りを毎晩行っています。ベニア板による60㎝×45㎝の直方体の箱を釘で打ってガムテープで補強して作ります。この箱に2~3個の陶彫部品が入ります。いったいいくつ箱を作ればいいのか、夥しい数の陶彫部品を前にして気が遠くなりますが、これも制作同様コツコツとやっていけば、やがて全部収まる日がきます。毎晩工房に行って、ひとつふたつと作っていけばゴールが見えると考えます。こうした箱に陶彫部品を梱包したものを積み上げて、搬入まで工房の片隅に置きますが、今回は箱の数も半端ではありません。個展終了時にまた搬出した箱が工房に戻ってきますが、それらをどこに片付けようか思案しています。彫刻は保管するのも一苦労あって、次第に狭くなる工房の倉庫を何とかしようと思っているところです。