2014.07.02 Wednesday
連日賑わっている「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展が夜遅くまで開催していることをネットで知って、日曜日の夕方6時過ぎに東京上野の国立博物館に到着するように自宅を出ました。やはり人気だったのは本館に展示されていた「翠玉白菜」で、天然の緑色から白色に移り変わる翡翠で白菜を彫り上げ、その葉に取り付いたイナゴとキリギリスが絶妙な構成の中に配置されていました。さらに磨き上げられた輝きに内部が透かして見えるのではないかと思えるほどの超絶技巧に驚きを隠せませんでした。平成館では書聖である王義之の卓抜さ、漆芸の彫技に見られる巧緻さ、どれをとっても秀逸な作品ばかりでした。その中で自分は「荷葉玉杯」のカタチの美しさ、「梅花彫彩漆輪花合子」の文様の心地よさ、「刺繍仙人図軸」の種別の楽しさに触れて、時が経つのを忘れました。有名な作品はまだまだありましたが、鑑賞者がつい見飛ばしてしまう中に自分のお気に入りを見つける楽しさを堪能しました。
2014.07.01 Tuesday
7月になりました。毎年7月に個展を開催しているので、また夏の訪れと共に大きなイベントがやってきます。最初の個展は4月でしたが、こちらの都合で途中から7月に変更してもらいました。今はもう7月の個展はすっかり定着した感じがします。暑い中で搬入や搬出をしています。個展開催日までの2週間は、梱包作業や工房内の片付けに費やされますが、新作も始まっているので、これは来年7月を見据えて頑張っていかなければなりません。ペースが出来ているのは楽しい反面、身体を壊さないように気遣っていかなければなりません。今月は個展ばかりではなく、新作イメージの展開もあって、レベルアップを図れる1ヶ月です。塔が群立するイメージをどう具現化していくか、床置きと屏風の間で揺れるイメージをどうしていくか、今月は腰を据えて考えていこうと思います。もうひとつは彫刻と台座の新たな関係作りが自分の頭を過ぎります。さらにややもすると遅れるRECORDにも気を入れていこうと思っています。欲張りな1ヶ月になりますが、毎月今月こそと思って頑張っていく所存なのです。
2014.06.30 Monday
先日、東京ステーションギャラリーで開催されている「ジャン・フォートリエ展」に行ってきました。フォートリエと聞くと自分はアンフォルメルを代表する画家として、ペインティングナイフで厚塗りした非対象絵画を思い起こします。第二次大戦後の不安定な社会情勢を表現した数多い絵画のうち「人質」と題されたシリーズは学生時代に美術雑誌で見た記憶があります。まとまった展覧会は今回が初めてと聞いて、フォートリエの全貌が知りたいと思い、東京駅まで足を運びました。かつてフォートリエは南画廊で個展をした経歴がありますが、その頃の自分はまだ現代美術を理解するには幼過ぎました。フォートリエは厳密な具象から出発して、やがて形態が消え、そのうち絵の具の素材そのものを取り込んだ非定型な絵画に辿り着きます。自分は壁のようになった絵の具の肌合いが大変美しいと感じました。東京ステーションギャラリーの古い煉瓦壁を使った展示場が、フォートリエの絵画に風合いを与え、こうした空間で鑑賞できる幸福感を味わいました。
2014.06.29 Sunday
今日は朝から夕方まで個展に出品する作品の梱包作業に追われました。板材で作った箱は35個、そのうち20箱に作品を詰め込みました。残り陶彫部品は3分の1くらいかなぁと見積もっているので、15箱あれば何とかなるように思えます。今日はさすがに梱包作業に飽きて、夕方から東京上野の国立博物館に行くことにしました。「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展をやっていて、翡翠で白菜を彫った「翠玉白菜」の人気で連日大変な混雑ぶりが報道されています。調べてみると今日は20時まで開館していると知って、夕方の遅い時間帯に出かけることにしました。東京国立博物館に到着したのは18時を過ぎていました。本館には待ち時間なしで入ることが出来て、たっぷり「翠玉白菜」を堪能することが出来ました。平成館でも展示品があって、優れた書や工芸品の数々を見ることが出来ました。その中でも自分が美しいと感じたのは刺繍でした。詳しい感想は後日にしますが、夜の時間帯は比較的人が少なく、ゆっくり観られるのではないかと思いました。
2014.06.28 Saturday
ようやく完成した今年の図録。個展の数だけ作っているので、今回の図録で9冊目になります。よくやったなぁと思う気持ちがある反面、作品の表現力の足りなさを悔やむ気持ちもあります。力不足と感じている分、まだまだ自分の求める世界は深まっていけるかなぁとも思います。ともかく図録は完成しました。今日は図録100冊と案内状1000部を携えて、東京銀座のギャラリーせいほうに行きました。図録の追加は個展搬入日にもっていこうと思います。二束の草鞋生活をしていると、なかなかギャラリーには足を運べず、久しぶりに画廊主の田中さんにお会いしました。今年もこの季節がやってきたなぁと思いました。個展は自分の内面を見せる羞恥な部分を秘めたイベントです。過去8回もやっていると、発表に慣れてきて厚顔にもなりますが、それでも毎回ドキドキする気持ちになるのは、どうしたものでしょうか。今日はギャラリーせいほうで打ち合わせた後、東京ステーションギャラリーに足を運びました。フランスの画家ジャン・フォートリエの展覧会をやっていたので見てきました。アンフォルメルの旗手と称されたフォートリエのまとまった画業が見られました。詳細な感想は後日にしますが、今日は梱包が気になりながら過ごした一日となりました。明日は朝から梱包作業をやる予定です。