Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 10月RECORDは「嗜好」
    10月のRECORDのテーマは随分前から考えていました。モティーフを目の前において描こうと思い立ち、そのモティーフ集めを先月から始めました。スーパーマーケットやコンビニに行くと、華美な缶やペットボトルや包装袋が目に入り、グラフィックデザインあるいはインダストリアルデザインとして商品が競い合っているように思えます。これを自分の作品に取り入れられないかと考えました。空き缶のデッサンをしているうちにデフォルメをしてみたくなり、単なる具象作品ではないものをやってみることにしました。嗜好品を描くのでテーマは単純に「嗜好」。短絡的ですが、こんな1ヶ月もあっていいと思っています。RECORDとは繰り返しNOTE(ブログ)に書いていますが、一日1点ずつ作り上げていく小さな平面作品のことで、5年以上も取り組んでいます。今月は目の前のモティーフから色彩や構図を借りて、新たな世界を開拓してみようと思います。ゴミになる前の究極のリサイクル、雑多な日常にアートを持ち込む姿勢で頑張ってみようかなと思います。
    「男は歴史を作り、女は歴史である。」
    男性と女性に関する面白い文章があったので、NOTE(ブログ)で取り上げます。難解で意味を噛砕くために何度も読み込まなければならない書籍「西洋の没落」(O.シュペングラー著 村松正俊訳 五月書房)を副題ごとのまとめとして、現在NOTE(ブログ)にアップしていますが、それとは別に表題にした「男は歴史を作り、女は歴史である。」の定義が面白かったので話題にしました。「女性的なものは宇宙的なものにより近い。それは土により深く結びついており、自然の大循環のなかにより直接入りこんでいる。男性的なものはより自由であり、より動物的であり、感覚においても理解においても覚醒的で、より緊張している。」「男は歴史を作る」とは「真に男性的な歴史であって、すなわち政治的および社会的歴史である。それはより意識的で、より自由でより激動的である。」「女は歴史である」とは「永遠の母性的な、植物的な歴史であり、世代の継続の文化なき歴史である。」本書が書かれたのは第一次世界大戦後の1918年で、シュペングラーは男性と女性の生態やそれに伴う思考感覚の相違を歴史のなかに組み込んだ論理を展開しています。生殖上の構造はどうにもならないものですが、現代世情を見ていると政治や社会的発言をしている女性も多く、その一部だけ取り出せば定義が揺らいでいる気がします。根本的には記述されている通りではありますが…。シュペングラーの独特な論法や言い回しに惹かれつつある今日この頃です。
    西洋の没落「アラビヤ文化の諸問題」そのⅢ
    「西洋の没落」(O.シュペングラー著 村松正俊訳 五月書房)の第二巻を読んでいます。そのⅢとした副題は「ピュタゴラス、モハメッド、クロムウエル」です。「このマリアと悪魔との二つの世界は、その伝説、その芸術、そのスコラ哲学、また神秘主義を持っている。悪魔もまた奇蹟をおこなうことができる。ほかのどんな初期宗教にも現われていないものは象徴的な色彩である。マドンナの色は白と青とで、悪魔の色は黒、硫黄色、赤である。聖者と天使とは大気のなかに浮かんでいるが、悪魔はピョンピョン跳び魔女は夜ザワザワと音を立てて歩く。ここで初めて光りと夜と愛と怖れとの二つがいっしょになって、この描き出すことのできないような内在性でもって、ゴシック芸術を満たすのである。これは『芸術的』な想像ではまったくない。人は誰でも世界が天使と悪魔との群れで一杯になっていることを知っていた。」「イスラームは自己の下に土地を持っている。イスラームはペルシャ、ユダヤ、ネストリウス(景教)、一性論的なコンセンススをまったくといっていいほど自己の下に持っている。今日のギリシャ人もいっしょに自己の土地の上に座しているのと同様にビサンチウムの国民がそこに座している。~略~けれどもユダヤ人のコンセンススの西ヨーロッパ・アメリカ的な部分は自己の運命に結びついており、若い文明のなかにいる。数百年もゲットーのなかに閉じこめられていて、救われてきていたのだ。そのために、ゲットー生活は分裂して完全に崩壊してしまった。けれどもそれはファウスト的な文化の内部のことではなく、マギ的な文化の内部のことなのである。」この2箇所を書き出してみましたが、自分にとってはなかなか難しいところです。最近になってシュペングラー独特な論理展開には慣れてきましたが、いわゆる通常の歴史専門書と異なる視点が多く見られると感じます。
    10月は間隙を縫って制作続行
    10月になりました。9月末の土日は思い切り制作をしていました。このまま今月も制作三昧といきたいところですが、今月は職場関係の休日出勤が多くて、なかなか意気込み通りにならないジレンマがあります。NOTE(ブログ)のアーカイブを見ると、今まで10月は制作に弾みをつけてやっているので、今年は時間が確保されないことが残念です。ウィークディにどのくらい制作ができるのか、今月は夜の工房に足繁く通うことを目標にしたいと思います。焼成が始まっている「連築」を少なくても成形だけは完成させること、いくつか成形が出来ている「地殻」の仕上げと化粧掛け、焼成を進めること、同じように新作「陶紋」も今までの制作分を焼成したいと考えています。今月は時間的に厳しい中で、その間隙を縫って制作を続ける予定です。ウィークディの夜に果たして気力が残っているのか、どのくらい頑張れるのか、予断を許さない1ヶ月になりそうです。
    週末 RECORDの撮影日
    今日は朝から工房にいて、昨日タタラにしておいた陶土を使って成形をやっていました。心配な箇所には紐作りで補強しました。11時頃、懇意にしているカメラマンが工房にやってきて、先月までのRECORDの撮影をしていきました。かなりの枚数をまとめて撮影するので、午後3時頃まで撮影が続きました。RECORDは葉書大の平面作品で一日1点ずつ制作しています。工房の棚に2ヶ月分をケースに入れて保管してあります。これをひとつずつセットして撮影するので時間がかかります。でもRECORDはデジタルな映像として残しているので、オリジナルが失われても元の作品に近いものを再度作ることが可能です。絵の具やペンが退化したり、ケースに乾燥剤を入れてあってもカビが出ることも考えられます。若い頃のデッサンや版画で状態が悪くなってしまったものも数多くあるので、RECORDは別の媒体で保存しておこうと思っているのです。カメラマンが工房を去った後、昨日窯に入れておいた陶彫作品を焼成することにしました。大きな台風が近づいているので停電が心配ですが、スイッチを入れる決心をしました。順調にいけば3日後に窯出しができます。新作では2つ目の窯入れになります。例によって神仏に祈って工房を後にしました。