Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

  • Tag cloud

  • Archives

  • 週末 真冬から春爛漫へ
    一昨日のブログに三寒四温のことを書いたばかりですが、今日の気温の変化には驚いてしまいます。朝のうちはミゾレ交じりの雨が降っていました。工房は冬に戻ったような寒さで、ストーブを焚いていました。陶彫修整用の材料が足りず、今日の作業はRECORDの仕上げをやっていました。すると空が晴れ渡り、春の暖かさが戻ってきました。作業を終える頃には、気持ちのいい気温になっていましたが、気温の急激な変化に身体がおかしくなりそうです。修整用の材料を買いに出かけ、明日に備えます。それと図録用の撮影日が29日になったので、工房内を少し整理しようと思います。
    イメージの醸成
    創作活動への意欲を絶やさず、週末だけでも制作を続けていると、日常的にカタチのイメージが出てくることがあります。自分は春めくとイメージが湧いてくる傾向があるらしく、さまざまな世界が浮かんできます。浮かんでは消え、消えては浮かぶといった方が妥当かもしれません。その中でイメージが醸成されて、ちょうど葡萄からワインが出来るように、作品化を思いたつものが現れてきます。そうしたイメージは陶彫で使う黒っぽい土の色をしています。充足したバランスのとれたカタチではなく、どこかが欠損しているカタチです。そんな世界が自分は好きなのでしょうか。理屈で考えるのではなく、趣向に左右されるので、何とも説明がつかないのです。
    三寒四温に戸惑う
    三寒四温は冬の季語です。4月の半ばだというのに、春めいた暖かい日があれば、今日のように真冬の寒さに見舞われる日もあります。まさに三寒四温です。体調を崩しがちになるところですが、無理はしていないので今のところは何とか健康を持ち堪えています。週末は制作があるので、寝込んでしまうと大変なことになります。個展のスケジュールがある以上、体調管理には気を使います。日本は春夏秋冬の季節の移り変わりがあって美しいと言われています。自分も幼い頃から祖父母にそう言われました。自分が大人になって海外生活も体験して、ちょっと斜に構えた言い方をすれば、日本は季節の移り変わりが頻繁にやってくるから、微妙な気候の変化が多く、それが日本人のモノの考え方にも影響を与えているように思えるのです。はっきりしないモノの言い方、玉虫色に捉えられる発想は、そんなところにあるように思います。三寒四温に戸惑う自分は、些細な心の変化を身に纏ってしまい、構築性の強い造形作品を作る際に、己の感覚の弱さを感じとってしまうのです。別に気候のせいにしているわけではないのですが…。
    窯という他力本願
    陶芸(陶彫)をやっている者にとって、最後の焼成は自分ではどうにもならないものです。窯に入れて焼成が始まった途端に、作品は自分の手から離れ、火の神のみぞ知る世界になります。炎を潜り抜けて還ってきた作品は、神々しく見えるのは自分だけでしょうか。簡単に言えば高温によって陶土が石化する現象が起こるのですが、何か人智を超えたものに例えてみたい誘惑に駆られます。日曜日に大きな成形部品を窯に入れました。今日で3日目。仕事帰りに工房によってみると、窯の温度は100度程度まで下がっていました。電源を切って恐る恐る窯を開けました。今まで何度窯を開けたことかわかりませんが、その度にドキドキして作品が割れていても仕方ないという後ろ向きな考えが頭を過るのです。今日は大丈夫でした。何度も熱覚めやらぬ窯の中を覗き込み、本当に割れていないか、大きく歪んでいないかを確認して、ようやく胸をなでおろします。まさに他力本願。窯で焼成するという不思議な儀式に気持ちが大きく揺れるのです。だからこそ陶芸は面白いのかもしれません。
    気分を測る物差し
    一日1枚ずつ葉書大の平面作品を作ることを自分に課しているRECORD。今月は公務の仕事が立て込み、帰宅してRECORDに取り組むのは辛いところですが、そこは創作へ向かう姿勢として自分に厳しく日々制作しています。日によっては頭の中が真っ白になって、イメージが浮かばない時もあります。月ごとにテーマを決めているのは、自由な発想に転換できない苦渋の選択だと言えます。しばらくRECORDをやっていると、テーマはあるものの、その時その時の気分が吐露されて、面白い結果に繋がることがあります。RECORDは気分を測る物差しのようだと思っています。さしずめ今は雁字搦めのイメージが表れ出ています。今月のテーマは「繋がる」ですが、繋がることで束縛を受け、頑なになっている自分を発見しました。それが良いとか悪いとかではなく、今の気分に対し、どのくらい素直に向き合えているかを判断し、今の自分の心の寸法に見合っていれば、RECORDとしては納得できる作品ではないかと考えているのです。