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  • 2017年RECORDのテーマ
    一日1点ずつポストカード大の平面作品を作っているRECORD。2007年から始めているので、今年がちょうど10年目になります。毎日1点ずつやっていて、よくぞ10年やってきたなぁという思いも込み上げますが、中断するつもりはありません。創作活動は現在進行形というのが今の自分には相応しく、それは陶彫による集合彫刻も同じです。まだまだイメージの泉が湧く限り、制作を継続していく所存です。2017年のRECORDをどうしようか、年間テーマを決めて、それによって月毎のテーマを定めていこうか、絵柄は5日間をひとまとめにして展開する従来の形にしようか、いろいろ考えた挙句、結局今年も例年通りのRECORDの形態に落ち着きました。横浜市公務員管理職との二束の草鞋生活である以上、制作時間が切迫していることに変化はなく、それでも10年間やってきた自負もあって、枠組みを変えない方が得策と考えたのでした。時に集中もすれば緩慢にもなるRECORDですが、自分に合った表現の蓄積が、小さいながらも財産になっていることを考えれば、自分は制作時間に追われていることが日常の風景であり、そこにストレスを感じていないことも自覚しています。そこで従来の枠組み内で今年の年間テーマを考えることにしました。今年は昨年と同じひらがなの動詞にして、昨年4文字だったところを今年は3文字に変えてみようと思っています。ひらがなによる表記は自分でも気に入っていて、単純でも深さや広がりを表現できるのではないかと思っているのです。今年はひらがな3文字でやっていくことにしました。
    映画「この世界の片隅に」雑感
    今年になって立て続けにアニメーション映画を観ました。「この世界の片隅に」は戦前から戦中にいたる広島市内や軍港のある呉で暮らした女性の半生を描いた秀作でした。私の心を捉えたのは背景になっていた風景描写で、戦前の広島の町並みの再現にどのくらいの労力が費やされたのか、計り知れないものを感じました。物語は昭和8年広島市江波の海辺に住む8歳の主人公すずの生活描写から始まります。絵の大好きな少女すずのエピソードや家族との接触も丁寧に描かれていて、平穏な雰囲気が伝わりました。18歳になったすずに縁談が持ち上がり、呉に嫁入りすることになり、海軍勤務の優しい夫や姑に囲まれて、すずは持ち前の明るさとのんびりした気質で生き生きと生活をしていくのです。気性の強い未亡人の義姉に翻弄されながら、それでも嫁ぎ先の家族全員に支えられていたすずでしたが、戦争が本格化して物資が不足する毎日を何とかやり繰りしながらやっていた矢先、爆弾で義姉の娘と自分の右腕を失い、過酷になっていく世相と向かい合いながら、映画は生きていく実感を私たちに語りかけてきます。原爆の描写は呉の遠い山が光り、その直後に新型爆弾が広島市内に投下されたというラジオ放送によって知る設定にしていました。戦争を大げさに描くのではなく、日常の中で伝わるものの方が、余程戦争の愚かさや恐怖を表現できるものではないかと改めて感じた次第です。片渕須直監督の熱意と声優を務めた女優のんに負うところが多いと感じつつ、地味ながら深い感動があった映画でした。
    三連休 最終日に思うこと
    三連休の最終日になりました。年末にも三連休があり、その後休庁期間に入り、また新年早々三連休がありました。暦の関係で昨年の暮れから新年に至るまで、よく工房に通うことが出来ました。例年になく多くの陶彫部品が出来ているのではないかと思っています。今日は「発掘~宙景A~」のテーブルに吊るす陶彫2段目の成形が2個目に入り、朝9時から夕方4時過ぎまで制作に没頭しました。今日は誰も工房を訪ねてくる人がいなかったので、私はマイペースで一日を過ごしました。元来制作は一人で続けていくものですが、実のところ頻繁に若いスタッフが工房に通ってきて、真摯に彼らが制作に立ち向かっているのを見るにつけ、背中を押されるように私も頑張ってきた経緯があります。そうした社会的促進に私は随分助けられてきたと言えます。今後も彼らの創作意欲が衰えなければ工房にやってくるでしょうし、実際に私の制作をサポートしてくれることもあるでしょう。私の作品は一人では出来ない箇所もあって、来月あたりスタッフ頼みになることがありそうです。2m50cmもある背の高いテーブルを組み立てることは私一人では無理なので、スタッフの力を借りることになると思っています。明日から公務員の仕事が本格化して、職場に活気が戻ってきます。私は毎日出張があり、会議ばかりの日常が待っています。創作活動はまた来週末まで待たなければなりません。今日の夕方窯入れをしたのですが、窯の上のお供えを置いたまま忘れていて、今晩取ってきました。危うくお供えが炭化してしまうところでした。
    三連休 「宙景A」制作継続
    今日は雨が降る寒々しい一日で、工房はかなり冷え込んでいました。同じ職場の人が2人来て、それぞれ絵を描いていました。私は昨日から「発掘~宙景A~」のテーブルに吊り下がる陶彫部品の2段目の成形をやっていて、寒さに耐えながら陶土と格闘していました。いくら寒いと言ってもここは横浜なので、陶土の水分が凍りつくことはありません。栃木県益子や茨城県笠間にいる陶芸家の友人たちは、そうした凍てつく陶土を練ることもあるそうで、この時期は大変だなぁと思っています。私は朝から夕方まで作業時間を決めていて、気分次第で時間を変えることはしません。あたかも勤務のように決まった時間で作業する方が効率的なのです。芸術家と言えども作品は労働の蓄積である以上、坦々と作り上げていくのが得策です。2段目の陶彫部品は「宙景A」が6個、「宙景B」が6個、合計12個必要です。これは1段目と同じ数ですが、3段目になると数は疎らになってきます。そんなことを頭に描きながら、夕方4時まで工房で過ごしました。今までも午前9時から午後4時までというのが自分で決めた制作時間です。昼食や休憩時間を引いても6時間半くらいを作業に充てています。継続していくにはこの程度がちょうど良いと考えていて、余程切羽詰った状況にならなければ、常に制作時間は一定にしておきたいのです。明日は三連休最終日で、工房を後にする時に窯入れを予定しています。明日も頑張ります。
    三連休 「宙景A」2段目の制作開始
    今日から三連休になり、年末の時のように陶彫制作に明け暮れる予定です。背の高いテーブル彫刻「発掘~宙景A~」のテーブル下に吊り下げる陶彫部品6個全ての焼成が終わりました。いよいよ2段目の陶彫制作に入ることになり、今日は成形のための大きめのタタラを6枚用意しました。明日から成形に入ります。まだまだ工房は寒くてストーブを焚いていますが、悴んだ掌で朝から夕方まで陶土と格闘しています。掌の皸もハンドクリームを塗りながら大事に至らないようにしています。この季節の陶芸家は誰でも手を労わらないと仕事にならないのかもしれません。幸い私は二束の草鞋生活なので、毎日陶土に触れるものではありません。ウィークディには掌は復活して、週末の陶土との格闘に備えることが出来るのです。今日はタタラの他に柱陶の彫り込み加飾も6点行いました。柱陶は彫り込み加飾が終わると、そのまま放置しても罅割れることがありません。陶土の面積が小さいので、急な乾燥にも耐えられるのでしょう。大きな陶彫部品は彫り込み加飾が終わると、ビニールをかけて急な乾燥を防ぎます。柱陶の状況を言えば、背の低いテーブル彫刻「発掘~座景~」の柱陶64個は、全て仕上げや化粧掛けが終わって窯に入れるだけになっています。現在「発掘~宙景A~」「発掘~宙景B~」の柱陶を作っています。現在16個が乾燥を待っている状態です。「宙景」の柱陶の方が1点ずつの寸法が長く、また数量も多く必要です。工房に通ってきている大学院生は今日修了制作が完成し、運送業者が作品を取りに来ました。彼女の顔から安堵の笑みがこぼれていました。私の作品はまだ先行きが見えません。全体の3分の1程度が終わったくらいでしょうか。あと2日頑張っていきたいと思います。