2015.09.25 Friday
私は職場に配達される複数の新聞に日々目を通しています。職種のことで記事になっている場合、自分は必ずスクラップをしています。それは将来を見据えた展望だったり、残念な不祥事だったりしますが、スクラップは職種のことに限らず、自分の興味関心事にも及んでいます。先日の神奈川新聞の読者欄に注目したので、今日はこれを取り上げます。理由は美しい列柱の写真が掲載されて興味を引いたのですが、内容は残念なものでした。「パルミラ爆破に憤り」というタイトルで読者が実直な感想を寄せていました。パルミア遺跡はシリアにあります。シリアと言えば難民がヨーロッパに押し寄せていることが話題になっていますが、イスラム国の占拠により、遺跡の破壊が最近報じられたばかりです。パルミラ遺跡はローマ時代の貴重な遺跡のひとつで、円形劇場や列柱が立ち並ぶ道路があり、規模が大きいことで世界的に知られています。自分は20代の頃に地中海に面した遺跡を見て歩きました。それが現在の「発掘シリーズ」になって、作品を作り続ける原動力になっているのです。中東にもこうした遺跡が残されていて、近いうちに訪ねてみたい衝動に駆られていたところです。それが何故破壊されたのか、イスラム国の非情な行為は自分の理解を超えています。歴史が紡いできたかけがえのない人類の文化は、時の暴挙によってあっという間に無くなってしまうのです。自分のイメージの源泉ゆえに残念でなりません。
2015.09.24 Thursday
私のホームページに2013年1月分~3月分のRECORDをアップしました。2013年の年間テーマは漢字一文字で表しました。1月は「起」、2月は「築」、3月は「束」でした。実のところ今年も同じ漢字一文字のテーマでRECORDを作っています。以前のNOTE(ブログ)にも書きましたが、旧作を見ると制作当時の状況が甦ってきます。2年前は屏風を使った陶彫作品に追われつつ、夜の眠気に負けまいとRECORDを作っていました。「築」では階段で登っていける塔を描いていた日々がありました。翌年に制作した「発掘~層塔~」はそんなところにイメージの発芽があったのかもしれません。RECORDは陶彫作品とは別に考えていますが、振り返ると共通する要素が顕在しています。創作イメージは潜在化した内面から立ち現れると思いがちですが、実はそうではないように思えます。まさにイメージの蓄積がRECORDなのだと再認識しました。私のホームページを見ていただけるなら、このNOTEの左上にある本サイトをクリックすると入れます。それからRECORDを選んでクリックすれば、今回アップした1月分~3月分のRECORD画像が出てきます。ご高覧いただけると幸いです。
2015.09.23 Wednesday
シルバーウィーク(SW)の最終日になりました。工房で制作に没頭していると、連休はあっという間に過ぎていきます。創作活動をやっていると、きっと生涯さえも短く感じるかもしれません。終焉の時を迎えて頭を過ぎるだろうことは、陶土と向き合って至福の時間を過ごせたことへの感謝かもしれないと、今から思ったりしています。刹那の享楽はあってもいいと思いますが、自己主張の高みに達する愉快を獲得するために、自分は日々苦しんでイメージする水準に自己表現力を昇華させることが、今の自分に満足を齎すのだと確信しています。連休だから遊びに出かけていく余裕が自分にはありません。あるいは創作活動は全精力を使って大真面目に遊びをやっているのではないかとも思えます。ともかく連休の制作目標だった成形と彫り込み加飾の10点は、今日の夕方に終わりました。これはスモールステップです。全体総計100点のうちの10点を終えただけで、しかも窯入れをしていないので、これは完成とも言えないのです。制作は弾みがつけばペースは上がります。最初の一歩が苦しいのが今までの経験から言えることです。シルバーウィーク(SW)は苦しんで楽しんだ5日間でした。夜はRECORDも頑張っていました。RECORDをホームページにアップするため2013年の半年分のコトバを捻り出しました。初日は4つの展覧会を駆け巡りました。もうこれ以上出来ないと思えるほど精魂傾けた創作活動でした。明日から通常の勤務が始まりますが、新作は10分の1が終わっただけなので、ここで一区切りつけ、さらに制作を進めます。
2015.09.22 Tuesday
シルバーウィーク(SW)の後半になりました。5日間の休みはあっという間に過ぎていくようです。横浜は天候に恵まれ、どこか行楽地へ行きたくなるような陽気です。工房のFMラジオから高速道路の渋滞情報が流れていて、どこかへ出かけても車中で過ごす時間が多く、果たしてドライブがストレス解消になるかどうか疑問になります。各地でいろいろなイベントが行われているようで、ラジオから流れてくる情報はとても楽しいと感じます。自分は今日も朝から工房にいました。工房は制作の場であって、休むところではありません。ゆっくり出来るような椅子や休息の環境がありません。作家によっては自宅と一体化している工房を持っている人もいますが、自分はあえて自宅から離れた場所に工房を建てました。だから工房に数時間いると精神的に厳しくなってきます。その代わり集中して作業が出来る環境になっています。今日も陶彫部品の成形と彫り込み加飾に夢中になって時間が経つのを忘れました。工房で過ごす時間は精神的満足を与えてくれますが、作業が終わればすぐ自宅に帰ります。自宅では工房で心身とも集中して作業を行った分、身体が動かず情緒不安定にもなります。この疲労度が10年前とは明らかに異なっています。加齢のせいかもしれませんが、認めたくない自分がいます。夜はRECORDに打ち込みますが、陶彫制作の後のRECORDはなかなか辛いものがあります。今は連休中で毎日工房に通っていますが、退職したらこのペースが日常生活になるのでしょうか。それを考えると創作一本でやっていくのは思った以上に厳しいと言わざるを得ません。ゆとりあるペース配分を考えなくてはならないかなぁと思っています。
2015.09.21 Monday
午前中は家内と菩提寺に墓参りに出かけました。私は墓参りに対する意識が薄く、家内に言われるまで予定にありませんでした。祖父母や父が眠っているのに罰当たりな子孫です。墓参りは何のためにするのか、特定宗教を持たない自分は先祖から付き合いのある浄土宗の菩提寺に何の考えもなく出かけていきますが、宗教に縛られない自分は、菩提寺はどこでも良いとさえ考えています。ただ、菩提寺に足を踏み入れると清々しい気分になります。墓石に供花すると不思議に心が落ち着くのは何故だろうと思っています。墓参りは生存している自分たちのためにしているのではないかと最近思うようになりました。式典は社会のため、供養は自分たちのため、つまり当の本人より周囲の認識のため、そんなことを考えながら墓参りをして帰ってきました。午後から工房に篭りました。工房の周りは草に覆われていましたが、遠縁に当たる人に定期的に草刈をしていただいていて、今日は草が刈られていました。工房のある植木畑が広く感じました。定年後は自分が草刈をやるべきかなぁと思いつつ、今日は制作に没頭しました。成形と彫り込み加飾を施して8点目が終わりました。毎日工房に来ていると制作が進みます。創作の魔力は日々自分に訪れて集中のため我を忘れる瞬間がやってきます。身体に疲労を感じながら作業中は不思議なほど身体が動きます。眼の前の陶土以外は見えなくなって素材との対話が始まります。至福の時を過ごした後、夕方になって母が入居している介護施設に家内と行きました。必要なものを持って母の様子を見てきました。母はとても元気でした。今日は制作の合間に先祖や母の許を訪れた一日になりました。老いを敬う日に相応しい行動だったと思い返しています。明日も制作を頑張ります。