Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 週末 台風近づく工房にて
    朝から工房で制作三昧です。陶彫の成形や彫り込み加飾をひたすら作り続けています。台風18号が近づいているので、工房の周辺はしだいに雨が強まっています。工房内は寒くなってきていて半袖から長袖シャツに替えて作業を行いました。陶土の乾燥がやや遅くなったように思います。気温や湿度が関係しているので、そうした気候の移り変わりで陶土の放置時間を変えていかなければなりません。つくづく陶土は生きているんだと思っていて、その世話を焼くのも陶彫作家の仕事です。今日は3体の成形をやって、1体の彫り込み加飾をやりました。まずまずの進み具合かなぁと思っています。台風が近づいていることもあって、今日来ていた中国籍のアーティストを早めに駅まで送りました。自分ももう一息のところで作業を止めることにしました。最近報じられている御嶽山の噴火で自然災害の凄さを知り、台風も甚大な被害を齎すものなので、今日は早めに工房を閉めることにしたのでした。出来れば台風一過のウィークディの夜に残りの作業をしたいと考えています。
    週末 共有する制作時間
    10月最初の週末です。私は「発掘~群塔~」の陶彫による10体の塔の上部に挑みます。まず、陶土を土錬機にかけて土練りするところから始めました。それからまず初めの1体を作ってみました。先月作っておいた下部と組み合わせて、塔全体の様子を見ました。これでいけそうだと判断し、明日から量産に励みます。もちろん1体ずつ作って、それぞれに彫り込み加飾を施していきますが、次第に細くなる先端部分に気遣う必要がありそうです。今日は2人の若いアーティストが工房に来ていました。2人とも大学院生で東京芸大と多摩美大と学校も表現技法も異なりますが、目指すところは同じで、個々の創造世界を築こうとしているのです。2人とも将来に対する漠然とした不安を抱えながら、ひたすら制作に没頭していました。自分にも同じような時期がありました。20代前半は不安なあまり精神的におかしくなった時もありました。自分が二足の草鞋生活を始めるに至った決断も、今になってみればこれでよかったと思えるのですが、若い2人にはまだまだ迷いがあって、心の安定は当分やってこないのかもしれません。ただ、工房があることで制作に対する環境の保障があるところが昔の自分とは違います。今日も自分を含めた3人で制作時間を共有し、集中力を発揮しました。これは珠玉の時間と言えます。この時間が訪れるからこそ大袈裟に言えば生きているという実感があると言っても過言ではありません。自分は先月終わりに感じた緊張した制作状態が今月も続いていることを嬉しく思いました。「発掘~群塔~」も旧作に負けず劣らず手間のかかる作品であることは間違いありません。明日も続行です。
    竹橋の「菱田春草」展
    36歳の若さで夭折した日本画家菱田春草が生誕140年を迎え、竹橋にある東京国立近代美術館で「菱田春草」展が開催されているので、展覧会初日に見に行ってきました。菱田春草は黒猫の絵で知られた画家ですが、自分は「落葉」を描いた空気遠近法による屏風が好きで、これをじっくり見たいと思って出かけたのでした。図録執筆を担当された鶴見香織氏によると「『色彩研究』に替わる新たな課題として『距離』を掲げ、自宅周辺に広がる雑木林をモチーフにこれを追求し始めた。『距離』とはすなわち三次元的な空間表現である。」とあって、横山大観らと始めた朦朧体による筆致から推し進めて、空間や距離を表現していこうとする春草の世界観が伝わってきます。「春草は『不熟』の天才であった。それゆえに『智的の焦慮』をもち、徹底して改革者であり続けようとしたこの時代に数少ない画家の一人であった。」とあるように春草は実験的な日本画に挑んだ人でした。岡倉天心の一文が掲載されていたので引用して締めくくりたいと思います。「畢竟彼の絵は此の意味に於て実験室に於ける試験なので、世間では唯無闇に変な絵を描くと思ったかも知れないが、其の動機を見れば根底のあることである。殊更に奇を好んだのでも何でもない、彼は仏画抔も写して大分古画の研究も積み近頃漸く自分の境涯に入った処だったのに惜しいことをした。境涯に入った丈けだから勿論未だ成熟はしていない。が今日成熟する人は心細い、大体の問題が未だ成熟してはならぬ様に出来て居るからである。」
    12‘RECORD1月分アップ
    RECORDとは文字通りイメージを記録していく媒体で、日々ポストカード大の小作品を作り上げています。ずっと二足の草鞋生活を送り、ウィークディは公務員として働いているので、RECORDの制作時間は帰宅後の夜になります。毎晩スムーズに作れればいいのですが、時に遅々として進まない日があると、そこで完全に中断してしまいたくなります。そういう時は翌日に中断分と併せてやっています。完全に中断することもなく継続出来ているのは、臨機応変に精神バランスを考えているためで、日々ムラがあるのは承知の上で制作しているわけです。RECORDのオリジナル作品を同一空間に一挙に発表したい欲求に駆られますが、今のところ扱ってくれる画廊等の予定がないので、ホームページのみで発表しています。今回は2012年の1月分をホームページにアップしました。アップが遅れている理由は、カメラマンにまとめて撮影してもらうことと、私が月ごとに捻り出すコトバが遅れていることにあります。追々アップしていく予定ですので、暫しお待ちください。なお、ホームページへは左上にある本サイトをクリックすれば入れます。ご高覧いただければ幸いです。
    10月は創作の季節
    10月になりました。季節が移り変わり、創作活動には最も相応しい時を迎えます。職場は来年度人事の第一歩が始まっていく時期にあたり、公務の上では頭を悩ますこともありますが、週末は可能な限り「発掘~群塔~」の制作にあてたいと考えています。今月の制作目標としては、先月終わった陶彫部品10体の上部を作り上げることです。どのくらい手間がかかるのかやってみないとわかりません。ただ下部より簡単に出来るのではないかと期待しています。RECORDはいつものようにテーマを決めて日々作っていきます。時に面白くなったり、緩慢になったりを繰り返しながら小作品が蓄積されていきますが、毎日継続していくことが大切と考えています。読書は哲学に勤しむ1ヶ月になり、通勤時間帯に思索を深めます。鑑賞は興味関心のあるものは何でも吸収したいと考えています。まさに創作の季節到来となって、今月も先月に増して充実させていきたいと思います。