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  • 三連休 工房らしい一日
    今日は三連休の中日になります。朝から制作三昧で充実した時間を過ごしました。昨日に引き続き、若い工房スタッフ2名が来ていて、それぞれの課題に精を出していました。今日の表題を工房らしい一日としたのは、自分を含めた3人が工房ならではの作業に取り掛かっていたためです。自分は新作屏風のための木彫の続きを一日中やっていました。一人の子も昨日に続いて石膏を使った作業をやっていました。別の子は油性絵の具を使った板絵を描くための支持体作りをやっていて、厚手のシナベニヤを楕円状にカットしていました。3人が3人とも木材や板材や石膏という素材に相対していて、いかにも工房の空間が有効利用されている状況が目に映ったのです。今まで絵画を描いていたり、ノートパソコンでデザインの課題をやっている子が多かったので、今日の状況は頼もしく感じました。全員のヤル気と根気が一体となった時間を過ごしました。明日も継続です。三連休でやろうと思った自分なりの目標のハードルが高いなぁと思いつつ、明日も頑張ろうと思います。
    三連休 新作屏風が佳境
    今日から三連休。朝から工房にいて新作屏風の木彫部分を作っていました。今日は寒い一日で、工房の広さにしては小さいストーブを点けていました。若いスタッフが2名来ていて、一人は油絵の下書きを、もう一人は石膏を使ってレリーフ状になる画面を作っていました。自分の新作屏風はいよいよ佳境に入ります。畳大のボックスの中に内包された空間と外に現れる空間を作っています。全体のバランスを見ながら作っていますが、思案することが多く遅々として作業は進みません。全体をじっと眺めていると、どこも気に入らなくなってきます。全てを取り除いて、最初から仕切り直したくなるのです。気持ちを思い留めて少しずつ先に進めようとしますが、部品の組替えをした方がよいのではないかとか、全体を貫く何かが足りないとか、さまざまにイメージが塗り替えられて混乱しています。明日、もう一度見つめ直して判断をしていきたいと思います。明日も継続です。
    「戸谷成雄展 洞穴の記憶」
    先日行ったヴァンジ彫刻庭園美術館で表題の展覧会をやっていました。彫刻家戸谷成雄氏はチェンソーで材木を刻んで灰色に彩色した独特の世界を持った人です。細かく突起した部分や襞となっている部分がさまざまな連想を生みだす彫刻は、時に地上に垂直に現れたり、時に地中に窪んでいきます。その痕跡は人間の営みを象徴的に表現していて、自然物に確かな刻印を残しているように思えます。最近作ったものでも遙かな時間を経ているようにも思えます。森を表現した作品群の中にいると、垂直に立てられた多くの木材がまるで人々の姿のようでもあるし、また仏像が並んでいる静謐な寺院の中にいるような錯覚に陥ることがあります。この日は視覚や触覚を刺激する展覧会に出会えて、とても充実した一日を過ごせました。
    ヴァンジ彫刻庭園美術館
    先日の日曜日に相原工房スタッフの遠足でクレマチスの丘に行ってきました。ビュフェ美術館を見た後、ヴァンジ彫刻庭園美術館に行きました。私はヴァンジ彫刻庭園美術館は初めてでした。天気に恵まれたおかげで彫刻の庭園は美しい空間を見せていました。ヴァンジはさまざまな産地の石を使って彫刻を作っています。日差しを受けて石の美しさがひと際目立っていました。ヴァンジは具象彫刻で世界的に知られたイタリアの作家ですが、人間の内に潜む心理に働きかけてくる造形世界を持ち、象徴化されたものや周囲の風景を取り込んだもの等、幅広い解釈が可能な彫刻だと感じました。その中でも木彫彩色の凛と立つ男の像や石彫による屈みこむ女の像が印象に残りました。人体の単純化も巧みで、具象と抽象が鬩ぎあって強い主張を放っていると感じたのは私だけでしょうか。野外展示・室内展示を通して豊かな空間を感じさせ、ゆったりとした気持ちにさせてくれる美術館だと思いました。
    ベルナール・ビュフェ美術館
    日曜日に相原工房スタッフの遠足として出かけたベルナール・ビュフェ美術館は、小高い丘に建つ瀟洒な建物で周囲には木々があって素晴らしいところにあります。ビュフェは若くして世に出た画家で、灰色がかった色彩とそこに佇む細い人物が不安感や虚無感を表している画風で一躍有名になりました。美術館のパンフレットには、サルトルの実存主義やカミュの不条理の思想の具現化と書かれていて、日本でもビュフェは新具象派として紹介されました。自分もいろいろな美術館でビュフェの作品に出会っています。とくに自分はビュフェの若い頃の作品が好きで、アトリエの室内を描いた作品やキリストの咎刑を描いた作品が印象的です。輪郭を決定するために何度も引かれた黒の描線が、心に痛々しく神経が震えているように感じています。晩年の色彩あふれる作品は、青年期の抑圧された画風に比べると、雄弁ではあるけれど深い感動は得られないように思います。美術館ではビュフェの制作風景を撮影した書籍を購入しました。芸術家の制作現場を覗くのは何とも楽しく、また自分の制作意欲が高まるのです。