Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 大阪のニューハーフたち
    毎年この時期に大阪に出かけているので、職場の仲間と連れ立って夜のコースを楽しんでいます。梅田にあるニューハーフ・バーに行って、トークやステージショーを満喫しているのです。「JACK&BETTY」という店は健全な料金でやっていて常連客も多いようです。一歩踏み込むと倒錯した世界が待ち受けるのが非日常的でいいし、むしろ普通のナイトクラブより気楽な気持ちで入れる店だと思います。ニューハーフたちはとても奇麗です。大変な費用をかけて身体を作り上げているので、一見する価値はあるかなと思います。ママさんのステージ・トークは毒舌のきいたユーモアがあって、思わず笑ってしまいます。開業25周年だそうですが、いつまでも梅田で営業していて欲しい店です。                       Yutaka Aihara.com
    「アヴァンギャルド・チャイナ」展
    大阪国立国際美術館で現在開催している「アヴァンギャルド・チャイナ」展を見てきました。前に東京で開催していたのですが、見損なっていました。今回は巡回中の大阪の美術館で見られる絶好の機会になりました。中国は文化大革命以降、欧米の現代美術の動向を受け入れ、短期間の間に様々な試みをやってきたのが今回の展示内容でよくわかりました。自分の心に残った作品はスン・ユアンとポン・ユウの共作による「老人ホーム」です。これは13組の電動車椅子に乗った人物大の樹脂製人形が展示会場を動き回るもので、人形はいずれもリアルな多国籍の老人たちです。車椅子の動き回る音だけが沈黙の会場に響きわたり、異様な空間を作っていました。解説には「死体派」という異名をもつとありました。「シニカル・リアリズム」と称される人物の冷ややかな顔を描いたファン・リジュンの絵画も印象的でした。今後の中国現代美術の動向に注目していきたいと思いました。        Yutaka Aihara.com
    大阪・劇団四季「オペラ座の怪人」
    職場の仲間と大阪に研修に行くことになり、梅田の大阪四季劇場で上演中の「オペラ座の怪人」を観ました。前に下野昇叔父が出演した「CATS」を観たことがあり、劇団四季の舞台は久しぶりでした。開演早々豪華な装置や衣裳に目が奪われ、オペラの発声によって進行するミュージカルにしばらく時間を忘れてしまいました。劇団四季は日本で成功している有名な劇団で、観客の楽しませ方を心得た舞台は、観ていて安心感がありました。キャストもダブルキャストどころではない大勢のキャストを抱えていて、長丁場を乗り切るための工夫や手段を感じました。
    起伏の多い地形
    自宅から職場まで通う道すがら思うことは、この横浜郊外の地形のことです。起伏に富んだ地形で丘陵が多く、また山が開発された名残りとして切り立った崖もあります。相模原の方に行くと地形は平坦になっていくように思いますが、ここ横浜は小さな丘がたくさん点在しています。風景としては快い景観を作っていて美しく感じますが、坂が多い街に住む生活者としては、駅から徒歩で行くには結構大変な思いをしています。立体作品を作っていると、空間に対する認識に神経を使うようになり、それが作品ばかりではなく、こうした地形にも興味が及んできます。坂の上から眺めると丘陵が連なった景色が眼前に広がり、丘陵のうねる角度や川の蛇行に楽しさを見つけて、いつまでもそこに佇んでいたくなるのです。            Yutaka Aihara.com
    横浜の「絹谷幸二展」
    地元横浜のデパートで「絹谷幸二展」が開催されているので見てきました。独特な色彩はますます冴えわたり、補色同士のぶつかり、構成のメリハリが圧倒的な力で迫ってきました。絹谷絵画は、日本人好みの肌理が細かく渋く地味な絵画という概念をひっくり返した世界で、明るい太陽に照らされたカーニバルのような絢爛たる絵画です。最近の「祭り」のシリーズにも奔放な色彩が施され、絹谷絵画らしさが面目躍如としていました。自分もこのくらい強烈な色彩が使えたらいいなと思いつつ、会場をぐるりと回りました。見終わった印象は、たくさんの色彩を使っていながら、不思議と不自然さは感じられず、むしろしっとりとした感じが残りました。色彩が作者によって巧くコントロールされ、心地よい色面構成を作っていたせいかもしれません。