Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 週末の集中力
    「P・ブリューゲル物語」で語られているブリューゲルのように常軌を逸して絵画制作に没頭するにはまだ及びませんが、銀座の個展が迫っている今週末は、自分もかなり集中して作業していると自負しています。作品を仕上げなければならない時は集中力が増すもので、時間はあっという間に過ぎていきます。こうしてみると週末という週末はすべて作品制作に費やしている自分は、凝縮して濃厚な時間を過ごしていて、集中力が途切れることがありません。むしろウイークデイの方が時間に緩急をつけて過ごしているのかもしれません。作業への集中はきっと習慣化していて、週末になると脳が指令を出して、自分は容易にその世界に入っていけるのだと思います。明日もそんな作業が待っています。                     Yutaka Aihara.com
    絞首台の上のカササギ
    ヨーン・フェレメレン著「ピーター・ブリューゲル物語〜絞首台の上のカササギ〜」(鈴木久仁子・相沢和子訳)を今日読み終えました。これは創作だと思っても、ブリューゲルの短くも過激な一生がいろいろな人との関わりの中に語られ、また性格描写も面白く、さもありなんと感じてしまいました。ドラマ仕立てに惹き込まれ、我を忘れてブリューゲルの生きた時代に思いを馳せました。40代で己の命を悟り、右腕が痛みで利かなくなっても、調子のいい時は絵画制作に没頭し、それがないと気が狂ってしまうほどの常軌を逸した創作意欲。本当にそんな人だったのか、資料が少ないことで返って、その人の一生に迫ってみたいと思うのです。「絞首台のカササギ」は物語の中では、子どもの頃に描いたデッサンをもとに、命を全うする最後に油彩としてまとめ上げたもので、ブリューゲルの一生を物語るテーマにしていました。本当に楽しめた一冊でした。
    P・ブリューゲル物語
    まだ読み終えてもいない本をブログに書くのは初めてです。厚めの本ですが、翻訳であっても読みやすく、さらさら読めてしまいます。こうした歴史に現れる断片を使って創作していくことは、読み側としては楽しい限りです。創造の力で、あたかも自分が16世紀のフランドルにいるような感覚をもてるからです。スペインの圧政が続いた時代に生きたブリューゲルは、パトロンである枢機卿に翻弄されて生きています。写真の無い時代には、絵画は記録として重要な役割があり、才能に恵まれたブリューゲルは絵画の仕事で充分に食べられているのです。本もラストまであと少し。読み終えた時に再度ブログに載せるつもりです。
    デッサンの魅力
    時々デッサンを描きたい衝動に駆られます。白い画面にペン、コンテ、鉛筆なんでもよいのですが、心にあたためているカタチを描きおこしてみたくなるのです。高校時代は在るがままのカタチをどう写実的に描くかに頭を悩ませました。美大受験にはデッサンの傾向があって、それをモノにするために日夜デッサンを描いていたのでした。ところが今は違います。イメージを描きとめておきたい衝動です。毎日RECORDもやっているのですが、デッサンはもっと大きな画面に描きたいと思っています。エスキースではなく、人に見せられる作品としてのデッサンです。その展開としてエッチングやリトグラフもやってみたいと思います。紙の上にある自由な世界。写実にもなれば、図面としての役割も果たしてくれるデッサン。今になって魅力を感じずにはいられません。                        Yutaka Aihara.com
    仕事の持ち帰り
    仕事から離れた時間は、できるだけ自分の時間にしたいと思うのは誰でも同じだと思います。年間にすれば仕事を持ち帰って自宅で処理しなければならない時間はさほど多くはないのですが、やはり持ち帰るとなるとシンドいものです。今晩は仕事に振り回されました。これがあるからこそ創作活動の時間の有難味がわかるのですが、創作と違い、仕事の時間は長く感じられてしまいます。次の週末を楽しみにしながら仕事をしていく生活も慣れたはずなのに、時折ぼやいてみたくもなります。自分は現実逃避も悪くないと思っています。そうすることで人はバランスをとっているのかもしれません。今日は逃避もできず、仕事一本の一日でした。