2010.11.24 Wednesday
昨日、北朝鮮が韓国の大延坪島を砲撃した事件がありました。その事件発生の午後2時半から3時半頃、自分はちょうど工房にいて窯入れをしていました。工房を出て自宅に戻り、何となくテレビを見ていて、この事件を知りました。職場でも危機管理を重んじる昨今ですが、国同士の危機的状況を目の当りに見て、現代社会は何があってもおかしくないと感じました。ましてや近隣諸国で起こっているリアルな事実に動揺は隠せません。以前、米国の世界貿易センタービルがテロに見舞われたライブ映像を、深夜に何気なく見た家内が、眠りについていた自分を大声で起こした時のことを思い出しました。映像による情報は、先日の尖閣諸島の一件も含めて、ありのまま視界に飛び込んできます。コメンテターの解釈は映像の後で行われるのが現在のニュースの手法です。映像のもつダイレクトな情報に、まず私たちがどう向き合い、どう感じ取るのか、冷静な対応を考える上で、こうした刺激的とも言える情報がメリットともデメリットともとれることに杞憂を感じるのは私だけでしょうか。
2010.11.23 Tuesday
毎年恒例になった東京銀座での7月の個展に、来年は「構築~解放~」を出品しようと思っています。それに現在制作中の陶彫と木彫による新作を加えます。ところが「構築~解放~」の柱の1本が破損して、その修復をしなければならないのです。テーブル彫刻なので柱が1本でも破損すれば、テーブルを支えられなくなります。問題の柱を前にして思案しました。折れたところに鉄筋を入れようとも思いましたが、手間を考えると新しく彫っても同じではないかと考え始め、折れたところのデザインを変えて、折れにくいカタチにしようと決めました。今日は勤労感謝の日で時間があるので、柱を買いに木材店に行きました。1本と思っていた柱を数本買って帰ってきました。作品に使っている柱が建築資材なので、いくらでも調達が出来るのが幸いでした。1点ものの銘木であれば、こんなことは容易に出来ません。現在制作中の新作と併行して「構築~解放~」の追加制作もしていこうと思います。
2010.11.22 Monday
今月のRECORDは「崩れる」というテーマでやっています。欠損したモノの空間的な美しさを求めたいという意図からこのテーマにしたわけで、当初は日本古来からある「滅びの美学」が念頭にありました。ただ、「崩れる」や「壊れる」は即物的なモノだけでなく、その流儀や約束事にも適用できると思い立ち、絵画史を見ればルネサンス以来脈々と受け継がれてきた絵画上の遠近法や透視図法の約束事を、たとえばキュビズムやフォーヴィズムが「崩し」たり「壊し」たりしたことも今回のテーマにあうのではないかと考えました。究極の破壊行為は第一次大戦に起こったダダイズムですが、ダダをRECORDに持ち込むことは現段階では難しいと考え、20世紀初頭に遡って、心象によって風景を変形させた表現主義で、まずRECORDを試みようと考えています。ドイツ表現主義は自分が学生時代にちょっと齧ったことがあるので、比較的馴染みがあるのです。写実から心象へ、言い換えれば対象から非対象へ絵画表現の転換が行われたエポックでもあったわけです。この5日間のRECORDを表現主義の手法を取り入れてやってみようと思います。
2010.11.21 Sunday
このところ週末は好調に作業が進んでいますが、今日は何となく疲れているような気がしています。それでも四角錘4点目の成形を行いました。工房の寒さが気になりだしたので、灯油の準備もしました。でも身体が重くて動きが今ひとつです。好調な制作リズムが出来ていて、このまま継続したいと頭で考えているのですが、身体がついていかないように感じます。休みたいのに気力が勝っていると、疲れが一気に吹き出る可能性があります。こういう時はセルフコントロールも必要で、制作リズムに隠れた疲労を見逃してはいけないと思います。考えてみれば公務と制作の二束の草鞋が、それぞれの気分転換になっていて、それ以外は何もやったことがないのです。せいぜい美術館に行くことしかないのですが、それも制作と紙一重、制作の肥やしにするための鑑賞であるので創作活動の一部です。暇な時間をどう過ごすかなんて今まで考えたことも思ったこともない自分に気づきました。
2010.11.20 Saturday
週末は陶彫作りのリズムの中にあると言っても過言ではありません。新作の陶彫部品を次から次へと作り出す雰囲気が生まれています。現在のところ良い状態で作業が進んでいます。今日は陶彫土台4点目の窯出し、大きな四角錘4点目のタタラ作り、同じ四角錘3点目の加飾といった具合に作業を進めました。このリズムを作り出すまで手間がかかるのです。陶彫部品の制作はリズムが出来れば気分的には楽です。また陶彫部品が揃って全体をまとめ上げる時が、かなり神経も労力も使うことになるのです。今は健康的な仕事と言えます。陶土をいじっていると体調もよくなるのか睡眠や便通も快調です。ストレスのまったく無い精神状態なのかもしれません。筋肉疲労はありますが、気持ちの良い疲労です。明日もこの調子でいきたいものです。ただ創作活動は今日は天国、明日は地獄なんていうことも多々あります。今までの経験で、このまま楽観的にいけるとは思えません。