Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 週末の限りある時間
    週末になると心が解放されて制作に没頭できる反面、時間を自分の中で封じ込めているようだといつぞやのブログに書きました。作品を制作している時の時間の経つのが早く感じられるのは集中している証でしょうか。我を忘れて木を彫りながら、杉材の節のところでは木槌に力が入り、柾目を見定めながら鑿を振るって、凝縮した時間を過ごしています。この仕事の蓄積があって完成に近づくと願っています。身体で感じる素材の実感がいいと思うのは製作工程からすれば昔ながらの方法だと思います。しかも限りある時間で何とかしなければと思いつつの実感です。昔の人が時間の観念を作り上げたおかげで、様々なことが一定のリズムで滞りなく行われてきましたが、心の解放とは裏腹に常に落ち着きなく時間に追われて制作している自分は一体どうしたものか、わからなくなることもあります。そういえば人生にも限りがありました。時間に追われるというのは、人生で何かを成すためには必ずや体感するものかもしれません。                     Yutaka Aihara.com
    穴より現れ出るカタチ
    会議中に不覚にも眠ってしまい、はっと我に返るとまだ時間は自分が感じているほど経っておらず、会議の話も辻褄が合っていることにホッとしました。以前にも会議中に寝てしまい、頭の中に壁が続いている情景が巡ってきたことがありました。これは作品になると思って描きとめました。今回は大地に同じくらいの大きさの穴が続いている情景が巡ってきました。穴は規則的のような、そうでもないような具合です。その穴からところどころ何かが聳えていて、これは何だろうと自分でもよくわからないイメージです。イメージはいつかどこかで脳裏に蓄えられた色彩や形態が現れるものだと思います。穴は染物工場の甕のような按配です。これも何かの折に描きとめておこうと思っています。                         Yutaka Aihara.com
    ボツワナ伝統音楽と舞踏
    今月は横浜で「アフリカ開発会議」が予定されている関係で、アフリカの様々な国のイベントや支援が、横浜市営地下鉄の駅などを中心に展開されています。職場でも「ボツワナ伝統音楽と舞踏」と称してダンスチームを招いてイベントを行いました。12名のダンサーは動物の毛皮で作ったコスチュームをつけ、手拍子、足踏み、歌で床に地響きが起こるような勢いで伝統舞踏を披露してくました。迫力満点の身体の動き、リズムは血沸き肉踊るといったらいいのか、凄いパワーで周囲の人々を興奮の坩堝に招きいれてしまいました。アフリカの仮面や彫刻に少なからず影響を受けている自分は、彼らの彫刻的な体格に造形的な美を見ていました。アフリカの人々は自分の姿に似た彫刻を作っているんだと改めて思った次第です。          Yutaka Aihara.com
    自然災害に思うこと
    中国であった大きな地震が連日報道されています。我が国でも阪神淡路大震災や新潟での大震災がありました。阪神の時は、京都の友達に会いに行った際に、神戸まで足を伸ばして惨状を見てきました。だいぶ復興が進んでいましたが、まだ電柱が倒れていたり学校に避難している人を見て、自分にいったい何ができるかを自問自答したことを思い出します。しばらくして淡路島に行った時に活断層が地面に現れた状態があって、見学できるようになっていたので見てきました。地球は生きていると実感して、その表面に巣作りをしている人間が小さく感じられました。自然の前で人間は無力です。たまたま地球の息づかいが荒くなった時に遭遇して、命を落としてしまった人々のご冥福を祈りたいと思います。中国で起こったことが対岸の火事とは到底思えない我が国に生きるものとして、何ができるのかもう一度自問自答したいと思います。                            Yutaka Aihara.com
    等閑にしている読書
    公務と創作活動を繰り返している日常の中で、ひとつだけ等閑にしているのが読書です。本を読む時間がなかなかとれず、読みたい本が山積みにしてあります。何回かブログにも書いていますが、ゆっくり本が読める時間が欲しいこの頃です。今読み始めているのはピーター・ブリューゲルに関する創作としての伝記物語。かなり面白くて本をめくるとあっという間にブリューゲルの生きた時代にタイムトリップしてしまいます。稀有な絵画的な才能に恵まれた農家の若者が様々な時代状況の中で、運命的なものに翻弄されながら生きていく姿に惹きつけられています。ブリューゲル絵画を論じた評論もいいのですが、こうした物語をブリューゲルの描いた絵を念頭に入れつつ読み進んでいくのもいいものです。読書がしたい、続きを読みたいと願いつつ、日々の仕事に没頭してしまう自分がいます。              Yutaka Aihara.com