2020.07.05 Sunday
昨晩、案内状の宛名印刷をしていました。案内状が届かない人にはホームページの扉にある画像を利用して欲しいと伝えましたが、表の画像には開催時間が載っていませんでした。AM11:00~PM6:30です。因みに開催期間のうち連休があります。海の日、スポーツの日、週末である土曜日が3連休になりますが、この3日間は私がギャラリーにおります。案内状の裏には「ご来廊の際にはマスク着用をお願いいたします。」という文面を載せました。開館した美術館の多くは入場制限がありますが、ギャラリーは来廊者が少ないため、自由にお越しになれます。加えてギャラリーせいほうは広い面積があって、ソーシャル・ディスタンスは充分に取れます。ぜひ、お越しいただければと思っています。今日は朝から工房に篭りました。昨日に続いて梱包作業の追い込みをやっていました。追加購入した木材で木箱を作るべく準備をしていました。今日は工房に若い世代のスタッフが2人来ていました。一人は美大受験を考えてデッサンをしている子で、毎週必ずやってきます。静物デッサンのガラスの質感を出すため、かなり苦労をしていました。デッサンは伸び悩む時があり、思うように上手くいかないことがあります。それは私のような実材を使う彫刻表現でも同じです。創作活動は木箱作りのような定番の作業とは違い、自分の感覚との鬩ぎ合いです。それは苦しくて面白いので、つい魅力に取り憑かれてしまうのです。もう一人は詩やエッセイを書いている文学少女です。彼女も何時間も座ってノートに書き続けられる性格です。前にもNOTE(ブログ)に書きましたが、最近は10代の高校生たちが工房にやってきています。工房スタッフの若返りと言ってもよいと思います。通い始めた工房スタッフには昔から共通する特徴があります。比較的孤独に強く、あまり社交を好まない人たちで、人と群れることが苦手です。見た目は地味な子たちですが、自分の表現内容を深めることが大好きで、興味関心のあることには人一倍食らいつきがいいようです。ある意味ではオタクなのかもしれません。工房という空間が自分の内面に向かうことに相応しい場所なので、毎回通ってきているのでしょう。私も彼女たちがいると社会的促進があって仕事が進むので歓迎しています。
2020.07.04 Saturday
週末になりました。個展開催まで残すところ2週間になり、朝から工房に篭って陶彫部品を木箱に詰める作業をやっていました。梱包は既に作ってあった10箱が詰め終わり、これからさらに10箱程度を用意しなければならないかなぁと思います。今回は屏風を使った新作なので、例年より陶彫部品が小振りで、木箱も少なくて済むのではないかと感じています。さすがに今日は創作活動は出来ずに、朝から夕方まで木割が補強として入った木箱作りと、その詰め込みに費やしました。こうした作品保存のための仕事は大切です。とくに私の場合は集合彫刻なので、分解して保存しなければならず、そのために結構時間をかけています。どの木箱にどの陶彫部品が入っているのか、外側に明示しておくのです。搬入搬出は複数の人たちによって行なわれるので、誰でも分かるようにしておく必要があります。創作活動に比べれば退屈な作業ですが、こればかりは仕方ありません。夜になって自宅で個展の案内状の宛名印刷をしました。先日、ギャラリーせいほうに案内状を1000枚届けに行ってきました。ギャラリーから案内状を送る人と、私や家内が個人的に送る人がいて、私たちの手許には500枚あります。宛名印刷も一晩では終わらず、明日の夜も宛名印刷を行なう予定です。料金別納郵便として来週の月曜日には郵便局から出します。案内状が届かない人のためにホームページの扉に案内状の画像を載せています。そこで日程や時間を確認していただければ幸いです。このところ新型コロナウイルス感染が首都圏で増えています。以前のような緊急事態宣言はないと思いますが、果たして個展に足を運んでいただける方が何人いるでしょうか。私も個展開催中のギャラリー待機では、マスクをして完全防備で臨むつもりです。
2020.07.03 Friday
「石を聴く」(ヘイデン・ヘレーラ著 北代美和子訳 みすず書房)は「イサム・ノグチの芸術と生涯」を扱った評伝で、今回は第20章「ポストン」と第21章「マクドゥガル・アレー」のまとめを行います。日系人であったノグチはポストンにある収容所に志願して入りました。「ノグチには第五区第七号A室が割りあてられた。独身者用の区域だったが、他の独身者とは異なり、角部屋の一室をひとりだけで使えた。ノグチはレクリエーション&アートセンター建設のための日干し煉瓦づくり監督を任された。だが、ノグチのポストン・プロジェクトはほとんど実現されなかった。~略~ノグチはコリアーに、自分のプロジェクトのための材料の不足、技能をもつ人材の不足、いまだに立ち退き者のための新聞がないという事実を知らせ、文句を言ってすまないと謝った。」収容所内の管理局との間に窮屈さを感じ、またノグチを取りまく環境は良いとは言えず、ノグチは出所要請を出しました。「軍はようやく1942年11月2日にノグチのポストン出所を許可した。」次の章では1949年までノグチが暮らした街角マクドゥガル・アレーでの制作について書いてありました。「自由になって最初の夏、ノグチは石を彫った。『収容所から出てきたあと、最初の作品は《レダ》だった』。官能的で柔らかな曲線を描くアラバスターの《レダ》は、形態の着想をアルプに得ている。~略~1943年から44年にかけてノグチはバイオモルフィックなマグネサイトの彫刻シリーズを制作し、内側に明かりをともした。」この頃、ノグチはロベルト・マッタの妻アン・マッタ・クラークとロマンスがあったようです。「ノグチとアンの友人たちの何人もが、アンはノグチがほんとうに愛した数少ない女性のひとりだと証言する。~略~友人たちはアンがノグチの孤高に惹かれ、その献身に感謝はしていても愛していなかったと言う。」
2020.07.02 Thursday
「石を聴く」(ヘイデン・ヘレーラ著 北代美和子訳 みすず書房)は「イサム・ノグチの芸術と生涯」を扱った評伝で、今回は第18章「ニューヨーク、1936-39年」と第19章「カリフォルニア」のまとめを行います。時代背景として大戦に向かいつつあるアメリカで、ノグチは同じ境遇の芸術家と親しくなりました。「メキシコから帰国後、ノグチはアーシル・ゴーキーと頻繁に会った。ゴーキーとは1932年にある画廊ではじめて会った、と語っている。~略~どちらも自分が亡命者のように感じていたからだ。どちらもが差別を経験し、どちらもがひとつの異文化に深い愛着を抱いていた。」ノグチは1936年にロックフェラー・センター内にあるAP通信社ビルに設置するレリーフ公募に応募しました。「ノグチによる重さ10トンのAP通信社レリーフには、近代ジャーナリズムのツールーカメラ、電話、ワイヤフォト〔有線電送写真〕、テレタイプ、メモ帳と鉛筆ーを手にする筋骨たくましい記者五名が描かれている。そのスーパーマンのような肉体は、多くの失業した男性が家族を養えず自信を喪失していた大恐慌時代のパブリックアートの多くにみられるヒーロー的な男性の典型である。」APのニュースによると「一日に16時間ー強力な研磨機を手にー二度に分けて仕事をしたために、ノグチの両手はタコができて固くなり、仕事が完了したときに拳を握ることもできない有様だった。」と書かれていました。第19章では真珠湾攻撃のことが書かれています。「ノグチは、日本が奇襲攻撃で真珠湾の戦艦を爆撃したとと告げるアプトン・クローズの声を聞いた。自伝のなかで、ノグチは『パールハーバーはまったくの衝撃であり、すべてのアート活動を背景に押しやった。』と語っている。」ノグチが日系であることで不安に駆られ、いづれ収容所に入るなら、その場所を自ら選択した様子が伺えました。「三月末、西海岸を離れずにいたら収容されるかもしれないという不安から、ノグチは車をロサンジェルスに残し、飛行機でサンフランシスコから東へ、まずニューヨーク、そしてワシントンに飛んだ。~略~ワシントンでノグチは、インディアン問題局の局長で思いやり深く理想主義的なジョン・コリアーと会う。~略~ノグチはコリアーの熱意に伝染し、みずからポストン入所を志願した。」
2020.07.01 Wednesday
7月になりました。新型コロナウイルス感染の影響で、個展があるのか心配していましたが、無事に開催できることになり、今月は15回目の個展を開きます。NOTE(ブログ)のアーカイブを見ると、7月1日は個展の話題がよく謳われています。私にとってはこれは誇りなのです。今年のようにコロナ禍の影響だけでなく、自分が病気もせず、また事故もなく、元気に創作活動をやることが出来た証なので、個展開催は正真正銘の誇りと私は感じているのです。最近は陶彫と闘った週末の夜は、身体が動かず、腰や腕が悲鳴を上げているのではないかと感じることが屡々あります。夜になると今までもこんなに辛かったかなぁと思うこともあり、一昔前とは明らかに体調が変化していることにショックを受けます。ウィークディになれば元気に職場に出かけていくので、疲労は溜め込んでいないと思うところですが、加齢には勝てないのかもしれません。さて、今月は個展搬入までは梱包に明け暮れますが、その後は最新作品に没頭しようと考えています。最新作品の陶彫部品の数は例年になく多い予定なので、早くもペースアップをしていかなくてはなりません。焦らず休まず、地道な制作姿勢を貫く所存でいます。問題なのはRECORDです。今月でどのくらい遅れを取り戻せるでしょうか。一日1点のペースを挽回すべく今月も頑張っていこうと思っています。鑑賞はどのくらい出来るか、コロナ禍の中で自己防衛をしつつ、美術館での気分の高揚を味わいたいと思っています。読書は難解な書籍に引き続き挑みます。こうしてNOTE(ブログ)を綴っていると、私には気楽な要素が少ないと感じます。娯楽が研鑽に近いものと考えているのが私の特徴なのかもしれず、生真面目な性格の反映であろうと思います。適度に休憩を入れながら今月もやっていこうと思います。