2020.05.29 Friday
今日は5月の最終日ではありませんが、今月のことを振り返ってみたいと思います。5月末は週末で、明日の土曜日は母の四十九日法要があり、明後日は図録用の作品撮影日になっていて、そのことについてNOTE(ブログ)に書こうと思っているため、今日は2日早いのですが、外出自粛の5月を振り返る機会にしました。今月はゴールデンウィークがあり、さらに週末に加えて在宅勤務の際にも工房に足を運びました。制作時間は例年より確保されていたように思いましたが、最終的にはかなり慌ただしくなってしまったのが不思議でなりません。それでも何とか個展に出品する作品を揃えるところまできました。通常なら日々の仕事に追われ、しかも鑑賞に美術館や映画館に行っているわけですが、今回は外出自粛のためそれも出来ず、創作活動一本に絞って取り組んだはずなのに、余裕はまるでありませんでした。亡き母の用事として仏壇や位牌を選んだり、母の年金の手続きもしてきました。また自宅のリフォーム工事の最終チェックもあって、私的にもけじめがついた1ヶ月だったと思っています。そんなことが相まって妙に疲れた1ヶ月でしたが、職場が新型コロナウイルス感染防止のためにさまざまな対応を迫られたのも、ずっと後まで記憶されるのだろうと思っています。RECORDは厳しい状態が続いています。下書きの山積みが大きくなっていますが、図録用の撮影が終わったら、気を取り直して頑張ろうと思っています。読書はイサム・ノグチ関連の書籍を持ち歩いていますが、読書時間が不定期なため、なかなか進みませんでした。来月こそ今月の足りなかった部分を挽回していこうと思っています。
2020.05.28 Thursday
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために緊急事態宣言が出され、横浜でも漸く解除に漕ぎつけたところです。職場も来週からほぼ通常通りになりますが、新たなクラスターが発生しないように万全な構えでいきたいと思っています。仕事が縮小され、在宅勤務が始まったところで、仕事に全てを費やしてきた人たちは、どうしていいのか分からない事態になったようです。私の職場でもそういう人はいるのではないかと思っています。私たちの職種は、家庭を顧みず仕事に打ち込む人が顕著に目立っているため、超過勤務時間がマスコミで話題になって、働き方改革を進めるように本部から通達があったのでした。そこで考えたことですが、果たしてこの外出自粛の期間は失われた時間なのでしょうか。家族との会話を取り戻し、自分にとって何が本当に必要なのか、自分が満足し、幸福を感じられるものは何なのか、改めて考えてみる時間が与えられたとすれば、緊急事態宣言の出された期間も不幸中の幸いと言っても差し支えないのではないでしょうか。私は社会人になった時から仕事一途な人間ではありませんでした。この職種にいると私みたいな人間は少ない方で、確かに仕事は面白いし、自分の頑張りが結果に繋がる職種であるため、仕事に埋没してしまう傾向があります。これは他の職種よりも幸せなことで、仕事のために全てを犠牲にした生活になってもおかしなことではありません。私は自己表現を自分の礎にして生きてきたので、仕事の組織とは別に自分の世界を持っていて、それが仕事一途な人間とは別の生き方を私に提供してくれていたのです。私にとって緊急事態宣言の出された期間は、天から与えられた時間と感じ、決して暇ではなく充実したものでした。私の生き方は間違ってはいないと今更になって再確認させてくれた自粛期間でした。
2020.05.27 Wednesday
私は個展の度に新しい図録を用意しています。図録は大きさも頁数も決めてあって、毎年内容だけを変えているのです。今年で15冊目になります。カメラマンによって撮影され、全頁カラー版にしているのは理由があります。私の彫刻は集合彫刻で、陶彫部品を組み合わせて自分の世界観を表現しています。作品を組み立てるのには多くの人の手が必要で、そのためにスタッフに声をかけているのです。個展の搬入や搬出でも多くの人の手を借りて、組み立てや解体をやっています。そうしなければ作品の全貌が見られないのです。図録をきちんと作る理由として、画像でないと作品が人に見せられないために作っていると言っても過言ではありません。今回の図録には新作「発掘~聚景~」と「発掘~突景~」に加えて小品「陶紋」の4点を掲載します。「陶紋」は通し番号で作っているので、52番から55番の作品になります。毎年同じ形式ですが、作品が異なるために毎年レイアウトを考えています。野外工房での撮影、室内工房での撮影、作品全体と部分の撮影、作品目録と私のプロフィール、さらにこのNOTE(ブログ)からの抜粋を3日分選んで載せています。3日分はそれぞれ彫刻制作に纏わるものばかりを選んでいますが、その時読んでいる書籍やタイムリーな事柄も含まれます。母の死去や新型コロナウイルスについても若干触れている箇所もあります。これが契機になってこのNOTE(ブログ)を読んでくださっている人もいると聞いています。私の造形作品もNOTE(ブログ)も勝手気儘なものなのに有難い気持ちでいっぱいです。何とか来月の個展が開催できるといいなぁと思っている次第です。
2020.05.26 Tuesday
勤務が終わってから帰路の途中や帰宅した後で工房に出かけて、夜の時間帯を陶彫制作に充てたことは今までに何回もありました。数年前には真冬に凍てついた工房に連日連夜通ったことも記憶しています。今週は新しい取り組みとして早朝の時間帯に工房に行くことにしました。朝5時に起き、5時半から2時間程度工房に篭り、それから職場に出勤します。夜の時間帯より朝の時間帯の方が良いかもしれないと私は思い始めています。まぁ、夜にしても朝にしてもウィークディの制作は気候の良い時に限られてはいますが…。何故朝なのかと言うと、私のバイオリズムは朝の方が効率的で、気力に満ちていることが判明したからです。夜の時間帯は昼間の仕事の疲れもあって、制作が遅々として進まない日もありました。それに最近の私は夜になると睡魔に襲われて、RECORD制作やNOTE(ブログ)を書くのにも一苦労なのです。年齢のせいなのか、夜11時を回ると眠くなってきます。日によってはRECORDが進まず、制作場所である食卓にうつ伏してしまうこともあります。それに比べると朝は元気です。若い頃なら信じられないほどの身体状況の変化ですが、加齢とともに朝に強くなるのはどういう現象なのでしょうか。朝の散歩は年寄りばかりと誰かが言っていましたが、私もその年齢になってきたというわけでしょうか。ともかく今の私には早朝制作が向いています。ただし、早朝から電動工具を使って騒音を出すのは近所迷惑なので、木彫は止めています。陶彫は静かに制作できるので、専ら陶彫制作に勤しんでいるのです。今朝は窯内の温度を気にしながら、朝の時間帯に3時間近くを工房で過ごしました。明日、窯出しと窯入れを行なう予定です。明日窯に入れる陶彫部品が新作最後のものになります。そこで明日入れる陶彫部品の仕上げと化粧掛けを今朝行ないました。今日は外会議があり、職場ではなく別の場所に出かけるため、朝は少々遅く出ても大丈夫なのでした。まだまだやらなければならない細かな仕事があり、朝の起床状態にもよりますが、可能な限り早朝制作を続けたいと思っています。
2020.05.25 Monday
昨晩、週末の制作疲れでぐったりしてテレビを見ていたら、ベテラン染色家の制作風景と作品が映し出されて、ハッと新鮮さを感じました。NHK日曜美術館で取上げられていたのは現在97歳の柚木沙弥郎氏。前に一度放映されていたものも含まれていて、その時も私は見ていましたが、私の気分的なものなのか、その時よりも昨晩の方が感覚に直に訴えてくるものがありました。松本市美術館での展覧会が、新型コロナウイルス感染症のため開催中止になったので、そのこともあってテレビで会場の映像を流していたのでしたが、相変わらず斬新な世界観に私はつい魅せられてしまいました。嘗て私は東京駒場にある日本民藝館で開催された「柚木沙弥郎展」を見に行ったこともあります。日本民藝館の和風の空間に柚木沙弥郎ワールドはとてもマッチしていて、民族的な造形と簡潔で抽象的な造形が織りなす布が、私に新たな感動を齎せてくれました。私はアフリカの仮面を初めとする民族的な造形が大好きです。泥染めされたアフリカの布は我が家にもあります。柚木沙弥郎ワールドはそんな土俗性とモダンデザインを合わせ持つのです。柚木沙弥郎氏の南米のおもちゃのコレクションや食事風景も楽しく拝見しました。野菜サラダと葡萄パンの食事。大胆な型紙のカット場面。とても老齢とは思えない造形感覚に、私も負けてはいられないと思った次第です。新鮮さを呼び覚ます遊び心は、アーティストは常に持っていなければならないと思っています。余裕がなくなっていた私の心に、ポッと明かりが灯ったようなひと時でした。