2018.07.05 Thursday
今月のRECORDのテーマを「伸」にしました。若竹が伸びる、木々が伸びる、身長が伸びる、爪や髭が伸びる、「伸」には成長の過程にあって、生命力を謳歌するイメージがあります。まさに盛夏に向かって、工房周辺の草が伸びていく景色を見て思いついたコトバです。今年は梅雨明け宣言が例年より早く、もう夏の気分がしています。そうした気分を表すコトバが「伸」ではないかと思っています。今年のRECORDは何かしらのパターンを画面構成に持ち込んでいます。先端が若干細くなった柱を3本描き、そこに伸びていく対象を加えることを思いつきました。上昇していくイメージは、嘗てRECORDで何回か試みていますが、爽やかな季節を表すのに都合のよいパターンではないかと思うのです。最近また悪癖が出て、RECORDが停滞気味です。個展開催に纏わるさまざまな仕事、たとえば作品の梱包や案内状の印刷投函が一段落すれば、下書きだけが先行しているRECORDを仕上げる時間的な余裕も生まれるのではないかと思います。もちろん、現在進行形のRECORDを途中で放棄する気持ちにはなれません。何とか継続したいと願っています。
2018.07.04 Wednesday
職場で笹に願い事を吊るす七夕飾りを作ろうという動きがありました。七夕は節句のひとつで、元来は中国の行事であったものが、奈良時代に我が国へ伝わったようです。七夕を調べてみると、中国には乞巧奠(きこうでん)という風習があり、それは織女の手芸上達を願う祭であり、江戸時代になって、手習いごとの願掛けに代わり、笹に願い事を吊るすという方法が定着してきたのでした。近代になると神事との関連が薄れ、商店街の集客や観光客を狙って、日本各地で絢爛豪華な七夕飾りが見られるようになりました。また、七夕で必ず登場する織姫と彦星の物語があります。旧暦の7月7日に天の川を挟んで輝く星が、琴座のベガと鷲座のアルタイルです。琴座のベガを織姫、鷲座のアルタイルは農夫の彦星とし、中国の故事では1年に1回だけ7月7日の夜に織姫と彦星が天の川を渡って逢うことができるとされています。そのラブロマンスを巡って、今風の歌やドラマが生まれています。七夕飾りは心に潤いを齎すものとして、私も職場に協力することにしました。相原工房にある竹林の中から手ごろな笹を選んで、職員と職場に運びました。職場の皆さんはどんな願い事を託すのでしょうか。私は今年だけで言えば創作活動の切り替えが無事に出来たことを、夜空の星に感謝する所存ですが、欲張れば長生きをしてずっと創作活動に関わっていたいのです。まだ北斎翁の心境にはなれませんが、100歳まで生きていられれば、あと40年も創作活動が出来ることになります。100歳の彫刻家、いい響きですね。
2018.07.03 Tuesday
個展の案内状は毎年1500枚を印刷しています。そのうち1000枚を先月末に東京銀座のギャラりーせいほうに届けました。残った500枚の宛名印刷を自宅のプリンターを使って行いました。今年の案内状は「発掘~根景~」のテーブル部分を大きく撮影した画像を使いました。案内状は、洒落たデザインをいつも心がけていますが、最近は代表作品を正面から野外でガッツリ撮影したものにしています。野外を選ぶのは光と影の具合が美しいと思うからです。今年も下から見上げた「発掘~根景~」の中心部が画面全体を占めたものになっています。個展も今年で13回目、案内状も13点あって、全部並べるとその年ごとに工夫があって面白いなぁと自負しています。過去の案内状はホームページのExhibitionを開けると見ることが可能です。動画になっていますので、その年をクリックすると大きく映し出されます。案内状は、カメラマンのセンスによるところが大きいのですが、さまざまな場所で撮影した画像が掲載されています。これはまさに彫刻家とカメラマンの共同作業なのです。案内状が届かない方々には、このホームページの扉に画像をアップする予定です。ご高覧いただければ幸いです。
2018.07.02 Monday
1年は1月元旦から始まり、12月31日の大晦日で締めくくります。職場では年度切り替えのため、4月1日から始まり、翌年の3月31日で締めくくります。私の創作活動における暦は、今月が1年間の締めくくりになります。1年間を通して制作した陶彫作品を東京銀座のギャラリーせいほうで発表するのが7月なのです。そのため、例年7月は個展の後から新しい作品に取り掛かるというのが恒例になっていて、来年の作品構想に向けてステップアップを図る1ヵ月になるのです。次作のイメージは既に固まっているので、いつから作り出そうか思案中です。とりあえず、今月の制作目標は次作の陶彫部品をひとつ作ってみるという試行を開始します。実際、個展終了後が1年間の内で一番余裕が持てる期間なのです。鑑賞も美術館や映画館等に出かけられる機会が増えるだろうと思います。夏季休暇は8月に取る予定なので、今月ゆっくり休むことは出来ませんが、余裕が生まれた分、RECORDに反映していけたらと思っています。読書はそろそろ難解な哲学書に挑もうと思っているところです。今年は現象学の読破を狙っていますが、果たして出来るでしょうか。今月は創作活動の1年間の締めくくりに相応しい充実した1ヵ月にしたいと思っています。
2018.07.01 Sunday
7月になりました。今日は日曜日だったため、朝から工房に篭って昨日の続きをやっていました。個展準備のための作品の梱包作業は終盤を迎え、何とか先が見えてきました。エアキャップが僅かばかり足りなくなり、昨日に引き続き、店に駆け込みました。準備とはこんなものかもしれません。来週末やることは、個展が終わって搬出された作品の夥しい数の木箱を、工房内のどこに置くか、その場所の確保です。木材の木っ端が散らばっている場所を片付けて、そこに置こうか検討しています。今日も夏空が広がり、工房内は茹だるような暑さになりました。7月初めだというのに先が思いやられそうです。窓を開け、扇風機を回して過ごしました。身体が夏の暑さについていけないのか、汗がシャツを濡らすのが久しぶりなのか、どうも私は本調子が出ない按配で、夕方まで気力が保てませんでした。7月は私にとって最重要な1ヶ月になるというのに、体調が優れないのは困りものです。最重要な1ヶ月というのは毎年この時期に個展を控えているからです。東京銀座のギャラリーせいほうでの個展も今年で13回目になります。よくぞ13回目まで健康を害することなく続けられたものです。それでも意欲は年々高まっていて、今年の新作にも満足をしていないのが現状で、それがあるうちは継続していくだろうと思います。そもそも果たして生涯のうち一度でも自分が満足できる創作活動が出来るのだろうか、自分が求める先を追って右往左往しているうちに終焉を迎えてしまうのではないか、それが自分が現段階で見通している我が一生です。江戸の絵師葛飾北斎とは比べものになりませんが、北斎も道半ばで倒れてしまった巨匠でした。暑い工房の中で、そんなことをぼんやり考えていました。7月の制作目標については近々書いていきたいと思います。