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  • 彫刻家土方久功について
    先日、古書店で見つけた土方久功の詩集「青蜥蜴の夢」を開くと美術家の視点から詩を綴っているものが収められていて、昭和初期の美術界・文学界の雰囲気が伝わってきます。土方久功は彫刻家でした。しかもパラオに出かけ、そこで作品を残しています。ゴーギャンを彷彿とさせる稀有な芸術家とも言えます。土方久功という彫刻家を自分が知ったのは最近のことで、5年前に東京町田にある国際版画美術館で開催されていた「美術家たちの南洋群島」展で、初めて作品を見たのがこの彫刻家を知る契機となったのです。第一次大戦後、ドイツ領だった南洋群島を日本が統治することになり、土方久功を初めとする当時の邦人美術家がパラオに出かけて、始原的な生命感に溢れた作品を残しています。詳しい感想は2008年5月6日付のNOTE(ブログ)に掲載していますが、土方久功が美術制作と併せて詩を書いていたのは、さらに最近になって知りました。彼の生きた時代とともに一人の彫刻家の生涯を辿ることは意義のあることと考えています。
    個展案内状をHPにアップ
    毎年7月に東京銀座のギャラリーせいほうを会場として個展を開催しています。ギャラリーから1000通、自宅から500通の案内状を発送しますが、ホームページにも案内状をアップして広報しています。ホームページの扉の左上に案内状の画像を掲載しました。ここ数年の案内状には野外に小品を持ち出して撮影した画像を使っています。今回の案内状は陶紋数点の周囲を草が覆い、それがある方向になびいているように撮影されたものです。このインパクトでギャラリーに足を運んでくださる方がいらっしゃいます。「外で撮った作品はこれですね。」とギャラリーに並んだ作品を確認される方もいて、印刷物の影響の大きさに驚くことがあります。私は野外撮影に大変関心があって、陶彫は素材が土なので野外撮影に向いていると思っています。撮影場所や構図については、懇意にしているカメラマンの力量に頼ることが大きいのですが、自分の作品がカメラマンと野外を旅してきたことに感慨深いものを感じます。これからも案内状を初めとして機会があるごとに野外撮影を企画していこうと思います。
    10‘RECORD11月アップ
    RECORDとは、一日1点ずつの制作を自分に課している小さな平面作品の総称です。2007年からRECORDを始めているので、今年で7年目になります。ざっと見積もっても2300点を超える作品数になりますが、始めた当初は無理をしない範囲でやろうと考えていました。ところが無理をしないで制作すること自体が無理な話で、過去6年間で苦し紛れに制作をした記憶が甦ってきます。RECORDは1点ずつカメラマンに撮影をお願いし、ホームページにアップしています。今回は2010年11月分をアップしました。RECORDに添える自分のコトバに時間がかかり、2年遅れのアップになっています。この月は「崩れる」というテーマでやっていました。街の遠近法を崩し、表現主義張りの構図を試みた数点が印象にあります。なお、RECORDをご覧になるのであれば、NOTEの左上にある本サイトをクリックして頂ければホームページに入れます。ホームページの扉にあるRECORDをクリックして、さらに2010年の11月をクリックして頂ければ辿りつけます。よろしくお願いいたします。
    「瀧口修造 白と黒の断想」読後感
    「瀧口修造 白と黒の断想」(瀧口修造著 幻戯書房)を読み終えました。故瀧口修造は詩人ですが、シュルレアリスムを日本に紹介した美術評論家としても知られています。シュルレアリスム提唱者ブルトンや画家ミロ等とも交流があり、また写真にも関心を寄せた人でもありました。本書は写真作品が中心の評論集です。近代になって急速に発展した写真。造形美術を含めて写真表現との関わりを論じ、ジャンルの分化に対し一石を投じる理論を展開しています。文中のコトバを引用すれば「写真が、まず光と感光剤を媒材とする表現であるという、根本的な条件にたち返って考えてみることも必要です。どれほどメカニズムが発達し、どれほどその表現技術が進歩しても、もっとも基本的な、または原始的な写真の条件というものを忘れてはならないでしょう。」という写真の原点を論じた後、「写真のメカニズムと化学のなかには、カメラによって撮影する記録以外にも、ゆたかな表現の手段が潜んでいるのであって、それらはすべて人間の表現欲のために生かされなければなりません。」という結論に到達しています。本書には近現代彫刻について触れている箇所もあって、自分の興味関心をそそられる部分も多くありました。
    週末 木箱梱包と新作準備
    NOTE(ブログ)は日記の役割があります。ホームページである以上、公開日記になりますが、個展に向けての準備や新作の導入等を書き込んでおくと、自分にとっては都合の良いアイテムになります。自分はアーカイブを見て、昨年や一昨年のことをチェックしています。個展の会期がほとんど例年同じなので、今は何をどのくらい準備しておくべきかを考えるためやっています。今日は来月の個展の作品搬入に備えて、木箱による梱包をほぼ終わらせました。同時に来年に向けての陶彫作りを始めていて、今日の午後は土練りを始めました。土錬機を回していると汗が滴ります。梅雨明けはまだ先ですが、今日は初夏のような暑さでした。この時期は旧作と新作がクロスするので、ずっと以前に作った陶彫部品が工房の片隅に放置してあり、それが気になっています。ダンボールの梱包では不安なため木箱梱包に変えつつある作品です。それもこの時期に少しずつ木箱を作って梱包をやっていこうと思っています。工房の整理は今をおいてやる時期がないと思っているのです。新作にのめり込む前に何とかしようと動き始めました。