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  • 週末 ルーティンワークについて
    週末には創作活動について書いていきます。気分が乗りだすと集中力を爆発させて一気呵成に作品を作り上げる芸術家のタイプと、芸術家と言えどもまったくその逆のタイプがいます。私は後者に当たります。教職に就いていた時期が長かったせいもありますが、創作時間が少なかった私は自分の気分の高揚など待っておれず、ともかく時間を見つけては創作活動をやっていました。そこで培われた方法が、己の気持ちなど考えず制作を推し進めていく方法でした。教職を退職すると、全てが自分の時間になり、気分によって制作をする・しないことも可能になりました。ハイクオリティな作品を作るためには、時に集中力の爆発も必要かもしれないと思いつつ、従来通りの方法でしか制作を進められない私は、仕事に勤務していた時と同様に、自分の気持ちではなく、時間で区切って制作をしていく方が良いだろうと思うことにしました。職場に出勤するように朝9時には工房に入り、夕方3時には工房を退くという基本となる制作時間を決め、退職した2年間は毎日これを決行してきました。勤務と違うのは平日も週末もなく、常に工房にいて制作に従事している点です。まさにルーティンワークです。ネットによるルーティンワークとは、ある決まった業務や仕事を一定の間隔で繰り返しおこなうことを言います。これはイレギュラーが起きるケースが少なく、日々の業務で大きな変化が生じないことが利点ですが、ルーティンに拘るあまり、イレギュラーが起きた時に臨機応変な対応ができなくなるデメリットもあるようです。私の場合は創作活動で、危機管理対応を含まないためにルーティンワークが効果的にできるのです。
    週末 1月から2月へ移行した1週間
    週末になりました。今週を振り返ります。今週は1月末から2月初めに月が替わった1週間でした。2月1日の木曜日以外は毎日工房に通っていました。火曜日は11時頃に作業を切り上げて、横浜のミニシアターに「メンゲレと私」を観に行きました。本作はホロコースト3部作の最終作で、私はこれで3部作を全部観たことになります。若い頃、ウィーンに住んでいた私は、オーストリアで制作された本作に強い思いを抱いています。負の歴史に真っ向から取り組んだ作品を、私は評価いたします。水曜日は午前中じっくり陶彫制作をやっていて、午後になって叔父のお通夜に行きました。叔父は声楽家で、私には存在感のある人物でした。木曜日は叔父の告別式でした。この日工房に行くことはありませんでした。金曜日は朝から夕方まで陶彫制作に励んでいました。美大生がやってきて自主課題をやっていました。彼女は染織専攻で、最近大学で習った友禅染に興味があるらしく、自分なりの創作文様を考えていました。私も久しぶりに一日中制作をしていましたが、寒い中での陶土を扱う作業は辛いなぁと感じました。今日は土曜日なので、後輩の彫刻家がやってきて木を彫っていました。今週は映画に行ったり、仏事があったりして、用事が立て込みましたが、工房にいて作業をやっていると、漸く自分を取り戻せるような気がしています。また美大生や後輩の彫刻家が、同じ時間、同じ空間を共有出来ることを嬉しく感じました。来週は創作活動に邁進できそうで、頑張っていこうと思っています。
    2月をどう過ごすか…
    2月になり、今月について思うところを書いていきます。教職に就いていた頃は、毎月制作目標を決めて、短い創作時間の中でどう効率よく作業を進めるかを考えました。今はそれがありませんが、寒さは相変わらずで、工房での過ごし方にひと工夫必要かなぁと思っています。今日は工房に美大生がやってきました。平日ですが、大学は入試のために休みに入り、次に登校するのは4月だそうです。大学は夏休みより春休みの方が長かったなぁと思い出し、当時の私も肉体労働のバイトに明け暮れていました。教職に就いていた頃は、生徒の入試のための準備資料を用意して、管理職になってからは模擬面接をやったり、入試の日に不測の事態が起こらないことを祈っていて、全員が無事入試を終えて帰宅したという連絡を受けて、ホッとしたことも思い出しました。今は自分の事だけやって一日が過ぎていくので、こんな気楽なことがあるだろうかと改めて思います。それでも私には創作活動があるので、決して暇を持て余しているわけではなく、7月個展に向けて着々と準備をしているところです。今月の予定としては退職校長会主催によるグループ展に出品することになっていて、その準備もしなければなりません。出品作品は小品のため7月個展のような大掛かりな準備が要らないことが救いです。日々の制作は相変わらず陶彫立方体とRECORDをやっていきます。読書も継続です。ここ数日は気温の変化が大きく、私は喉がいがらっぽくなり、咳が出るのが気になるところです。一昨日、昨日と叔父のお通夜と葬儀に付き合っていたのですが、今日2日ぶりに工房で陶彫制作に接して、彫刻と言う表現は結構身体を酷使するものだなぁと感じました。寒い中で毎日こんな作業をやっていたら体調もおかしくなるよなと思いました。
    2月初日は叔父の告別式
    今日から2月です。昨日のNOTE(ブログ)にも書きましたが、叔父の下野昇が亡くなって今日が告別式でした。叔父は声楽家で昨年の4月にはテノール・リサイタルを横浜で開いています。叔父は家内の叔母と結婚した人で、佐賀県に生まれ、東京藝大声楽科を卒業、ウィーンに留学しています。帰国後は二期会に所属し、さまざまなオペラの主役をやってきました。劇団四季のミュージカル「CATS」にも出演し、私たちはその都度観劇に行っています。私たちがウィーン滞在時に、師匠にレッスンをつけてもらうために、叔父は単身ウィーンにやってきたこともありました。家内と付き合い始めてからずっと私は、叔父が親戚になったことで力強い理解者を得たと言ってよく、私の彫刻をも購入してくれました。そんな叔父でしたが、寄る年波には勝てず、ついに享年88歳で逝去してしまいました。告別式は音楽葬とも言えるもので、叔父が最後の舞台でソプラノ歌手と歌った歌曲を、叔父の歌は録音で、ソプラノの女流声楽家がそこに合わせる趣向を行いました。これには多くの参列者の涙を誘いました。女流声楽家は涙ながらによくこんな声量が出せるものだなぁと、私は感涙とともに感銘を受けました。出棺の時は、叔父が地域の合唱団を長年指導してきた功績が光り、その合唱団の方々による合唱で見送られる演出がありました。これにも叔父らしい雰囲気が感じられて、叔父の旅立ちに相応しいものとなりました。地域の繋がりを大切にしているのは私の師匠池田宗弘先生も同じです。それに比べて私はまだ足元がしっかり出来ていないので、これからに向って地域繋がりを大切にしたいなぁと思っています。昨日に続き、今日は疲れました。教職にいた頃は数多のお通夜や葬儀に参列してきましたが、今日みたいな多くの人に支えられ、それが明らかだった告別式は初めてでした。明日から日常に戻りますが、叔父は忘れられない何かを残してくれた気がしています。
    1月の最終日に思うこと
    今日で2024年最初の1ヶ月である1月が終わります。今月を振り返る前に、つい先日、声楽家であった叔父が亡くなり、今日がお通夜でした。享年88歳。親戚の中では唯一芸術表現をやっていた人で、つまり私の最大の理解者でした。たとえ叔父が老齢であっても私には残念でなりません。とうとう叔父が逝ってしまったのかと、私は寂しい気持ちでいっぱいでした。明日が告別式なので、叔父に関することは明日のNOTE(ブログ)に書こうと思います。今月を振り返ると、31日間あったうち工房に出かけたのは30日間ありました。元旦は窯入れの温度確認に行っているので作業はしていませんでしたが、初詣に出かける前に工房に立ち寄ったのでした。工房に行かなかった1日は教え子と映画に行った日で、この日は制作を完全にオフにしていました。展覧会散策の日は工房で作業をしていましたが、美大の卒業制作展に行った日は元旦と同じく窯入れの温度確認に工房に立ち寄っています。ここまで陶彫制作に埋没していると、手がガサガサになり、ハンドクリームがすぐなくなってしまいます。今月も陶彫立方体作りを飽きもせず繰り返し行っているのですが、制作と言うより修行ではないかと思う時があります。でも不思議と退屈はしません。彫り込み加飾で頭を使っているせいでしょうか。今月の展覧会は「みちのく いとしい仏たち」展(東京駅ステーションギャラリー)、卒業制作展(多摩美術大学)の2つでした。映画館には「ビヨンド・ユートピア 脱北」(kino cinemaみなとみらい)、「メンゲレと私」(シネマ ジャック&ベティ)の2本に行きました。鑑賞としてはまぁまぁかなと思っています。RECORD制作は毎晩頑張っていましたが、なかなか追いつけない状況が続いています。これは粘り強く取り組んでいきます。読書はバロック時代の巨匠カラヴァッジョに関する書籍を味わいながら読んでいます。結構面白くなっていて、楽しみになってきています。